テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
いや〜久しぶりに新規スタジオ開いたら仕様変わってて俺びっくり
あれ?変わってない?わかんねーや
最近カンヒュ小説が本当に進まないと言うかデータが飛んで萎えてしまったと言うかでして…
そんでもって最近再びメメントリやらぷちひなしゅんさんやらに戻ってきてしまいました…
メメントリ様に新しくサブメンバーが追加されたことは知っているんですけど
そもそも追えてないですし俺旧メンバーでしか書けないデバフにかかっていてそのぅ…
俺だって過去ばっかにすがってカッコ悪いなとは思ってます
思っているんですけどもぉ…でも書きたいんですよ!
旧メンバーの!軍パロとか!実は4年くらい前から温めていた喧嘩ネタとか!!!
も〜〜〜〜〜ほんとに救いようがないほど俺やまたくが好きで!
俺の腐女子&オタク人生の原点にして頂点なんですよ!!!
ってなわけで地雷帰って!!!!!
俺原点に帰るから!!
俺は書きたいもの書いてそれが好きな人と共有したいの!!!
嫌に思うなら何も言わず帰って!!!!!
というわけでさっきもいった通り4年くらい温め続けてもはや発酵食品レベルのネタをかき集めていきます!
もうそれ書いてたノート捨てちゃったので記憶改ざんも多々ありますが見てってね!!!
それとたくぱんさん推しなのでオタクの必殺技「推しだけ無双」を使うよ!!!!
びっくりするくらいたくぱんさんが強いから覚悟しててね!!!
レッツラシュールストレミング!!!(泣)
1、悪魔パロ!
舞台は魔法至上主義
あらすじ
親に捨てられ物心ついたときから孤児だった山田
派手なオレンジ髪と高い魔力のせいで周りの子供からは忌み嫌われ
さらに六歳の子供が受けるはずの従属の儀式でも呼ばれなかったため、従属が居ないといじめられてきた
十歳の夜孤児院から逃げ出して、実力主義のスラム暮らしに
なんとか生きていけるようになった辺り(十三歳とか?)で魔界から逃げ出した手負いのたくぱんを匿う
回復したたくぱんは自ら最上級悪魔だと名乗る
華麗な逃亡劇を繰り広げ、逃げた先でたくぱんは山田と従属契約を結ぶ
そして自らを最上級悪魔と名乗る
上に立ちたいという山田の欲望を聞き入れたたくぱんは、山田と一緒に魔法進学校である「青拓高校」に入学を果たす…!!
細かい設定
従属とは
魔界から人間が召喚する魔生物達のこと
従属契約で結ばれた関係
下から順番にランクが振り分けられている
Eランク スライムやコウモリなど雑魚個体の事、通称「モンスター」
雑魚過ぎてむしろ引くことが少なく、正直言って雑魚中の雑魚
Dランク 犬、虎など個体差が大きく、猫を引くやつも居れば狼を引くやつだって居る。通称「ビースト」
実は結構多く、人類の三分の一くらいがこいつらを引く
Cランク 亜人、獣人など。青拓高校にはここのレベルが一番多い。通称「デミヒューマン」
一般的に亜人よりも獣人の方が強いが、亜人のほうが圧倒的に賢いなど、個体差が激しい
Bランク 精霊や妖精、ドワーフなど、亜人や獣人を乞えて魔法能力に長けたモンスター。通称「ニンフ」
神や悪魔などと人間のちょうど中間の存在
Aランク 吸血鬼や悪魔など、レア度が高い。通称「バフォメット」
非常に強く、悪魔が従属というだけで優遇されるくらい
Sランク たくぱんが位置しているのはここ、本当は召喚なんかには応じない存在。通称「スリロス」
稀に悪魔や吸血鬼が進化してSランクに辿り着くこともあるが、本当に稀、十万年に一度くらい
番外:ドラゴンなどは強いが基本はAランクかSランクに仕えてることの方が多い
召喚ランク的にはAランクくらい
魔王は居るが神は居ない
従属契約とは
六歳の子が受ける従属の儀式を受け、
お互いがお互いを認めあったら結ばれるものだが、
最近は義務だと思っているやつも多く、運で引き当てた実力に見合ってないやつを引き連れてることも多々ある
人間側が意識しなければならないのは魔族は一応従属という形を取ってはいるが
もともと彼らとは対等でならなくてはいけないそして彼らのほうが圧倒的に強いとわかっていないといけない
従属契約を結ぶと、魔族側には契約を結んだ人間側のそばにつくことが義務化される
そして、人間界では従属契約を結んでいない魔族は力を出しきれず
出したい力と出せる力のギャップに自滅することが多々ある
出したい量の魔力の形を変えて体外に排出しているのが魔法
魔法が下手な理由としては魔力量が少ないか魔力の形を変えるのが苦手かの二択
強い魔力に自身の身体が蝕まれてしまうのでたまに高魔力に人間が死ぬ
悪魔とのハーフだったりとかに多い
最上級悪魔とは
悪魔の中でも稀にしか生まれないどの魔族よりも優れた力を持つ悪魔のこと
魔王の素質があると言われ、最上級悪魔は魔王になるものとされている
たくぱんは魔王になんてなりたくなくて、逃げ出した
魔王になるためにと強いられた教育、周りからのプレッシャー、
もはや魔界にたくぱんの居場所はなく、魔王として座ることしかできない魔界が嫌になった
魔界では手足を切ってでも連れ戻せと言われていて、帰るにも帰れない状況
個体魔法とは
魔族がそれぞれ持つ特有の魔法
少し風変わりなものも多く
使い勝手が悪い場合もある
メンバー
名前:はるてぃー(春田 明人) 種族:人間 得意魔法:炎
その他:うたの契約主で、炎魔法の使い手
リーダーシップが強く底抜けに明るい
誰もが羨むような性格
きゅーとは家族ぐるみの中
うたの彼氏
一言:「行くぞたまアリ!」
名前:うた(偽名:御崎 詩) 種族:悪魔(癒) 得意魔法:水
その他:はるてぃーの従属で水魔法の使い手
いいとこの坊っちゃん
口は悪いが優しい、個体魔法はヒール
たくぱんとは幼馴染
はるてぃーの彼女
一言:「ちょっと暴れすぎだって…」
名前:こむぎ(偽名:小室 圭) 種族:吸血鬼(力) 得意魔法:氷
その他:ゆーまの従属。純粋な力比べなら誰よりも強い筋肉お化け
親がたくぱん専属の武術の講師だったため知り合い
個体魔法は肉体強化
ゆーまの彼氏
一言:「行くでぇ!パワーや!!!」
名前:ゆーま(月城 ユウマ) 種族:人間(半悪魔) 得意魔法:毒
その他:こむぎの契約主。ドS
悪魔とのハーフで、個体能力は狙い撃ち
強いけど弱い、そしてビビリ
はるてぃーに助けられたことがある
こむぎの彼女
一言:「ちょっとみんなヤバすぎヤバすぎ!!」
名前:そーザウルス(偽名:灰塚 想) 種族:機械族 得意魔法:錬金
その他:きゅーの従属。機械族というアンドロイドと魔族のハーフのような存在
頭はよろしくない。個体魔法はオーバーヒート
感覚だけで物を作っちゃうので奇天烈なものが出来上がる
こむぎとは友達だった
きゅーの親友
一言:「遊ぶっす〜!」
名前:きゅー(九十九 麗) 種族:人間 得意魔法:音魔法
その他:そーザウルスの契約主。歌が大好き
頭はそこまで良くない。
エンターテイナーとして生きていきたいと思っている
ゆーまくんはお隣さん
そーザウルスの親友
一言:「まってよみんなぁ〜!」
名前:山田(山田 晴太) 種族:人間 得意魔法:電気
その他:追われていたたくぱんを拾った
たくぱんの契約主
元孤児で苛められっ子
やり返したい、上に立ちたいという強い欲望を抱えている
強い!!!!!!!!!
たくぱんを振り向かせたくてアプローチ中
一言:「おっしゃやったるわ」
名前:たくぱん(偽名:柳瀬 拓人) 種族:最上級悪魔 得意魔法:混沌
その他:悪魔の中での一級貴族の出、最上級悪魔としての教育、プレッシャーがきつくて逃げ出した
魔王には山田がなってほしいって言うならなろうと思ってる
山田の従属
世間知らず、ちょっと純情
山田のアプローチに気づかない
一言:「じゃあ、やりますか」
第一話
俺は親に捨てられていた
物心がついたときには、もう孤児院で
沢山の子供と、先生に囲まれて育った
どうやら俺は他の子よりも魔力が強いらしく、みんなに避けられていた
俺が育った街は、異郷のものに優しくなくて
みんなはきれいな青髪なのに、俺はオレンジで
外からやってきた両親に捨てられここで育てられている俺は、ぶっちゃけ迫害の対象だった
それに、自分で言うのも何なんだが、俺は優秀だった
お陰でいじめられて、生傷が絶えない子供時代
この世界では6才になると、協会で受けることができる、従属の儀を受けなければならなかった
先生は魔力が高く、目立つ上によそ者の俺を儀式に参加させなかった
まぁぶっちゃけるとただの醜い嫉妬だろう
みんなが契約した魔族と仲良くしているのに、俺だけ一人ぼっちだった
周りの誰もが魔族を連れているから、何も連れていない俺へのいじめはますますひどくなっていった
耐えきれなくなった俺は、10の誕生日
外に逃げ出した
もうあれから3年
俺は首都、青拓のスラム街で生きている
実力主義が根強いスラムの暮らしは肌に合い、最初は拙かった暮らしも安定してきた
今日は何をしようかと家と呼んでいる廃墟から這い出る
ザアザアぶりの雨でも、生きるためには動かなきゃいけない
路地裏を闊歩しているときだった
急に生臭い鉄の香りがツンと鼻を刺した
喧嘩かと当てをつけて匂いをたどると、一人の男が腹から血を出して倒れていた
慌てて駆け寄ると男の濡れた暗黒と言えるほど真っ黒な髪の間から黒い角が飛び出していて
汚れてしまい、わかりにくいが上等だと思われるスーツに、ゴムのような質感の尾
紛れもなく悪魔だった
悪魔、Aランク級の魔族で、高い知能と魔力を有する、世界最強と言っても過言ではない存在
そんな悪魔がなんでこんなところで倒れているのか
浅い息に止まらない出血
傷口を圧迫し、どうにかして血を止めようとするが、とめどなく指からこぼれ落ちていく
すると不意に服を掴まれた
??「たすッッ‥け‥て…」
かすかにだがそういった男の手は震えていて
目は潤み瞳はかすみ始めて意識を失う直前だった
身長からは伺えないほど軽い体を持ち上げ
一直線に家まで走る
どうしてか、見捨てるという選択肢は思いつきもしなかった
家に飛び込み、救急箱を漁る
ロクな治療もやったことがない俺の手は勝手に動き
持っている知識をフル回転させ、なんとか処置を終えた
「…はぁ‥」
息が苦しい、そんなに緊張していたのか
男の顔はまだ青いが、さっきよりも穏やかだった
まだ湿っている髪をかき分け顔を拝む
なかなかどうして見目がいい
額にある禍々しい角さえ取り除けば、きっと芸能人として大成しただろう
ふわりと額を撫でると、男のまぶたに力が入り、薄らと目が開いた
??「ここ…は…」
「俺の家、お前誰?倒れてたけど」
なるべく淡々と答えると腹部の包帯に気づいたのか
??「俺はヤトナタクセ・ヘグパンカ…治療ありがとう」
「ヤト…なんやわからん…たくぱんでええか?」
たく「うん、よろしく」
そう言って手を差し出す男…たくぱん
その手を取って、再び寝かせようとしたその時だった
窓ガラスが割れ、黒い影が入り込んでくる
きっとこいつを狙っていたやつだろうと当たりをつけ
たくぱんを背に影を睨みつける
刹那浮遊感に襲われ、風を感じた
たく「ごめんね、巻き込んで」
そのまま俺を抱えビルの間を跳び、逃げるたくぱん
ふわふわと抱えられ空を跳ぶ感覚には慣れないが
後ろから迫りくる追ってを見ると、そうとも言っていられない
「…そっち右行け、上からなら見えない細道がある」
たく「助かる、」
ナビゲートをしながらのらりくらりと攻撃を躱す
一撃は重たいだろうが当たらなければ0ダメージ
しばらくチェイスを続ける
やっと撒いた頃には朝日が差し込み始めていた
たく「なぁお前、俺と契約結んでくれない?」
「はぁ?」
思わず聞き返してしまった、確かに俺には従属は居ない、
そして悪魔であるたくぱんが従属になれば好都合なことだっていっぱいある
だが契約を結んであいつにどんな特がある?
俺という契約主ができるだけじゃないか
たく「魔族は人間界では契約主が居ないと力が制限されるんだ、俺はお前と組みたい‥だめか?」
そう言って俺の瞳を覗き込んでくる
「…じゃあ一つ条件な」
たく「何?」
俺のことは山田と呼ぶこと
そう言うとたくぱんはにやりと不敵に笑い、こういった
たく「よろしく、山田」
「よろしくな」
朝日が俺達を照らした
たく「それじゃあ、儀式を始めようか」
そう言って1本のチョークを取り出して、屋上に丸や直線を描いていく
書き終えると、俺にナイフを差し出し、血を捧げるように促した
手の甲を切って、血を魔法陣の中心に垂らす
たくぱんも同じように手の甲を切りつけ、ぼたぼたと俺の血の上に垂らした
普通は聖職者など魔力の強い第三者が共に唱えることでできる契約
たく「いまから呪文を唱えるから、これ読んで」
「もう1人分は?」
たく「俺が二重詠唱するから」
さらっと言ったが二重詠唱は普通できないものである
魔力値の高い悪魔だからできる技
たくぱんの合図で詠唱が始まる
『汝かの者と契約を結び、我を忘れず己の弱さを認め、かの者と契約を行うことをここに誓う』
古臭い言い回しで始まった詠唱
長ったらしい文章を読みなんとか契約を終えた
すると、たくぱんの体が柔らかい光に包まれ、
負っていた傷は癒え、小さかった角はヤギのような形に成長した
俺の手の甲と、たくぱんの手の甲の傷が、契約の魔法陣と同じ形のの痣となる
契約完了の合図だ
たく「これで契約完了、改めて挨拶させてもらうね、俺はヤトナタクセ・ヘグパンカ、たくぱんだっけか、でいいよ…一応最上級悪魔」
「最上級悪魔ぁ?」
聞き慣れない単語に思わず聞き返すと
たくぱんは少し怯えたような顔で此方を見やりながら、小さく口を開いた
たく「魔王の素質ある者とも呼ばれてる。生まれながらに優れた力を持つとされてる、ランクはS…」
さっきよりも小さな声で本を読むように答える
きっとこいつにとって最上級悪魔という肩書は重たいものだったんだろう
山田「まぁ強いってことやんな、俺の従属なんやからそれくらいないとな!」
わざと明るい声で意地悪く笑う
少し驚いた顔をしてから、ずっと硬かったたくぱんがふにゃりと破顔した
山田「なんや可愛く笑えるやん、」
たく「かわッッ…!?」
そう茶化すと真っ赤になって照れだす始末
本当に悪魔か疑いたくなるほどだ
まぁそれほどに、今までの暮らしが辛いものだったんだろう
書きたい所
たく「山田の野望のためには、まず地位と力、そして知識が必要だ」
一息置いてから説明を始めたたくぱん
さっきまでの情けなさはなく、いかにもしっかりものといった様子だ
たく「こっちの世界で魔法進学校と言ったら…どこだ?」
眉をひそめ此方に問うてくるが、孤児生まれスラム育ちに聞かないでほしい
たく「…ん〜…まぁいい、どちらにせよ情報は必要だ、今日のところはひとまず終わりにしよう」
そう言って手を叩くと、すぐに俺の家に戻った
瞬間に変わった景色に驚くも、ワープみたいなものかと割り切る
たく「俺はもう出るよ、また明日、山田」
また明日、オウム返しになってしまったが気持ちがどこか暖かくなる
明日、消えてないといいな
次の日、昨夜の心配もあっけなく
たくぱんはやってきた
とは言っても、姿形が変わっていたので名前を言われるまで気づかなかったが
左目を隠す髪は黒から深緑になっていて、明るい緑のメッシュがよく映える
昨日は黒い角が鎮座していた頭には、今は黒い猫耳が生えていて、
タイトな服装に大ぶりのファーがついたパーカーを羽織るというなんとも言えないような格好だった
たく「おはよ、ひとまず色々調べてきたよ」
山田「まずお前の姿を説明せい」
怪訝そうに聞くと、思い出したかのように、あぁ、とだけ言って
たく「いいだろ?これでどこからどうみても猫の獣人だ。少し表に出たところで、この姿の女が働いているのを見たんだ」
そうか、こいつは今魔界に追われている存在
姿形を変えないと、入学どころか表に出ただけで即お縄だ
そして、無知なたくぱんが見たねこ娘はきっとどこぞのキャバ嬢だろう
そのせいか、服の一部、特に際どい所がガバリと開いていて、
正直な所、男娼と呼んでも差し支えない
山田「…捨てられた服着てる俺が言うのも何だが…お前格好をどうにかしろ」
たく「?なんでだ?いい変装だろ?」
本当にこいつは魔界育ちか?
魔界ってもっとこの世の悪を全て煮詰めたイメージなんだが…
たく「失礼な、俺ん家厳しくて外出してくれなかったから知らないんだよ、そういうの」
心を読むな
2、喧嘩!!!
元ヤンのたくぱん、現役ヤンキーの山田
もともとは二人でコンビを組んで暴れまわっていた
なんなら付き合ってる
コンビ名は「喧嘩屋」
たくぱん(柳瀬 拓人)は『朱濡れの熊猫』
山田(山田 晴太)は『深緑の狂犬』
お互いイメカラが別なのは山田とたくぱん(以降やまたく)がフィールドを動き回って
いろんな動きで相手を困惑させる戦い方をするから
「一撃が重いのはオレンジだった」
「いやオレンジは沢山の打撃を加えてくるやつだった」
「緑は足技をよく使ってた」
「俺はオレンジに蹴っ飛ばされた」
「緑は拳で来るぞ」
「いやこの前見たら普通に鉄パイプ持ってたぞ」
「馬鹿だな鉄パイプはオレンジの愛武器だぞ」
ってな感じに場を混乱させながら戦うスタイル
つくづく辞めたいとは思っていた
でも楽しくて辞められなかった
中学卒業を機にたくぱんは足を洗う
平和ボケしたたくぱんが大嫌いな山田
顔を合わせるたびに突っかかる様になって仲は最悪
それでも別れない
そもそも別れるという選択肢がない
ある日やまたくの名を語ってメメントリを攫い暴行を加える不良集団
やまたくは丁度出ていていなかった
部室に残された手紙を見てやまたくが救助に
はるてぃーたちはボロボロ
そこにカチコミに行くやまたく
無双してあっけなく雑魚を撃退
一人目、はるてぃー(春田 明人) 2年A組
ゲーム実況部の部長でメメントリのリーダー、メンバーカラーは赤色。
たまアリでゲーム実況ライブをするという夢を持っている、明るくてまっすぐな人、
服装は短い黒髪にブレザーのシャツとズボン、その下には黒いインナーを来て、一番上には赤い半袖の上着を着ている。
水色の瞳赤いゴーグルと、頭についてる大きなアホ毛が特徴。身長が小さく、自身もコンプレックスとしている。よく弄られている
一言:「行くぞたまアリ!ゲーム実況部2年部長はるてぃーです!」一人称は俺
二人目、うた(御崎 詩) 2年A組
ゲーム実況部の副部長マネージャー、メンバーカラーは青色。
服装はブレザーを軽く着崩している程度。猫っ毛で深めの青色の髪の毛、ふわっとした長さは普通めの髪型。
深い青の瞳。黒縁メガネが特徴、ぶっちゃけると変態なのでメンバーからは「スケベメガネ」と呼ばれている、
そのたびに「メガネはスケベだろ」と返す。メンバー内きってのツッコミ&不憫担当。一人称は俺
一言:「副部長マネージャーのうたです」
三人目、山田(山田 晴太)2年F組
さっきも言った通り現役ヤンキー、たくぱんとは不仲組としていつも突っかかってる。
付き合っていることはバレていない。メンバーカラーはオレンジ、
服装はオレンジの山田Tシャツの上に制服の半袖シャツを羽織っている、
七分丈のズボンにオレンジのクロッカスを履いていて、オレンジ髪のセンター分け明るいオレンジ色の瞳
なんかよくわかんないけどロケラン持ってる(喧嘩では使わない)一人称は俺
関西弁
一言:「山田でぇ〜す」
四人目、こむぎ(小室 圭)2年F組
山田の友達、メンバーカラーは水色で、筋肉お化け
関西弁で糸目、髪はオールバックととっつきにくいそうだが全然そんなことはない
服装は水色の運動用のジャージと青のリストバンド水色のオールバックに糸目
筋トレが大好きで常にダンベルやらを持ってる、カバンが重い
プロテインの粉を小さな閉じれるビニール袋に入れて1回毎に分けるという方法を使っているのでややこしいと怒られる時がある
天然ボケで山田に悪乗りしてふざける
山田のロケランがお気に入り
声はかわいめだが正直可愛いとかではない、でかい、ゴツい。一人称は俺
一言:「こむぎやでぇ〜」
五人目、たくぱん(柳瀬 拓人)2年C組
元ヤン、鬼強。メンバーカラーは緑でゲームがすこぶる上手い歌い手枠
喧嘩時はモードに入っており、モードに入っているときはずっと笑っていて、瞳孔が開ききっている
モード時はネクタイを崩して髪をかきあげ、隠している方の額の熊猫を模したタトゥーを見せる
そして右目にちょっと傷がある
普段はTHE・根暗のオタク、クール系
服装は学校指定のシャツにスラックス、緑のネクタイに薄い緑のカーディガンと深緑のヘッドフォン
髪は深緑で一部メッシュが入っているマッシュっぽい形で真っ黒な左目だけ出ている一人称は俺
一言:「…たくぱん」
六人目、ゆーま(月城 優真)1年A組
優等生で賢く、ツッコミ担当だがドS
メンバーカラーは紫で、服装は学校指定のシャツとズボンに紫色のニットセーターを来ている
髪は艷やかな紫色でよくあるベリーショートヘア、左目の下にほくろがある瞳は紫
基本は敬語だが、切羽詰まると「ヤバすぎ!!」とか叫びだす
おばけが苦手でちょっとの音でもびっくりする。一人称は僕
一言:「1年、ゆーまです」
七人目、そーザウルス(灰塚 想)1年E組
頭は良くない、食いしん坊メンバーカラーは灰色。
服装は学校指定のブレザーに追加して灰色の恐竜の被り物をかぶっている
口癖は「にょ」口調は「〜っす」とか砕けた敬語
変わった人で、いじられキャラ一人称は僕
一言「にょにょにょ、そーザウルスだにょ〜」
8人目、きゅー(九十九 麗)1年E組
声が女のように高いが男、メンバーカラーはピンクで歌い手枠
髪型は右側だけ一束伸びている感じのピンク髪。
頭は悪い服装はピンクのカーディガンにシャツ、膝丈のショートパンツにガーターソックス
星型の髪飾りをつけている、瞳はピンク色
可愛いものとお菓子が好きだけどちょっとカロリーが気になる
一人称は僕
一言:「きゅーです!」
敵はヤンキーの連合
最近人気のゲーム実況グループメメントリを妬ましく思っている連中の集まり
山田に彼女を取られた、ゆーまに成績を抜かされた
女子力が高いきゅーが女子に囲まれているのが妬ましい
楽しそうにゲームしてるのに成績トップを維持しているはるうたが羨ましい
こむぎのせいで体育で活躍できる場が少ないなどしょうもない理由も多い
やまたくは未だに付き合っている
結構熟年カップル
戦っているときのたくぱんはどちらかと言うと王女様気質なので
山田はそんなたくぱんが好き
全然喧嘩後のテンションでキスくらいなら余裕でぶちかませるくらい
ツーカーの仲
朱濡れの熊猫
髪の裏に実はオレンジのメッシュがいくつか入っている
額のタトゥーは熊猫を模してて、それが返り血で朱色に染まるから「朱濡れ」
サイコパスなうえに空間把握能力と洞察力観察量が優れているし
知識もあるので痛めつけるのが得意
ヒールで踏みつけるタイプ
足技、武器を使う
深緑の狂犬
緑のマスクを付けるから「深緑」
たくぱんの指示で動くほうが合理的に動けるので「女王と犬」みたいな感じ
瞬発力と筋力で相手をボコす
一瞬で決着がつくが手加減ができないので「狂犬」
拳、やフィジカルだけで戦う
第一話
ごく普通の日になるはずだった
いつも通り実況して、馬鹿騒ぎできる日だと思っていた
山田「なんでゴミドリとパシられなあかんねん…最悪やわぁ」
たく「は?それはこっちの台詞なんだが?」
山田「あ〜キモイキモイなんやねん「だが?」って、きっしょいわぁ〜」
ゲームの対戦でビリと下から2番目がコンビでジュースを買ってくる
そんないつもの罰ゲーム付きの対戦の後だった
山田「ガラガラガラ〜最強山田様のご帰還やでぇ〜!!…」
たく「うるせぇ早く入れって…」
二人の言葉が消え、静寂が続く
たく「…荒らされてる…」
誰も居ない、荒れた部室
ソファの上に不自然に置かれた二つ折りの紙を開いた山田は目を見開いた
山田「…彼奴等攫われおった」
たく「はぁ!?」
そう言って山田が差し出した紙を覗き込むと
『メンバーは預かった、返してほしければ指定した場所にこい』
新聞やチラシの切り抜きで作られた脅迫書まがいの手紙と座標
すぐにマップに打ち込むと、近所で有名な不良のたまり場の廃ビルだった
山田「十中八九なんかしらの妬みやろうな」
たく「…見て、差出人」
紙の裏に書かれた差出人
新聞の切り抜きで作った意味がないだろうと思いながらも見ると
『「朱濡れの熊猫」「深緑の狂犬」』
昔青拓一体を牛耳った二人組ヤンキー『喧嘩屋』の二つ名が書かれていた
たく「…こいつら馬鹿らしいな」
山田「なんや騙りか…」
そんな伝説とも呼ばれる不良からの脅迫罪に臆しないどころか
すぐさま騙りだと気づいた理由
たく「俺等騙ってどうするんだよ…」
俺等こそが本物の喧嘩屋だったからだ
たくぱんが顔を隠すために垂らしていた重ための前髪をかき上げる
前髪の裏には明るいオレンジのメッシュが、そして紫色に光る右目の上には熊猫のタトゥー
山田「騙りも誘拐も許せへんし、真っ向からボコボコにしてやるわ」
たく「俺も久しぶりに暴れた〜い」
山田「お前足洗ったとちゃうんかい」
たく「今だけ特別」
そう言って軽口をたたきながら
指定された廃ビルへと向かっていった
時刻は宵の口
存外遠かった指定地に苛立ちを隠さずに愚痴る
山田「クソが…遠いねん…」
たく「でも、遠いってことは裏に運転ができるやつが居るってことだろうね、警戒しとこう」
山田「もう二度と轢かれたくねぇもんな…」
懐かしむように二人話しながら硝子の扉を開ける
暗く寂れたビルの中
無法地帯と化したその空間で、ある男たちが話していた
「まさかあの喧嘩屋が舎弟を取るなんてな!」
「ずっと断られてたけどやっと観念したって感じだよな」
「あの二人しばらく見ないなと思ってたけどこういう形で組織として復活するとかやっぱちげぇな!」
沸き立つ浅い興奮
彼らはなぜこんなに楽しそうにしているのか
ことの発端は一ヶ月前
有名な『喧嘩屋』の二人組が張り出したチラシがきっかけだった
不良界隈にだってネットワークはある
そこから人づてに広まった話
『喧嘩屋の舎弟になりたくば、例の廃ビルまで』
なんていうチンケなチラシ
嘘か本当かもわからないのに、藁にも縋る思いでやってきた不良達
彼らは喧嘩屋に魅せられてきた存在だ
そんな喧嘩屋が、舎弟を募集している
その噂だけでも飛び上がって喜ぶほどに、喧嘩屋は人気だった
すぐに舎弟希望者が殺到した
そこで喧嘩屋が出した条件『青拓高校ゲーム実況部メメントリの誘拐』
彼らは珍しく団結し、メメントリの誘拐に成功した
だが、二人欠けていた
一人目、山田晴太
メメントリのメンバーで巷で噂の不良『光線』
まっすぐに突っかかってくるやつで、罠にかければ捕まえるのは容易だ
人数で押し込めば勝てるが、強いので要注意
二人目、柳瀬拓人
メメントリのメンバーで所謂オタク
ヒョロガリでいかにも弱そうで
特に問題視はされておらず、そのうち捕まるだろうと皆安心しきっている
早くこないのか
逃げたんじゃないか
などと噂が回る頃
硝子のドアが開く
そこには目立つオレンジ髪の男と、緑髪の男
見覚えがない奴らにメメントリのメンバーだと察した者たちは、すぐさま襲いに行く
だが、一瞬で伸されてしまった
何者だとざわつく一同の中に、一人怯える男
「ッッッ!!!なんで…!!あんたたちは上に居るはず…!!」
かつて喧嘩屋と戦ったことがある者らしく
あの時のことを恐ろしい記憶として語っている
たく「あ、偽物上にいるんだ」
山田「情報ありがとう」
にやりとあくどい笑みを浮かべた紫の瞳とオレンジの瞳が、暗くそして眩しく光る
忘れることなど一度もなかった
あのおぞましいほどの強さを持った
「喧嘩屋…!!」
たく「知っててくれたんだw」
開ききった瞳孔、チラチラと見え隠れする鋭い犬歯
忘れるわけ無い
あの恐怖は俺の人生に巣食ってしまっている
絶望の始まりとも呼ばれる”開店合図”
やまたく「「俺らの名前は柳瀬と山田」」
喧嘩屋開店やで
蹂躙の時間が始まった
書きたいとこ
もう何時間暴力を受けているだろうか
いや、本当はそんなに立ってないのかもしれない
外はまだ夕焼けのままだ
こむ「…グッ…」
ゆー「こむさんッッ…!」
こむぎはタフだが、流石に堪えるものがある
3、軍パロ!!!
よくある軍パロ
名前:はるてぃー 役職:総統 能力:王者
その他:メメリ国総統、能力『王者』は自分よりも弱いものを強制的に従わせることができる
副能力はゲームと一緒で『ガチャ』相手を倒すごとにランダムで力が手に入る
しかし制限時間は5分と短め
名前:うた 役職:総統秘書 能力:聖職者
その他:メメリ国総統秘書、能力『聖職者』は前に立つとめっきり弱くなってしまうが、
誰の目にも当たらないところならば最強
副能力は以下略で『蘇生』、応用でちょっとした回復もできる
名前:山田 役職:総合戦闘部隊長 能力:囚人
その他:メメリ国総合戦闘部隊調、能力『囚人』は型破りな動きができる
例えば重力を無視できたり、擬態したりできる。しかし短時間しか維持できない
副能力は『盗み』着の身着のまま敵陣に突っ込んで武器を奪ったりなどのトリッキーな戦い方をする
名前:こむぎ 役職:近距離部隊長 能力:戦士
その他:メメリ国近距離部隊長、能力『戦士』は防御力と一撃の攻撃力が重たい
筋力、瞬発力共に強くなるため、能力を解除しないままだとドアくらいなら触るだけで壊れる
副能力は『肉体増強』使った状態で殴ればとりあえずお陀仏。だが増強には制限時間がある
名前:たくぱん 役職:参謀、諜報部隊長 能力:アサシン
その他:メメリ国参謀兼諜報部隊長、能力『アサシン』はゲームの能力に更に隠密度を上げたもの
副能力は『完全学習』一度学んだこと、見たこと、やったことを完璧に理解し、自分のものにできる
お陰で様々な仕事が振られるのでてんてこ舞いな毎日
名前:ゆーま 役職:遠距離部隊長 能力:弓士
その他:メメリ国遠距離部隊長、能力『弓士』は弓を射る際の筋力、集中力、威力や魔力の増加等が付与される
副能力は『一射必中』どんな状況下でもこれを使いながら射れば必ず当たる
だが使った後の疲労感は倍
名前:そーザウルス 役職:補給部隊長 能力:人造人間
その他:メメリ国補給部隊調、能力は『人造人間』オーバーヒートは勿論、自爆系の能力が多いが強い
副能力は『錬金』ゼロからイチを作ることはできないが、物の形を変えるだけの錬金術ができる
普通錬金術は知識がないとできないが、そーザウルスはなんかできる
名前:きゅー 役職:医療部隊長 能力:魔法使い
その他:メメリ国医療部隊長、能力は『魔法使い』好きな魔法を使うことができる、しかし1日の使用回数制限がある
副能力は『音』歌や本人が発した音楽、音などが実態を持ったりする力
本人が操ることはできるが集中力と物理の知識がいるため勉強中
国立青拓高校に身分を隠して通うメメントリのメンバーたち(たくぱんを除く)
表向きは完全学習能力をもつたくぱんを見込んでスカウト
正直に言うとメンバーがたくぱんに一目惚れしたからである
最初は断られていたが、どんどん外堀を埋められ、最終的にはたくぱんの根負け
たくぱんを参謀の座に就かせた
そこから始まるドタバタ軍国家青春ギャグ物語!!
メメリ国
最近建国されたばかりの軍国家
その中枢に立つ総統とその幹部たちの情報は無く
どこを調べても出てこない
栄えている割には謎が多い国
はる「よっしゃ〜やっと部活だ〜!!」
うた「走るなよ〜」
山田「はるてぃー行くで、ハイパー山田ダッシュ!!!」
はる「負けるかぁ!スーパーたまアリダッシュ!!!」
ゆー「走らないでくださいって!!」
こむ「山田はおもろいなほんまww…あ、ドア取れた」
きゅ「ななななにやってるんですかこむさん!?」
そー「流石にそれやばいっすよ!」
たく「…うるさいなぁ…」
俺は柳瀬拓人、通称たくぱん
少なくとも春まではごく普通の陰キャオタクだった
そう、俺がここに転校してくる前までは
俺の運命がガラリと変わった瞬間
それは転校初日だった
_______________________________________
俺は諸事情があって、急遽この学校に入学することに
無事入学試験をパスして、最初の挨拶
教室の扉の前で、先生に声をかけられるのを待っていた
??「んぁ?何や見ない顔やな」
間の抜けた声で話しかけられた
なんだか無性に腹が立つやつで
ホームルーム中だって言うのにこの人は一体何なんだと思いながら
気に食わないオレンジ頭を睨みつける
??「おい。お前誰やねん」
たく「…柳瀬拓人です…」
普通名前を聞くなら先に名乗るもんだろうがとキレながらも、言葉にする勇気は出ず、
素直に小さく答えると、男は値踏みをするような目で足先から顔まで舐めるようにみた後
フッと小さく笑い、手を差し出してきた
山田「じゃあお前今日からたくぱんな!」
差し出された手を取り、握手に応じる
『たく』まではわかるが、なぜ『ぱん』?
??「そんなんお前がカバンにパンダつけてるからに決まっとるやろ」
心を見透かされたようにそう言われ、どきりとする
顔に出ていたかと自分の失態を悔いていると、先生から呼ばれた
たく「じゃあ俺はこれで…」
返答も聞かずさっさと引き戸を開け入ってしまう
後ろからなにか聞こえた気がしたが、気の所為だろうと扉を閉めた
一体あいつは何だったのか、悶々と悩んでいると、先生に呼ばれた
先生「おい柳瀬、聞いているのか?」
たく「ッあ、ひゃい…すみません」
驚いて噛んでしまったが、笑われていないということはバレていないということと割り切って自己紹介をする
たく「えっと‥柳瀬拓人です、趣味はゲームです…よろしくお願いします」
小さな声でおどおどと歯切れ悪く言う
こういうときに巫山戯られるほどのメンタルを持っていたらどれだけ楽だろうかと
無い物ねだりしながら指定された席につく
ホームルームも終わると、視線を感じる
あたりを見回すと、クラスの人達がみんな俺から目を逸らした
遠巻きに見られていたようだ
きっと陰キャが来たって思われて陰口でも言われているのだろう
それくらい小説で読んだことあるわ、と心の内で卑屈に笑う
すると大きな音をたてて、誰かが入ってきた
??「転校生いる〜?」
悪食なたくぱん
花しか食べられない
悪食
聞いたことはあるだろうか
本来人間が食べるための物_お米や肉、野菜などが食べられない人のこと
そんな人達が食べられるものは様々で
硝子や鉱物、プラスチックなどから菌類など人によって様々だ
実際俺も悪食で、俺の場合は花しか食べられない
家ならば買ってきた花を食べればいいから大丈夫だが
問題は学校だ
食べなければいいとは言うが、お昼はメンバーで取る約束
無理に食べれば最悪学校で吐いてしまう、余計な心配をかけるのは嫌だ
でも食べなければ、きっとピンクが似合う彼に半泣きで怒られてしまうだろう
しょうがないから基本は飲み物判定の栄養ゼリーで済ますが、視線は痛いまま
それに少食とは言え俺だって男子高校生だ、こんなものじゃ足りない
もっとガッツリ食べたいと思うときだってある
よりにもよって今日はそんな日だった
たく「…腹減ったなぁ…」
新しいものに変わったばかりの扉にもたれかかりながら
誰も居ない部室に向かって呟く
今日はどうやら2番のようだ
きゅーが先に居たが、入れ違いで先生に呼ばれてどこかへ行ってしまった
すると、鼻腔をくすぐる甘い香り
間違いない、花の香りだ
ゆっくりと辺りを見回すと、
きゅーの机に綺麗な青色がぎっしりと詰まった花束があった
たく「これは…ミスミソウか」
紫がかった青の花
確か春に咲く花で、花言葉は「内緒」だったかな
特に関係のない雑学を思い浮かべながら、花束から取り出した1輪のミスミソウを眺める
柔らかい青色で、抗いがたいほどの甘い香りがする
これみよがしに腹の虫が大きな音をたて
早くその花を胃袋に入れろと騒いでいるようだった
1輪くらいならバレないだろうと心のうちの悪魔に囁かれ
辺りを警戒しながら花弁を食む、
噛みしめるように咀嚼してからゆっくりと嚥下する
ふわりとした小さな満足感、口から鼻腔を通り抜ける爽やかな甘味
異変はない農薬や薬の心配も無いようだ
一枚、もう一枚と花弁を食べていく
少しでも腹に入れてしまったが最後、俺の食欲は止まらず
ついには一本目の茎まで食べきってしまった
まだたくさんあるミスミソウ
俺の腹の虫はまだ気が収まらず、もっと食えとうるさかった
これ以上食べてきゅーに気づかれてみろ
悪食のことがバレるどころか、最悪メンバーに化物と嫌われる可能性だってあるんだぞ
悪食のことは世界では何件か確認されて入るが、今だ浸透率は低い
実際俺の親だってせっかくの食事を全て吐き出し
その癖そこら辺の雑草を美味そうに食べる俺を
たまったもんじゃないと置いて逃げてしまった
俺の悪食が発症したのが中学生からだったから良かったものの
赤子の頃に発症していたら目も当てられない状態だっただろう
だが一応言っておくと、確かに親とは疎遠だが子供として認識はしてくれているようで
教育費や生活費などはしっかり送られているので安心してほしい
閑話休題
結局に空腹には抗えず、二本ほど拝借して自分の席につく
これくらいならバレないだろう。
証拠隠滅だと急いで花弁を噛みちぎる
茎は少し硬いが、まぁそういうものだと思えば不味くはない
カリカリと食べ進め、ついには無くなってしまった
これで帰るまではなんとか保つだろうと、パソコンを起動した
見られているともつゆ知らず
きゅーside
今日は珍しく、部室に一番乗りだった
途中でよくお菓子をくれる用務員のおばさんに可愛いお花をもらった
名前はわからないけど青色がきれいなお花で
飾ったら素敵だろうなって思いながら机に花を置く
すると扉が開く
アサシン(洗脳)
白いメルヘンな革張りの椅子に行儀よく座る人影
後ろのステンドグラスから溢れてくる色とりどりの光を移す、真っ白な大理石の床
逆光で青年の顔は見えないが、薄っすらと見えた顔立ちと色味で見知った彼だと悟る
真紅のカーペットを進み、眼の前まで辿り着くと、まず服装に驚いた、
淡い緑を基調としたセーラーのようなゴスロリで、まるで少女のような出で立ちだったのだ
違ったのはなんかよりもずっとふわふわしていて愛らしく、華やかで美しいこと
深緑のヴェールを外し、顔を確認する
艷やかな緑に近い黒髪に明るいメッシュが入っている
右目は隠されていていつも通りの顔に少し安堵感を覚える
だが、いつもより肌色が良く、唇が艷やかなのはきっと化粧でも施されているのだろう
化粧映えがしそうな顔だとは思っていたが、まさかここまでとは
柔らかそうな唇は閉じられているが、微笑んだような表情をしている
瞼の裏にあるであろう紫の美しい瞳に焦がれながら、長い睫毛が落とす影に紛れる隈を見つめた
手には彼の愛用の小型ナイフがまるで十字架のように持たされていて
そこはかとない神聖さと繊細さが感じられた
揃えられ、少し横に倒された足としっかりとした姿勢も相まって
まるで1枚の宗教画の少女のようだった
ゆー「…きれい…」
小さく呟いてしまうほどには彼は美しかった
その声に起こされたように、彼のまぶたがゆっくりと上がる
美しい紫の瞳が徐々に顕になっていく
まるで幕が上がり舞台が始まるかのような気持ちだ
グサリ
気が着いた頃には横腹のところにじんわりと熱が広がり、猛烈な痛みが襲ってくる
しまった刺された、と思ったときにはもう遅くて
そのままナイフ引き抜かれ、僕は尻もちを着いてしまった
じわりと服に広がる赤いシミに気を取られながらも
目はずっと彼の光ない瞳に
彼の手に少し跳ねた僕の血を、彼は小さな舌を出して舐め取る
その姿が妙に色っぽく、情を唆されてしまうのは、僕が汚れているのだろうか
淡いリップで愛らしく彩られた唇を横に広げ笑う
ナイフの持ち方を変えて、顔の前に構えこう声を上げた
たく「キャハッ♡」
暗い紫色が
僕を捉えて笑った
人形
ドールとは
人に作られた愛玩用具、砂糖菓子とミルクだけで育てないと不具合が生じて廃棄になってしまう
頭脳を持ち、人に愛されるために生まれてきた
人形は見目がとてもいい
かわいい、男も女もかわいい
かわいい
たまに可哀想なことになっている時がある
たくぱんが元人形のお話
大きなショーウィンドウの前
白いメルヘンチックな店のガラス越しにいるのは
人そっくりな人形
大きな瞳はきれいな青で、青黒い神が艷やかでいかにも美少年といった見た目だった
なぜ人がショーウィンドウに飾られ売られているのか
愛らしい見た目が人気で、今話題の人形…『ドール』
ドールは砂糖菓子とミルクだけで生活する
それ以外のものを与えると『成長』してしまうから
ドールは生きている、『ドール』になるべくして生まれた『人間』の方がしっくり来るくらいだ
制作者はそれを明かしていない
ドールはドール、人間ではない。そう言っている
なぜ俺が明かされていない情報を知っているかって?
______俺が父様の最初の作品で、欠陥品だからかな…
ドールのショーウィンドウの前で立ち止まっていると
山田に声をかけられた
山田「なんやねん急に止まりおってゴミドリィそんなにドールが気になるかって…あ、もしかしてお前ショタコンなん?w」
そう茶々を入れられ、思わず、
たく「ちげぇわ馬鹿」
などと可愛げのない返しをしてしまう
誰だって兄弟が売られていると見てしまうだろうと言い返したかったが
正直にそう言えば『成長』してしまった不良品ドールだとバレてしまう
そうなってしまえばきっとすぐに廃棄所行きだ
廃棄所では何が起こっているかって?
………知らないほうがいいよ
ともかく、俺は廃棄所行きは勘弁だ
山田の茶々を誤魔化しつつ少し離れたところにいるメンバーに追いつこうと小走りになる
少し待ってもらうように声をかけようと口を開くと、小さな路地に引きずり込まれた
不審者
脳内の警戒アラートが鳴り響き、すぐに逃げようと必死にもがく、
だが俺の抵抗は虚しく軽く身じろぎをしただけに終わってしまった
俺よりも身長は小さいが、力の差が尋常じゃない
早く脱出してみんなの所に行かないと、と躍起になって暴れるが、犯人はびくともしないどころが、力を強めてきた
抱きかかえられるような体制になり、これはまずいともっと力を込めようとしたとき
懐かしい、優しい低い声が耳から滑り込んできた
??「拓人、落ち着きなさい」
たく「とお…さま…?」
冷静になってから見る父の顔は、最後にあったときよりも老け込んでいる気がした
怪盗パロ
(゚∀゚)キタコレ!!wktk
殺し屋パロ
ウッウーウマウマ(゜∀゜)ウッウーウマウマ(゜∀゜)
お疲れ様でした
全部で1000行超えです
一万文字突破っすね
まぁちょいちょい上げてきます
興に乗ったのはシリーズ化します
とりまたくぱんさん描こう
それでは