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番外編88『目の前で主様が……。』前編
今度は妹が姉を庇い亡くなってしまうお話です。アフターストーリーで書こうと思ったけど待てないので書いちゃいます。姉が妹を庇うお話は番外編68です。そちらも是非読んでみてください🙇♀️
『『来たれ、闇の盟友よ。我は汝を召喚する。ここに、悪魔との契約により、執事達の力を解放せよ。』』
『主様、ありがとうございます。私達の後ろへ。』
『ベリアン、私も戦うわ。百合菜。みんなから離れちゃダメよ。』
『う、うん。』
『ボスキ、俺とお前でまず先陣を切る。』
『あぁ。わかった。』
2人は天使の群れへと走っていく。
『『はぁぁぁぁっ!!』』
カキンッ!グシャッ!
『し、になさ、いのちの……。』
パァァァ…。
『流石ボスキとハウレス…凄い…。』
『はぁっ!!』
ザシュッ!
『こんなに沢山天使が現れるなんて……。』
『こんなの初めてです…。主様、くれぐれも我々から離れずに……。』
『えぇ、分かってるわ。早く天使を倒しましょう。』
『死になさい、命の為に。』
『キリがねぇ…くそっ。』
『ハウレスさん!あちらの方でも天使が出たと…!』
『なに…!?よし、二手に分かれるぞ。俺とボスキ達はここに残り天使を狩る。フェネス達はあっちの方へ行ってくれ。』
『わかった!アモン、行くよ!』
『はいっす!』
グシャッ!ザシュッ!
『はぁ、はぁ……。』
『主様、無理をなさらず。もうお休み下さい。』
『はぁ、はぁ…大丈夫、よ、あと少しだけ…。』
私はふらついてしまう。
『お姉ちゃん――!』
倒れる前にルカスに支えられる。
『主様、主様達を守るのは私たち執事の役目です。どうか我々に守らせてください。』
『る、かす…わかったわ…後はお願い…。』
私は目を瞑る。
『お姉ちゃん…』
『無理をさせてしまいましたね…気を失ってしまいました。』
『ベリアン。後は私達で戦おう。この人数なら勝てる。』
『はい!』
『百合菜様、麻里衣様をお願いします。』
『ま、任せて!』
お姉ちゃんを壁に寄りかからせる。
数時間後―――。
『あらかた天使は倒せたな……。』
『そうだな…ぐっ…。』
身体がぐらつく。
『疲れたな…早く帰って休みてぇ…』
『ロノ、お前ももう休め。』
『ハウレス…お前がまだ立ってんのに俺は休めねぇよ…』
『全く、素直じゃないな。フェネス達は大丈夫だろうか……。』
『早く主様のところに戻ろうぜ……。』
と、その時だった。
バサッ。バサッ。
『羽音…?まさか、まだ―――。』
『おやおや……満身創痍って感じだね。悪魔執事。』
『ケルビム…!?』
『くっ、今来るか…ボスキ、立て!』
『言われなくても…っ!!』
『ふふ。残念ながら今日の目的は君達じゃない。弱ってる所狙ったのは…。』
バサッ。バサッ。
『『『え―――。』』』
『主の方を殺す為だから。』
『『『っ、主様、逃げ――』』』
『ベリアン、あれは……。』
『知能天使…!?まずい、主様が――!!』
執事たちは一斉に主様の元へ走る。
『悪魔執事の主の姉……麻里衣様は満身創痍だね。凄く殺りやすい。』
(((((間に合え―――。)))))
『あれは、知能天使…ケルビム…?』
(狙ってるのは、お姉ちゃんだ。私が守らなきゃ―――!!)
私はお姉ちゃんの前に立つ。
『『『『『主様―――!!』』』』』
ザシュッ!!
『ぅ……っ!!』
鋭い痛みが全身を襲う。
『あ、っ…。』
ビシャッ!
血飛沫がお姉ちゃんにかかる。
『ん…あれ、私…。え…?』
頬には生暖かい感触。そして、目の前には血を流して倒れる妹の百合菜の姿。
最悪の目覚め――。私の目を覚ましたのは最愛の妹の死の瞬間――。
次回、後編へ続く……
コメント
1件
ああ、もう……これは辛い回でしたね……。百合菜ちゃんがお姉ちゃんを庇って倒れる瞬間、本当に息を呑みました。満身創痍の執事たちが必死で駆け寄るのに間に合わなくて、「最悪の目覚め」で終わる構成が切なすぎます。次回、後編が待ち遠しい反面、読むのが怖い……😢