テラーノベル
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マサルが憤慨して立ち去ろうとすると、爺さんが呼び止めた。
「あんた、働かなくてもお金が入る方法があるんだが、知りたくないか?」
マサルは爺さんを不気味に思って無視しようと思った。
爺さんが続けた。
「なあに、ある店にある物を売るだけなんだがね。
思いの外高く買い取ってくれるのさ。」
マサルは少し興味が湧いて、爺さんの顔を見た。
「犯罪絡みじゃないでしょうね。
俺は警察の世話になるのは御免だ。」
マサルは投げやりに言った。
すると爺さんは目を大きく見開いて、こう言った。
「犯罪なんかじゃないさ。
そこは、人の記憶を買い取る店なんだ。」
マサルはギョッとして、足早に立ち去ろうとしたが、爺さんの不思議な様子に、まるでこの時間のこの空間だけが異世界にでも通じているように感じて、身動きが出来なかった。
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七瀬 夢
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