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「わ、もうこんな時間! 部屋に戻らないと」
柱時計を見て、慌てて閉じた本を書架に戻したのは、ムスカだ。
書庫から出るともう消灯しており、団員たちは各自部屋に戻ったようだ。
ムスカも自室に帰ろうとした時だ。
暗闇の食堂から、しくしくと啜り泣く声がしたのは。
「……ひっ!?」
幽霊かもしれないと震え上がったムスカが、回れ右をして忍び足で食堂から遠ざかろうとするが、依然続く泣き声がとても気になるため、勇気を振り絞って照明をつけた。
そこにいたのは――。
「ロー……じゃない、ルー!?」
啜り泣いていたのはルクレシアだった。
一瞬、ローラントがいるのかと思った。
今まで何度、幽霊でもいいから姿を現してくれないかと願っただろう。
だがそれ*************
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