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何故公美さんのことが好きなんだろう。
なんか、合ってたんだよな、
ご飯の友みたいな、次元大介とリボルバーみたいな、
なんかこれ!って感じしたんだよな、
そう思いながら玉木は布団についた。
もし付き合ったら何がしたい、公美はその時考えていた。
一緒に帰りたい、夏祭り行きたい、一緒にいたい。
何か恥ずかしくなり、ベットにダイブして足をバタバタする。
体も心もあったかくなる感覚が残る。
何かしたい、何か少しでも関係が近くなりたい、
そう思い、公美はLINEを開く
クラスLINEから玉木を探し、追加する、
そして何かを送る。
「好き」
公美は自分の送った物の恥ずかしさに気づき、急いで消した。
そして「明日って宿題あったけ?!」
というありきたりなメッセージを送った。
玉木は一瞬「き」
の文字が見えたが、肝心なその前の字は読めなかった。
玉木は「ないよ」
と送り、寝た。
最近玉木と公美は瑛太と京子の活躍により少し話せるぐらいまでになっていた。
でもまだまだ同級生程度の仲だった。
でも、二人は嬉しかった。
「一ヶ月に2回ぐらいのペースで話せるだなんて!最高か!」
「あの玉木くんと私が話してる!嬉しい!」
でもまだまだ足りない、瑛太と京子はそう思っていた。
放課後
玉木は謎の手紙に「体育館裏へ来て」
と、呼ばれていた。
「だれ、、?」
玉木は一瞬公美かと思ったが、字が違う。
何も考えず、玉木は体育館裏についた。
そこには学年1の優等生、池田さんがいた。
「どうしたの、池田さん。」
池田さんがいるなんて思わなかったため、少し動揺している。
「玉木くん、あの、私、玉木くんの事好きなの!」
はああああああああ!?と心の中で叫び、全身に汗と心臓の音が回った。
「返事は今じゃなくていいから!じゃ!」
池田は顔を赤くし、逃げた。
玉木はその場で放心状態だった。
「まずまずまず、断ろう!まず断ろう!そんでええーー!?」
次の日、
朝すぐ玉木は池田さんに返事をした。
池田さんは泣いてた。
仕方ない、嘘で付き合う方が傷つける。
そう思い、教室へ戻った。
それから一週間玉木は公美と喋ることができなかった。
急に気まずくなった。
公美は池田さんが玉木に告白した事を知っていた。
女子の会話でたまたま聞いたのだ。
池田さんの方が私より玉木くんとお似合いだし、
玉木くんも嬉しい、はず。
だから玉木とはもう関わらないようにした。
喋らないようにした。
もう、2人は一緒にならない。
でも、一緒になりたい。
毎日感情と行動が逆でだんだんイライラしてきた。
俺は、
私は、
好きだ。
好きなんだ!
気づいたら2人は走っていた。
会いたい、伝えたい、
「今日はノー部の日だから会えるはず!」
振られても構わない、
ただ伝えたい、
気持ちを伝えたい!
「好きだ」
会って早々同時に伝えた。
その瞬間、
2人はこの後の壮大な時間と変わっていく人生を、
この人と過ごしたい、
そう願った。
叶わないかもしれない、
自分だけかもしれない、
だけど、今だけは、
もう叶ったような、なんとも言えない気持ちに襲われ、
気づいたら、
柔らかくて、あったかい、
そんな唇の感覚が残っていた。
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