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鳥の歌声、書き手もなく

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鳥の歌声、書き手もなく

33 - 第33話とりさまAI解析7

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2022年07月31日

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マガリの言葉を遮るようにして、少女が言い放ちます。

「今日はどういったご用件でしょう? 入部希望の方ですか?」

抑揚のない声で告げる少女に対し、マガリが慌てて口を開きます。

「あの、私、あなたと同じクラスのマガリいいます! ちょっとお話があって来たんですけど……」

「えっと、あたしも同じくクラスメートのプラカです。こっちは同じ部活の先輩のレイリアさんです」

プラカが横から補足するように自己紹介をする。

しかし、少女は無言のまま二人を見つめています。感情の読み取れない表情です。

そんな彼女に気圧されたようにしながらも、マガリはどうにか言葉を続けようとしました。

「え、えっと……」

その時、マガリの耳に誰かが階段を上がってくる音が届きました。

見れば、階段の向こう側からこちらに向かって歩いて来る人影が目に入ります。それは先ほどまで話をしていた相手のものです。

「あら、こんにちわ~♪」

プラカが挨拶をしながら手を振ると、相手もまた笑顔で応じてくれました。

「あー! あなたが例の子ね? あたしは二年生のメリッサ・ハースマンよ。よろしくね」

快活そうな笑みとともに名乗る彼女に、マガリたちは慌てて自己紹介をしました。「あー! えっと、はじめまして。あたしの名前はプラカです!」

「プラカちゃんね? わたしはレリアといいます。よろしくお願いしますね」

「はい、こちらこそ!」

二人はお互いに握手を交わします。

一方、部屋の奥では相変わらず無表情のまま黙々と作業を続けていた少女がいました。彼女はちらと視線を向けると小さくうなずき、再び手元の本へと目を落としました。

そんな彼女に向かって、プラカが進み出ます。

「あの……すみません! 私たち、あなたに相談したいことがあって来たんですけど……」

「相談? 私に?」

怪しげなものを見るかのような視線を向ける少女に対し、プラカはこくりと首を縦に振ります。

「えっと……実はわたしたちのクラスにいる子がちょっと困っていて、それで相談に乗ってほしいなって思ったんだけど……ダメかな?」

上目遣いになりながらもじっと見つめてくるプラカに対して、少女はふぅんといった様子で鼻を鳴らします。

それから、ちらと傍らに立つマガリへと目を向けます。マガリの言葉を遮るようにして、少女が言い放ちます。

「今日はどういったご用件でしょう? 入部希望の方ですか?」

抑揚のない声で告げる少女に対し、マガリが慌てて口を開きます。

「あの、私、あなたと同じクラスのマガリいいます! ちょっとお話があって来たんですけど……」

「えっと、あたしも同じくクラスメートのプラカです。こっちは同じ部活の先輩のレイリアさんです」

プラカが横から補足するように自己紹介をする。

しかし、少女は無言のまま二人を見つめています。感情の読み取れない表情です。

そんな彼女に気圧されたようにしながらも、マガリはどうにか言葉を続けようとしました。

「え、えっと……」

その時、マガリの耳に誰かが階段を上がってくる音が届きました。

見れば、階段の向こう側からこちらに向かって歩いて来る人影が目に入ります。それは先ほどまで話をしていた相手のものです。

「あら、こんにちわ~♪」

プラカが挨拶をしながら手を振ると、相手もまた笑顔で応じてくれました。

「あー! あなたが例の子ね? あたしは二年生のメリッサ・ハースマンよ。よろしくね」

快活そうな笑みとともに名乗る彼女に、マガリたちは慌てて自己紹介をしました。「あー! えっと、はじめまして。あたしの名前はプラカです!」

「プラカちゃんね? わたしはレリアといいます。よろしくお願いしますね」

「はい、こちらこそ!」

二人はお互いに握手を交わします。

一方、部屋の奥では相変わらず無表情のまま黙々と作業を続けていた少女がいました。彼女はちらと視線を向けると小さくうなずき、再び手元の本へと目を落としました。

そんな彼女に向かって、プラカが進み出ます。

「あの……すみません! 私たち、あなたに相談したいことがあって来たんですけど……」

「相談? 私に?」

怪しげなものを見るかのような視線を向ける少女に対し、プラカはこくりと首を縦に振ります。

「えっと……実はわたしたちのクラスにいる子がちょっと困っていて、それで相談に乗ってほしいなって思ったんだけど……ダメかな?」

上目遣いになりながらもじっと見つめてくるプラカに対して、少女はふぅんといった様子で鼻を鳴らします。

それから、ちらと傍らに立つマガリへと目を向けます。



「その子の名前は?」

「あ、はい。わたしたちはマガリちゃんといいまして、一年生の中では一番の成績を持っている生徒です」

マガリが答えると、少女は再び興味を失ったかのように視線を逸らしました。

「それは知っているわ。でも私はあなたのことも知らないのだけれど?」

「あっ、そっか……」

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