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コメント
3件
終わるの寂しいけど……もっくんが成長しててすごい‼️
終わっちゃうの悲しい😢
元貴の仕事は、かつての自分と同じように「音」や「環境」への敏感さ、あるいは言葉にできない不安を抱えた子どもたちの「心強い理解者」としての役割です。
小・中学校の支援員として働く彼は、その柔らかな物腰と、実体験に基づいた的確なサポートで、学校現場に欠かせない存在となっています。
元貴は主に「通級指導教室」や「保健室」に近い場所で、助けを必要とする子どもたちのフォローに回っています。
給食の時間のガチャガチャした音や、運動会のピストルの音。元貴は子どもがパニックになる前に、「あ、今の音、ちょっとびっくりしたね。あっちで少し休もうか」と優しく声をかけます。彼自身がイヤーマフを愛用してきたからこそ、その「辛さ」を100%理解してあげられるのです。
感情をうまく言葉にできない子に対して、元貴は無理に喋らせようとはしません。隣に座って、一緒に絵を描いたり、パペットを動かしたり。涼架から教わった「遊び」の技術と、滉斗から学んだ「観察眼」を組み合わせ、子どもの心が解けるのをじっと待ちます。
同僚の教員たちからも、元貴は一目置かれています。
「大森先生に相談すると、なんだか教室の空気が柔らかくなる」と言われるほど。ピリピリしがちな職員室でも、元貴が淹れるハーブティー(涼架仕込み)が、先生たちの心を救っていることもあります。
対応が難しいケースに直面したとき、元貴は家で滉斗に「守秘義務に触れない範囲で」相談することがあります。公認心理師としての滉斗の専門知識を、現場での具体的な関わりに落とし込むことで、より質の高い支援を実現しています。
中等部・高等部時代の「守られる側」だった元貴は、今や「誰かを守る側」の顔をしています。
「先生、今日、教室に行けたよ」
子どもからのそんな一言に、元貴はかつての自分を重ね合わせ、そっと微笑みます。
「すごいね。頑張ったね。……もしまた疲れたら、いつでもここにおいで」
その言葉には、涼架に守られ、滉斗に愛されてきたからこそ持てる、圧倒的な包容力が宿っています。
学校で一日中「誰かのための盾」として気を張っている分、一軒家に帰るとスイッチが切れてしまいます。
帰宅一番、滉斗に抱きついて静かにエネルギーをチャージ。
涼架から園での出来事を聞きながら、「今日、僕の担当の子が笑ってくれたよ」と嬉しそうに話す。
元貴にとってこの仕事は、自分が受け取ってきた「愛」を、次の世代に繋いでいくための大切な使命なのです。
もうすぐこのお話も終わりです。
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