僕らはまだ死にたくない!!
第21話.亡くなった“はず”.
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🎐🫧目線
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🎐🫧「……ん。」
ぼやぁ〜。としている目を擦り、目が覚めた事
を認識する。
少し『ぼやぁ〜』としている頭を抑え、
手を動かしたり、首を回して周りを確認したり
する。
こうしていると、
『生きている』
と、確認できる。
『コツン』
と、何かが手に当たった。
何かを抑えているような感覚がある。
手の方に視線を落とすと___
🎐🫧「……。はっ!!」
なんと、人が居た。
黄色い髪で少し見覚えのある顔だ。
🎐🫧「……誰かに似てる様な__」
🫖𓈒𓏸「この子じゃない?」
と私の言葉を遮るように出てくる西くん。
西くんの腕には奈桜君が捕まっていた。
🎐🫧「…誘拐…_」
🫖𓈒𓏸「違うから!!」
慌てた様子で説明する西くん。
まぁこの場所にいる時点で誘拐はされている
けど……。
奈桜君は西くんの事をお兄さんと勘違いして
いるらしい。
🎐🫧「…あ!!じゃあお兄さんって……」
🫖𓈒𓏸「そう。隣に転んでいる人。」
🎐🫧「確かにめっちゃ似てる……。」
見覚えのある顔だったのはこのせいか。
そんな事を考えていると、お兄さんが起きた。
𓆩🌸𓆪「……ん…。」
目を擦り、起き上がったお兄さんは何処か、
絵本や漫画の中の王子様のようだった。
キラキラと周りにエフェクト?が映る。
𓆩🌸𓆪「…ここは……?」
ふと、視線が合う。
数秒間私達は見つめ合った。
何とも言えない顔で見つめ合っている私達。
ゆっくりとお兄さんの顔が動き出す。
𓆩🌸𓆪「ッ!?え。奈桜!?ちょっ!!誰にくっついて!!」
慌てた様子で西くんから奈桜君を引き剥がす。
🍎 𓈒𓏸「……?兄ちゃんだぁ笑」
へにゃへにゃと顔を歪ませ、微笑みかけている
奈桜君は自分の本当のお兄さんがいて安心した
様子を見せている。
🎐🫧「……ありだな。」
🫖𓈒𓏸「…こら。何言ってんの。」
くっ。西くんにはお見通しってやつか。
こんな事をしている間に奈桜君を抱えた
お兄さん……桜さんは距離を置き、
怪しんでいると言わんばかりにこちらを見て
いる。
𓆩🌸𓆪「……。」
🍎 𓈒𓏸「……?」
はい。もうありです。何が何だか分からない弟
と、その弟を命を賭けてでも守ろうとする兄。
🎐🫧(最高かよっ!!)
そう思いながらニヤつかないよう、口元を手で
おさえる。
𓆩🌸𓆪「……俺何してたっけ。確か知らないとこ
で……。」
独り言を呟きながら状況を整理している。
🫖𓈒𓏸「そうだね〜。うん。君は1回死んでる。」
と、ネタバレ?をぶち込んでいく西くん。
そんな西くんに向かって『やっぱり?』と言い
そうな顔を向ける。
𓆩🌸𓆪「…やっぱ死んだよな……。……なんで
生きてんの?てか、誰?」
少し引いた顔を見せるのを置いて、西くんは
1人勝手に話を進める。
🫖𓈒𓏸「……じゃあ2人とも起きたことだし、
行こっか。」
🎐🫧「……んぇ?」
𓆩🌸𓆪「……行くって何処に……?で、誰?」
『早く誰か教えてくんない?』
と言いたげな顔をして西くんを少し睨む。
🫖𓈒𓏸「ん〜…向こうで説明するよ。」
『どうぞ。コッチに。』
と、手招きする。
桜さんは『奈桜に手出すなよ。』と、警戒
しながら部屋を出る。
っ……!!ツンデレタイプかぁ……。
🎐🫧「…ムリ。死ぬ。最高。」
さっきまで寝てたベッドに手をつけ、
バンバンと叩く。
🫖𓈒𓏸「……お〜い。早く〜。」
『急いで。』と目で訴えてくるので
🎐🫧「ぅ。死にます。コレはっ!!」
と、1人騒ぎながら急ぎ足で着いて言った。
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🫖𓈒𓏸目線
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本当に危ない。
前々から思っていたけど、絶対寿葉は1人に
しちゃダメだ。
🫖𓈒𓏸(何をしでかすかわかんないし。)
そう思って寿葉を見る。
今も尚、口元を手で抑え、ニヤニヤが隠し
きれていない。
🫖𓈒𓏸(とんでもないな…。)
あれ程、僕の前ならいいけど、人前では気を
付けてって言ったのに。
それにしても警戒心強いなぁ……。
まぁ当然か。
1度殺してきてる奴だし。
会ったのはこれが初めてだけど、何となく
分かるよな。
そろそろ3人も起きただろう。
そう思い、ドアに手を掛ける。
🫖𓈒𓏸「着いたよ。」
そうしてドアを開けた。
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🧸*̩̩̥ 目線
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🧸*̩̩̥「んぅ……。」
少し眩しく感じ、目が覚める。
どうやら、少し開いたカーテンからの日差しだ。
そこでふと、違和感を感じた。
🧸*̩̩̥ (…掛け布団かけたっけ……?)
そう。私達は話してて、そこからいつの間にか
寝てしまっていたはずだ。
横ではスースーと寝ている天使2人がいた。
🧸*̩̩̥「…かわいぃ……。」
目を閉じて寝ている2人はとても小さな子供の
様だった。
🧸*̩̩̥ (子供だし、あながち間違いじゃないけど。)
どちらかと言うと年齢的には私の方が子供だ。
……寺内さんは何歳か知らないけど。
長いまつげに白い肌。身長も高い訳ではなく、
どちらかと言うと低い方だ。
🧸*̩̩̥ (わぁ。肌もちもち…。)
ぷにぷにとした肌を触る。
可愛い天使2人は起きる感じが無い。
🧸*̩̩̥「……起きてくださ〜ぃ。」
そこまで大きな声で話しかける訳でもないので、
全然起きない。
そんなことを思っていたら__
『ガチャ』
という音と共に西さんや寿葉さん。奈桜君と…
ここに来た日に銃で撃たれ亡くなった“はず”の
奈桜君のお兄さん__桜さん。
の4人が入ってきた。
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