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戦場がさらに混沌を増していく中、ウィリアムは自身の異能を解放し、戦況を有利に導こうとしていた。ウィリアムの異能は、異常なスピードで戦場を駆け巡り、瞬時に状況を把握する「英国紳士」という能力。だが、その力を使っても、ただの兵士では太刀打ちできない強大な相手が目の前に立ちはだかる。ウィリアムが直面したのは、予想外の敵――雅也だった。
ウィリアムが進軍していくと、戦場の中央で、雅也の姿をした司令官が現れた。だが、その目には生前の雅也のものとは明らかに異なる、冷徹で計算高い輝きが宿っていた。ウィリアムはすぐにそれが雅也の体を使った異星人であることを理解した。
この宇宙人の異能は、戦略を駆使する将棋の能力であった。相手の動ける場所を制限し、また自分自身も「駒」として自らを操ることができる。その異能は、戦場をまるで盤上の将棋のように扱い、時間と空間を制限することができる。
ウィリアムは冷静に息を呑み、異能を駆使して戦いの準備を整えた。しかし、宇宙人(雅也)はその異能を発動し、ウィリアムの動きを封じ込めた。
宇宙人(雅也)「ウィリアム、お前の知恵は私には通用しない。この場は将棋の戦場だ。お前が動く場所はここにはない。」
ウィリアムの周囲の空間が急速に制限され、彼はまるで盤上の「駒」のように動けなくなった。その制限は、まさに将棋のように隙間なく配置された障害物に囲まれていた。ウィリアムはその場で立ち尽くすしかなかった。
ウィリアム「雅也、君の体がこんなことに使われているのか…。だが、僕も決して負けはしない。」
ウィリアムは、この異常な空間制限の中でも冷静に考えた。彼の異能「英国紳士」は、通常の戦闘において速さと反応能力を極限まで引き出すが、今回はそれを逆手に取って戦うしかない。
ウィリアムは、敵の将棋の盤にあたる空間を再配置し、自らの立ち位置を変えた。彼は瞬時に次の手を見極める目を持ち、相手の動きを制限し、逆に相手の攻撃をかわしながら空間の余白を作り出した。
ウィリア「将棋なら、すぐに詰みの形が作れるはずだ。君の体も、僕の手のひらの上だ。」
ウィリアムはまず、敵の異能を打破するため、時間の流れそのものを短縮し、瞬間移動のような動きを見せた。これにより、相手の将棋の局面が狂い、ウィリアムは自分を有利なポジションに持っていくことができた。
宇宙人は驚愕し、次の一手を考えながら盤面を形成し続けた。だが、ウィリアムはそれを先読みし、次々とその形を崩していった。
宇宙人「どうして、どうしてお前は動ける!?」
ウィリアムは敵の計算を乱し、詰みの形を作りながら反撃を重ねる。ウィリアムが駆使するのは、単なる速さではなく、その巧妙な計略と相手の思考を逆手に取る「知恵」であった。ウィリアムは将棋の駒のように、必要な時に必要な場所へ移動し、相手を追い詰める。
この戦いは、ウィリアムにとって「知恵比べ」であり、将棋の戦いが現実の戦闘にどう反映されるかを証明する戦いであった。
ウィリアムと宇宙人(雅也)の対決は、ただの力のぶつかり合いではなかった。それはまるで、二人の頭脳戦のように繰り広げられ、次々と異なる戦術が展開されていく。
戦局は、まだ始まったばかりだ。ウィリアムが詰みを作るためには、あといくつもの駒の配置を変えていかなければならない。それに加え、敵の異能も次第に進化していき、戦いは極限の心理戦と化していく。