第29話「精鋭との死闘」
🚀 シーン1:圧倒的な強敵
ヴェール・バインドの精鋭、”ガーディアン”。
黒い強化スーツに身を包み、冷徹な目でゼインたちを見下ろしている。
彼は右手に碧族のフラクタルを無効化するナイフを持ち、左手には異様に分厚い装甲がついたガントレットを装備していた。
「お前ら、ここまでよくやったな……だが、ここが終点だ」
低く響く声が、夜の闇に沈む。
ゼインはナヴィスと並び、戦闘態勢を取る。
「ナヴィス……こいつ、マジでヤバいやつだ」
「……わかってる。俺たち二人がかりでも、勝てる保証はねぇ」
ナヴィスが青い瞳を鋭く光らせる。
男はゆっくりと歩を進めると、ナイフを軽く回転させた。
「じゃあ、始めようか。……どっちから死ぬ?」
そして、次の瞬間——
“ヤツが消えた”
🚀 シーン2:目に見えない速さ
「——ッ!!」
ゼインの背後に殺気。
反射的に飛びのいた瞬間、何かが**“斬った”**音が響いた。
「……遅い」
ゼインの黒いジャケットの背中が切り裂かれ、細かな繊維が宙を舞う。
ナヴィスが即座に**《フォールトシフト》**を発動。
しかし——
「甘いな」
男はそれを見越していたかのように、ナヴィスの移動先にすでに回り込んでいた。
ギィンッ!!
「チッ……!!」
ナヴィスは咄嗟に**《リバースバリア》**を展開。
敵のナイフが防御フィールドに弾かれ、火花が散る。
「おいおい、反射フラクタルか……まあ、対策済みだがな」
男はナイフをしまい、ガントレットの装甲を展開する。
ゴゴゴ……ッ
ゼインは直感した。
——これは、ただの戦闘じゃない。殺し合いだ。
🚀 シーン3:ゼインの反撃
「ナヴィス……ヤツはスピードタイプだ。こっちが”先を読めれば”……」
「……お前、やるつもりか?」
ゼインは頷き、手を前に突き出した。
**《オーバーライド》**発動。
ゼインの碧色の光が渦巻き、敵の動きを”改変”する準備を整える。
「お前の能力……気持ち悪いな」
ガーディアンは嘲笑しながらゼインに向かって突進する。
——だが、ゼインはすでにその動きを”予測”していた。
「……遅ぇよ」
ゼインの手が男の肩に触れた瞬間、コードが流れ込む。
🚀 シーン4:コード改変
【OVERRIDE EXECUTE】
——フラクタルシステム改変開始。
男の動きが、一瞬鈍る。
「……なっ!?」
ゼインはその隙を逃さず、拳を叩き込んだ。
ドガァッ!!
男の体が弾け飛び、瓦礫を砕きながら地面に転がる。
「ナヴィス!!」
「——わかってる!!」
ナヴィスが全力で突っ込み、**《フォールトシフト》**で位置を瞬時に変える。
「テメェの速さを利用させてもらうぜ……!」
ナヴィスが男の頭上に出現し、碧色の光が剣のように形成される。
「——《グラビティ・ディストーション》!!」
男の動きが鈍る。
「チッ……!!」
ゼインとナヴィスは、一瞬の迷いもなく拳を叩き込んだ。
——ドォン!!
男の体が地面に激突し、沈黙が訪れる。
🚀 シーン5:戦いの余韻
ゼインは肩で息をしながら、男の体を見つめた。
「……終わったか?」
ナヴィスが慎重に距離を取る。
しかし、男はゆっくりと立ち上がり、不敵に笑った。
「はは……やるじゃねぇか」
ゼインは拳を握る。
——こいつ、まだ動けるのか……!?
「だがな……俺たち”ガーディアン”は、ここからが本番なんだよ」
男の体が赤い光を帯びる。
ヴェール・バインド、”ガーディアン”本気モード——発動。
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