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『ぜったいてきしんじゃ!』パロ
今の時代誰でも気軽に活動者になれるこの時代
ここにそんな感じで活動を始めた1人の人物がいた
赤、よし…こんな感じかな?
赤、白黒終わったかな?
本名:大神莉羽
活動名:りうら
あるアーティストに憧れて友達と活動者デビュー
赤、桃さん…凄いなぁ✨
桃:赤が推している活動者
活動名:ないこ
ピアスバチバチピンク髪のメンヘラリーダー
赤、そうだ!メンホイ聞こ!
〜♪〜
赤、はぁ…やっぱ歌い方めっちゃ好きだなぁ
桃、好きなもんは好きなんだしさ俺もおうえんしてもいいよね?
俺は桃
一応世間一般で言う『歌い手』というものをしているそんな活動者の俺だが、実は……
ある新人歌い手グループの1人にドハマリしている…
桃、あっ次の単独ライブの練習行かなきゃ
〜単独ライブ当日〜
桃、みんな〜♪アンコールありがと!!次で最後で俺も名残惜しいけどアンコール!世界で1番愛のある時間にしようぜ〜!
赤、…ッめっちゃいいこと言うじゃん…!
〜♪〜
桃、今回はここまでだけどまた配信するから来てね?来てくれなきゃ桃泣いちゃう…
赤、うんうん絶対見に行くよぉぉぉぉ(泣)
赤、終わっちゃた…でもまた会える!
赤、(〃´o`)フゥ…帰るか…
赤、…あっ今日配信じゃん!?急げアニキに怒られちゃう…怖いんだよなアニキ…
桃、ふぅ…疲れた
魔法が解ける瞬間みたい
桃、LIVE終わりってちょっと浮遊感あるよなふわふわ~って
桃、みんな嬉しそうで良かったなぁ…
思い出しながら歩く帰り道
桃、うー可愛さに悶えたい…
玄関のドア開けたら秒で変身!
桃、はああああオタクするぞ〜!!!!
桃、ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙たまんらん止まらん!
桃、…𝕏のDMみよ
桃、色々来てるな~
桃、ライブの感想、次いつですかってやつ、スタンプだけのもあるし
桃、あ「新人グループの赤さん、今日の配信もよかったです!」
桃、……ん?
桃、あ、これ
「りうら」って名前……前のライブのあとにも、配信来てたよな?
桃、ふふ、新人なのに、ちゃんと届いてるじゃん
桃、……かわいいなぁほんと
桃、「デビューおめでとうございます!
最初は緊張してたけど、後半の声すごく良かったよ無理せず、でも楽しんでね!」
桃、送信、と
桃、……よし
オタク活動、第一弾完了!
―――
ピロン
赤、……え?
赤、今のDM……
赤、(画面を二度見)
赤、……ないこ、さん?
赤、え、え、え、ちょっと待って
これ本人……?なわけ……
白、「赤ー?配信準備まだ?」
赤、あ、あの!!ちょ、ちょっと待って!!
黒、……どうしたん、顔真っ赤やけど
赤、DM……桃さんから……
白、は????
黒、……は??
赤、しかも、ちゃんと配信の内容触れてて……
声、良かったって……
白、やばそれもう、信者冥利に尽きすぎだろ
赤、……
赤、(胸に手を当てる)
赤、……俺さ、この人に見てもらえてるなら
赤、どんなに緊張しても
どんなに失敗しても
赤、……歌い続けられる気がする
黒、重いな
赤、でも、明るい重さだから!
白、それが一番厄介なんだよな〜
―――
桃、……あー疲れてるはずなのに、元気出るわ
桃、新人の頃思い出すなぁ
画面の向こうに、誰かがいるだけで
全部報われる感じ
桃、……よし
桃、「次の配信も、楽しみにしてる」っと
桃、送信
桃、俺は俺で
あの子たちはあの子たちで
桃、でも同じ世界で、同じ音を信じてる
桃、……ほんと、いい時代だよなぁ
―――
〜事務所〜
ソファに座った桃が、スマホを握りしめたまま急に顔を上げた。
桃、なあ青、水
青、ん?どうしたん急に
水、その顔、嫌な予感しかしないんだけど
桃、聞いてほしい話がある
やけに真剣な声に、二人が姿勢を正す。
青、珍し……重い話?
桃、いや、逆めっちゃ元気出る話
水、……なおさら怪しい
桃、最近な新人の歌い手グループ見つけたんだけど
青、あーはいはい、また推し?
桃、“また”とは何だ“また”とは
桃は即ツッコミを入れてから、続ける。
桃、赤を中心にした三人組でさ、声が真っ直ぐで、伸びしろの塊
水、新人?
桃、そう!デビューしたてなのにさ、ちゃんと自分の色があるの
青、へぇ……リーダー的なのが赤?
桃、そう!分かってるじゃん!責任感あって、でも素直で
一息ついて、少し笑う。
桃、昔の俺ら見てるみたいでさ
水、……それは、気になるね
桃、でしょ?別にさ、比べたいわけじゃないんだよ
桃はスマホを胸元に引き寄せる。
桃、ただ信じたくなる声ってあるじゃん
青、あるねこの人なら大丈夫って思えるやつ
桃、それそれ赤、まさにそれ
水、……桃ちゃんがそこまで言うの珍しい
桃、俺がリーダーだからこそ、分かることもあるしリーダーだから、信じたくなるんだよ
一瞬、沈黙。
青がふっと笑った。
青、ほんと好きやな
水、でも悪くないと思う。そうやって次の世代を見てるの
桃、でしょ?
桃はぱっと明るい声に戻る。
桃、だからさ俺らも、もっといいライブしよ
青、話の着地そこ?
水、まあ、桃ちゃんらしい
桃、だって俺が信じてる世界、まだまだ広いから
憧れられる側で、
信じる側でもある。
桃は今日も、
その真ん中に立っていた。
夜。
桃は部屋の灯りを落として、スマホの画面を眺めていた。
赤の配信通知。
それだけで、自然と口元が緩む。
桃、……今日も、頑張ってるな
ステージの上ではリーダーで。
画面の向こうでは、ただの一人のリスナー。
どちらも、桃自身だった。
青と水の声が、昼間の控室での会話を思い出させる。
信じることは、重いんじゃない。
前に進むための力だ。
赤の声が、スピーカーから流れる。
少し不安定で、でもまっすぐで。
確かに、未来へ向かっている音。
桃、……大丈夫ちゃんと、届いてる
コメント欄に、そっと文字を打つ。
『今日もよかったよ』
送信。
世界は広くて、まだ続いていく。
でも今は、この距離でいい。
信じる人がいて、
信じられる人がいる。
それだけで、物語は完成していた。
終わり方わからなーーーーい!!!!!
\( ‘ω’)/エンダァァァァァァァァァァァァァ
バイバイ