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あー、ダルぅ…
「光輝が室長だよな?立候補しただろ?」
え??
「うん、もちろんだよ綾斗。」
そんなわけない。僕は責任感なんて微塵も持っていないし、真面目じゃないし向いてない。
「お!さっすが!頼りにしてるぜ!コーキ!」
よく言うぜ、仕事丸投げしておいて……
僕は最近になってこの学校でおきたイジメ事件について佐久間先生と話す時間を放課後にとっている。そして、先生の
「光輝、今日も話すのか?」
この言葉を待っていた。
「当たり前じゃん。」
鈍感で生徒想いの佐久間先生は僕の想い人。二年間、片想いしている僕の気も知らないで放課後に僕と会話する時間をとってくれている。
「今日は、丸つけしながら聴いてもいいか?」
多忙な佐久間先生を想って快く許可した。佐久間先生の髪を掻き分ける癖、何度も見てきた。困っていたり、照れを隠すための仕草。正直、可愛いし黒縁眼鏡がよく見えて萌える。
「待ってたよ、せんせ?」
「光輝、お疲れだな。」
急に距離を詰める先生、多分無意識だ。貴方の顔面が強すぎて心臓の音が五月蝿いんだよ。
「近いっすよ」
そう言うと、また髪を掻き分ける仕草を見せた。いつか、指摘してあげて赤面を写真に収めたいと思っている。今日は先生について会話していこう。(個人的に知りたい。)
「せんせーって、好きな人とか居らんの?」
そう言うと、明らかに動揺して
「お、居らんよ。」
と、答えた。
続けて僕は
「教師同士の恋愛っていいですよねー」
と、言い放つ。
「は?駄目だろ、光輝はなにを言ってるんだ」
これは予想外……倫理観はあったんだな。
「恋愛によるちょっかいがイジメに変わるの怖いっすよね」
「まぁ…度が過ぎた交流ほど俺は楽しみたいと思うけどな。」
度が過ぎた恋愛がお好きなんだ。こんなフォーマルな見た目をしておいて激しくて重い方が好きって、ほんと男性だな。
「先生って束縛したいタイプ?されたいタイプ?」
「されたいタイプ。」
即答で僕にとっての理想の解答を叩き出してくれて非常に萌えている反面、先生ってMなんだなぁ、と若干解釈違いで驚いている。
「そっかぁーいつかしてくれる人、見つかるといいですね!」
「そうだな、見つけねーとな」
その相手が一刻も早く見つかるといいですね。