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今回は、ハイキューの夢小説を出させていただきました。
申し訳ございません。
こちら、《書きたいところ》を書いただけですので、これのみとなってしまいます。
申し訳ございませんでした。
内容にいたしましては、烏野VS青葉城西の映画になった部分でございます。
⚠️人を選ぶ作品です。
⚠️誰かの好きは誰かの地雷
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設定
名前 四之宮 ゆの
3年 マネージャー
高校 青葉城西
____
私の目に映ったのは、及川くんのレシーブ姿で固まった姿だった。及川くんは、主審の笛がなるまでその姿だった。
ボードに、書かなきゃならない。
書かないと、いけない。
でも、書きたくない。
及川の名前が書いてある、ボードに正の字を書かなきゃならない。
書きたくない。書きたくない。
主審の笛の音がなった。
私たちの、春が、終わった。
_____
ミーティングの時、みんな、泣いてた。
私は、泣けなかった。否、泣く訳にはいかなかった。冷たい奴、だと思われてもいいから泣きたくなかった。
1人でも、冷静な奴がいるべきだから。
私は、スクイズを持って洗い物に行った。
1年生を連れずに、1人で。
1人になりたかった。
水道について、スクイズを洗おうとしたら視界が歪んだ。
「……」
ひく、と喉がなった。
まるで、しゃっくりみたいに。
私はしゃがみこんで、口を抑えて涙が勝手に流れるのをただ、ハンカチで受け止めずに呆然と流し続けた。
何となく、拭きたくなかった。
_____
先生方にご飯をご馳走してもらい、私は青葉城西の体育館でビブスを洗濯し、スクイズを片付けていた。
何となく、バレーコートを立てたくなった。
及川くんや岩泉くん、花巻くん、松川くんたちは絶対に来ないのに、1年生も2年生も来ないのに。
監督だってコーチだって来ないのに。
私は1人、ネットを立て始めた。
長ズボンジャージのポケット中にあるスマホが震えた。確認なんかしないで、ネットを立て始めた。
重たいポールも、撫でやかに進むボール入れも、縛られたネットを解いて一人で立てる作業も今日で終わり。
今日で、終わり、なの?
(「マネちゃんもラーメン行く?」)
松川くんに誘ってもらったのに、断らなければ良かった。そうしたら、みんなと一緒に入れたのに。
馬鹿だなぁ、私。
「え!?ネット立ってる!!」
_____
ネットが佇んでいるのを見て、及川はそう大きな声を出した。まさか、先客がいるのか、と思い見渡すと、同学年のマネージャーである、四ノ宮ゆのがポールに刺したクランクを時計回りにゆっくりと回していた。
「は?なんで、って、四ノ宮!?」
及川の隣から顔を出した、花巻はそう声をあげて目を見開いた。四ノ宮は、確か、用事があるからと言って帰宅していなかったか?と記憶を遡る。
四ノ宮は、及川の声と花巻の声に驚いたのか、それとも同学年全員が揃っているから驚いたのか、どちらか分からないが確かに身体がビクついていた。
四ノ宮は、いつも無表情で何を考えているのかが分からない奴だった。でも、及川の次くらいにバレーを愛していた。
誰よりも早く来てポールを立て、ネットを張って、ボール入れを出して……。
今までのマネージャーがやっていなかったことをあいつは普通にやった。
遠征のご飯も洗濯もコーチと一緒にやっていた。
皿洗いもちゃんとやっていた。
出されたタオルは生乾き臭はしなくてむしろいい匂いで、休憩の時に飲むスクイズに入ったポカリやアクエリは甘すぎなくて飲みやすかった。
サーブやスパイクの決定率も誰よりも分かりやすく記録されていた。
「……片す?」
そうネットを見ながら聞くあいつに、及川はブンブンと首を横に振った。及川の顔は少し、赤くなっていたように見える。
「だ、大丈夫だよ!俺たち、使うし……」
「……そう」
及川が少しどもりながら言うと、四ノ宮はネットから離れて「……スクイズ、用意しとく。タオルも。」とそそくさと俺たちの目の前を通り過ぎた。
思い出すように湯田が話し始めた。
「そういえば、四ノ宮ちゃん……」
湯田の方を向くと、四ノ宮の去った方を見た。
「最後の及川がやったレシーブ、四ノ宮ちゃん、ずっと焼き付けるみたいに見てた。」
そう言われ、俺(岩泉一)は四ノ宮が去った方を湯田と同じように見るしかできなかった。
_____
「四ノ宮もやる?」
松川くんにボールを優しく投げ渡された。
私はボールが上にあがり、私の目の前で跳ねた。
なんでか、分からないけど、それから目を離せなかった。
「四ノ宮?どうした?」
岩泉くんが私に声をかけた。
転がるボールから目が本当に逸らせなくて、じっと目で追った。私の方に転がるボールを私は拾って岩泉くんに投げた。
「……ううん、なんでもない。 大丈夫だよ。」
私は笑えていたのか、分からない。
でも、言えるのはどう学年がいつも通りせってしてくれているのがわかったから大丈夫なんだろう。
及川くんたちのバレーをBGMにスクイズを洗い始めた。ラーメンを食べてきた、と言っていたからか、「横腹いてぇ」とか「1・2年、どっちか引っ張ってくればよかったな」とか……。あまりにもいつも通りでスクイズを洗う手が止まらなかった。
嗚呼、もう、この人達のバレーは見れないのか。
心の中で決定づけた言葉に私の手は止まった。
一緒にやるっていえばよかったのかな、見ていたいといえば良かったのかな。
スクイズの洗い方
ビブスの洗い方
タオルの洗い方
引き継ぎ書の制作は2年の後期ぐらいからやっていたからすぐに終わってしまう。シャーペンを持つ右手が震えている。
不思議といつも通りのスクイズの中の飲み物を補充したり、タオルを準備したり、ボールに空気がちゃんと入っているか確認して、いつも通り。
気持ちが悪いくらいいつも通り。
気がつくと夜になっていた。
両親には遅くなると連絡をしていたからか、いつも来る連絡が来なくて不思議な感じ。
体育館の中に入ろうとした時
「3年間!!!!ありがとう!!!!!」
及川くんの声が聞こえた。
私は手に持っていたバインダーが落ちたことに気が付かないくらいだった。私よりはるかに高い及川くんの背中は今は、とっても頼りがいがない。
頬になにかつたう。
よく分からなくて自分の頬を左手で触ると濡れていた。涙だった。
喉があつい気がした。
呼吸がしずらくて苦しくて仕方がない。
小さな嗚咽だった。
足に力が入らなくて座ってしまった。
もっと高みへ行けたはずだったのを信じて疑わなかったからだ。
及川くん達だったら、どこへだって行けた。
総体だって、県大会だって本当にどこへだって行けた。私は信じていた。
みんなが頑張っていた。
努力だってしていた。
私はなんにもしてない。
ただ、みんなが楽しそうにバレーしているのを見るのが好きだからマネージャーの仕事だってみんなの名前を覚えたくて仲良くなりたくて頑張っただけ。
私が泣くのはお門違い。
私はそそくさと落ちていたバインダーを拾い、手洗い場へ行き、水で顔を洗った。
でも、涙は止まってくれなかった。
ただ無情に流れ続けた。