ラント「……私は、奴等を十分に知っている。奴等に対抗するだけの知識と能力を持っているのだ」
マタロウ「だから奴等って誰!?」
さっきから奴等奴等とばかり言うラントに、マタロウが痺れを切らしたように怒鳴る
ジンペイ「よく解んねえけど、絶対に渡さん!!」
ジンペイは鼻の穴をふんす!と広げ威嚇した
ちょね ちょね ちょね
ふと、そんな音が聞こえる
アゲハは自分の頭にゴロミが居ないことに気付いた
ジンペイ/マタロウ「「え???」」
アゲハ「えっと…ゴロミちゃん…?なんでそっちに…?」
そう、ちょね ちょね というのはゴロミの足音だったのだ
ゴロミは鼻歌を口遊みながらラントの方に歩み寄る
ジンペイ「おい、何してる?:」
ゴロミ「こっちの方がイケメンだし♪」
「「「「「「「ずこ――――ッ!!」」」」」」」
皆は文字通り盛大にズッコケた
確かに、ラントは恐ろしい程顔が整っているが……
マタロウ「行っちゃダメ~~~!!」
ゴロミ「嫌ァ~!好きィ~!!」
マタロウに尻尾を掴まれて此方側に引きずり戻される
ゴロミは必死に手足をバタバタと動かして抵抗する
マタロウ「アゲハさんがめっちゃ悲しんでるけどいいの!?」
アゲハ「そ、そうだよね私よりもラントのほうがいいよね…(:_;)」
ゴロミ「ハッ!!アゲハ~~~~!!!」
その途端、触角をピーン!と伸ばすと、一直線にアゲハの元にビュンッッッと爆走する
そして、勢い良くジャンプするとアゲハの腕の中ではなく頭に飛んで行った
メラ「チョロすぎんだろ……;」
メラは目尻を引き攣らせて、気持ちよさそうにアゲハの髪に頬擦りするゴロミを見やる
ゴロミ「ん~♪アゲハの髪サイコー♡」
アゲハ「いくらでも触っていいからね」
もはやアゲハの髪の感触に完全にハマってしまっている
出会って間もないのに、アゲハにだけは異様に懐く
その時だった。
突然、頭上が眩く光る
一同は吃驚して上を見上げる
上にはなんと……
UFO!?
アゲハ達のいる場を明るく照らす巨大なUFOは、徐々にアゲハ達に近づいてきている
ジンペイ「なんだ!?」
アゲハ「あいつらが…来る!」
ラントは拳を握りしめ、恨めしそうに目を細めてUFOを睨み付けた
ラント「遂に……現れた……!」
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