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18.
Side.赤
俺のせいで喧嘩が起こった。
2人は俺は悪くないと言ってくれたが、
内心ウザいとでも思っているだろう。
さっきから紫ーくんが帰ってこない。
このまま俺のことを置き去りにしたらどうしよう。
俺の悪口を言っていたらどうしよう。
そんなゴミみたいな妄想しかできない、しない自分を殺したくなってくる。
気づけば、人生で何度目か分からない過呼吸が始まった。
どうせ、また桃兄たちが背中を摩ってくれる。
けど、それが桃兄たちの迷惑になっている。
その事実が怖くて。
認めたくなくて。
必死に自力で抑えようとするが、
なにも出来ていない。
いつも桃兄たちが教えてくれた呼吸が出来ない。
なんで。
どれだけ吸っても治らない。
どんどんどんどん息が詰まっていく。
ガチャッ
いきなりドアが開いた。
誰かが来てくれた。
それに安心して、俺は呼吸をやめた。