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〜とある研究所内休憩室〜
ここは、どこだ…? 俺は何をしてたんだっけ…?だめだ、全然思い出せない…。
普通の17歳、藤宮響也は見知らぬ場所で目を覚ました。
「流石にもう起きたじゃろ〜」
「それはどうだろうな、」
誰だ…多分、二人…か。扉が開いた音がした…俺に近づいてきてる、何者なんだ?こいつら…。
「おぉ!!起きとるぞ!!見ろ!ジル!!」
「 うるさいぞ、喜泉。」
一人はクールそうな虎族の男、もう一人の方は、見た目と話し方が合ってないピンク髪の女。
響也は二人に警戒して話しかける。
「…誰だあんたら」
「なっ、なんじゃ貴様!失礼じゃのう!!
初対面だぞ!敬語を使うとかできんのか?」
「お前に言われたくないと思うぞ、喜泉」
「…あんたら誰ですか」
「なんじゃ?みて分からんのか?この超絶可愛いエリート「研究員」の珠莉様を!!」
初対面でわかるわけがないだろ、って…待てよ、エリート「研究員」?!
「はぁ?!研究員って…!!!ここどこだよ!早く教えろ!なんで俺が研究員に話しかけられてるんだよ?!」
クールそうな虎族の男が腕を組み、ため息をついて話し始めた。
「はぁ…もう勘弁してくれよ、」
「 とりあえず俺の話を聞け。…藤宮響也、
お前はこれから政府に狙われることになるぞ。」
それを聞いた瞬間、響也は自分の身に何が起こっているのかしばらく考えたが、何も思い出せなかった。
「 え?政府…?」
何が起こっているのかさっぱり分からないという表情をした響也を見て、
「 まぁ貴様はまだいい方じゃろぅ、
「完全体」になっていないのだからな。」
と珠莉が言った。
「貴様!人魔は知っておるな?」
…は?何を言ってるんだこいつは、人魔?なんだよそれ、
「 知るか!人魔ってなんだよ!」
その一言を聞いて呆れた顔をする二人。
「…今世界的に有名な、 人間が怪物化した生物のことだ。まさか知らないとはな。」
「まったく、貴様は話が通じんな。」
….人魔?人が怪物化?あれ、なんか聞いたことがある気がする…
「人魔がどうしたっていうんだ…」
「貴様と人魔が関係大アリなのじゃよ」
「は?」
「貴様は**「半人半魔化」**したのじゃ。」
理解ができない。半人半魔って、なんだ…
「…半人半魔ってなんだよ、って思ってるだろ?お前。」
「半人半魔はな、人魔とは違ってまだ人間の要素が残ってる生物のことなんだ。」
「 人魔は、人魔化した時点で人間ではない怪物になる。人魔になると、人間を敵視するようになるんだ。」
「お前の場合、人魔化して人を殺すようなことはしないだろう。」
. ..まぁまだ情報が少なすぎて、半人半魔についてはよくわかっていないんだがな、 というジルの言葉が聞こえた。
困惑している中、俺は二人についてくるよう言われその指示に従った。
〜人魔研究所月蘭本部〜
ここは、 「人魔研究所月蘭本部」
G2Kと呼ばれる「人魔研究機関」所属の研究員たちが人魔化を止めるために、日々人魔 関連の研究や実験をする研究所らしい。
月蘭街《げつらんがい》にあるだけあって、白を基調とした綺麗な施設だ。
※月蘭街とは…未来都市っぽいお洒落な街。玲国(響也たちが住んでいる国の名前)の中では治安も良いほうで、白っぽいイメージの街。 人魔研究所月蘭本部がある。
辺りを見回すと、ここの研究員らしき人たちが歩いている。
皆視線が俺に向いているような気がするが、やはり俺は特別な存在なのか。
「こっちだ!貴様ら入れ!」
じーつーけー、2階オフィス…か、
〜G2K2階オフィス〜
「珠莉様の登場じゃ!連れてきたぞ!貴様ら!」
「魔伐隊第二部隊隊長、ジル•バッカーズです。最高責任者の舞条優吾様よりここにくるように言われ参りました。」
「えー?!ジルってここの研究員じゃないのか?!」
「 ん?あぁ、お前には言ってなかったな」
「俺は魔伐隊(人魔討伐隊)に所属してる隊員だ。」
「へー…そうなのか、」
魔伐隊、という言葉は聞いたことがある。
人魔を討伐する部隊のことだ。でも、人魔を討伐する…ってことは、、
「な、なぁ…魔伐隊って、俺のこと討伐しないよな?!そうだよな?、」
少し考えてからジルが言った。
「お前の選択によるな。」
「え?」
とその時、ミステリアスな雰囲気の黒髪ロングの女性が目の前にやってきた。頭からツノが生えている、悪魔系の人種みたいだ。
「そこのお前、藤宮響也で間違いないな?」
「…誰だアンタ!」
「おい、お前っ!さっきからずっと思ってたが失礼だぞ!人に対して!」
「だいたい俺はお前より先輩だ!ジル先輩と 呼べ!!」
「その通りだな。人に対して敬語を使わないとは、すでに人魔に人格を支配されてしまったのではないのか?」
「はぁ?人魔に人格を支配…?」
「自己紹介が遅れたな。私の名前はレヴィ•アルヴァー。G2K所属のただの研究員だ。これからどうぞよろしく頼むぞ。」
「てことでなんじゃが、響也。貴様 魔伐隊に入れ!てか上からの命令で強制入隊じゃ!」
「は??」
普通だった、17歳。藤宮響也は、上からの命令により魔伐隊に強制入隊することになった。これから響也はどうなるのだろうか?
〜第一章半人半魔編 開幕!!!〜