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#溺愛
オレンジ
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#役者パロ
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15歳、18歳、22歳の違う3人と付き合っている太宰が、自分の彼氏について語る話。
気取った太宰が好きなので喋り方が上品(「〜だわ」って感じ)
二十二歳太宰は敦と、
十八歳太宰は芥川と、
十五歳太宰は中也と付き合っています!
解釈違いの方はとっとと逃げやがれくださいますようお願いもうしあげるぜ!
白い、ただそれだけの部屋だった。
窓もなければ扉もない。家具と呼べるものは部屋の中央に置かれた丸いテーブルと、それを囲む三つの椅子だけ。そして真っ白な壁の一面には、大きな文字が浮かび上がっている。
『彼氏について話さないと出られない部屋』
「……はあ、何これ。実につまらない悪戯だね」
最初に声を漏らしたのは、黒い外套を羽織った十八歳の太宰だった。まだ右目に包帯を巻き、ポートマフィアの最年少幹部として血生臭い日常を生きている頃の彼女である。不機嫌そうに腕を組み、壁の文字を睨みつけている。
「本当、悪趣味極まりないよ。誰の異能力かしら。捕まえたらただじゃ済まさないんだけど」
次にため息をついたのは、十五歳の太宰だ。ぶかぶかの黒外套を着て、全身のいたるところに包帯を巻いている。まだマフィアに入ったばかりの、どこか幼さと尖った凶暴性を残した瞳で周囲を警戒していた。
「まあまあ、二人とも落ち着いて。怒ってもお腹が減るだけだよ?」
そう言って二人を宥めるように苦笑したのは、二十二歳の太宰だった。砂色のトレンチコートをまとい、首と手首にだけ包帯を巻いている。武装探偵社に所属し、すっかり大人びた——いや、どこか「他者を受け入れる」ことを覚えた柔らかい雰囲気を纏っていた。
三人は同じ人間。時空の歪みによって、十五歳、十八歳、二十二歳の「太宰治」が同じ空間に集められてしまったのだ。しかも、全員が女性の姿で。
「それにしても……『彼氏』、ねぇ」
二十二歳の太宰が、椅子の背もたれに体を預けながら天井を仰いだ。その口元には、どこか艶っぽい、惚気を含んだ笑みが浮かんでいる。
「何よ、二十二歳の私。随分と余裕そうじゃない。まさか本当に男なんて作って、現世を謳歌しているわけ?」
十八歳の太宰が、底冷えのするような冷たい視線を向けた。彼女にとって、男だの恋愛だのという概念は、任務の道具か死に損ないの暇潰しでしかなかったからだ。
「現世を謳歌、ね。まあ、あながち間違いでもないかな。私の彼氏はね、とっても優しくて、真っ直ぐで、時々眩しすぎるくらいの人なんだよ」
二十二歳の太宰は、自分の左手首の包帯を愛おしそうに撫でながら微笑んだ。
「うーん、私の彼氏はね、とにかく一生懸命なんだ。私がふらっと心中しようとしたり、川に流されたりすると、いつも必死になって泣きそうな顔で助けに来てくれるの。ちょっと頼りないところもあるし、昔のトラウマのせいで時々すごく臆病になるけれど……でも、私を守ろうとする時の彼は、まるで飢えた猛獣みたいに強くて格好いいんだよ」
その脳裏には、白い髪を揺らし、紫紺と金色の瞳を潤ませながら「太宰さん!」と叫ぶ年下の恋人の姿があった。
「へえ。随分と犬っぽい男だね。従順な犬は嫌いじゃないけれど、泣き言を言う男なんて私なら一発で切り捨てるわ」
十八歳の太宰が鼻で笑う。しかし、二十二歳の太宰はくすくすと笑い返した。
「それがね、ベッドの上だと全然従順じゃないんだよ。普段は私の顔色を伺って『太宰さん、本当に僕でいいんですか……?』なんておどおどしているくせに、いざスイッチが入ると、まるで私を喰い殺すみたいに激しく貪ってくるんだ。首筋とか太ももとかに、消えないくらいの真っ赤な歯形を残していったりしてね。……本当に、困った猛獣だよ」
嬉しそうに首筋を指先でなぞる二十二歳の私を見て、十五歳と十八歳の太宰は同時に眉をひそめた。自分自身が、男にそこまで狂わされ、肌を許し、その痕跡を嬉しそうに語っている姿など、今の彼女たちには信じがたい光景だった。
「ふん。私はそんな、女々しい男なんて願い下げだね」
今度は十五歳の太宰が口を開いた。彼女は椅子の背もたれに深く腰掛け、つまらなさそうに足をぶらつかせている。
「うーん、私の彼氏はね、とにかく生意気。口を開けば文句ばっかりだし、私のことを『青鯖』だの『包帯無駄遣い装置』だのって罵倒してくるんだよ。本当に、品性のかけらもないチビ」
「チビ?」
十八歳の太宰がピクリと反応した。
「そう、チビ。でもね、信じられないくらい強いんだ。重力を操って、私の指示通りに敵を文字通り叩き潰す。私の前ではいつも怒鳴り散らしているけれど、私が本気で嫌がることは絶対にしない。……まあ、私が彼をからかうのが楽しすぎて、いつも怒らせちゃうんだけどね」
十五歳の太宰の瞳に、年相応の悪戯っぽい光が灯る。その脳裏にあるのは、小柄な体に似合わない爆発的な力を持ち、いつも帽子を振り回して怒っている、あの忌々しくも愛しい相棒の姿だ。
「ふうん。相棒を男にしたわけ? 最悪の選択だね。仕事の邪魔にしかならないでしょう」
十八歳の太宰が切り捨てるように言ったが、十五歳の太宰は不敵に笑った。
「邪魔なんてならないよ。だって、戦場での相性は最高だし……夜の相性も、びっくりするくらい良いんだから」
十五歳の太宰は、衣服に隠れた自身の身体を思い出すように目を細めた。
「あのチビ、普段は怒ってばかりのくせに、私を抱く時は信じられないくらい熱いんだ。重力で私の体をベッドに縫い付けて、身動きが取れないようにしてから、じっくりと、意地悪に鳴かせてくる。私が『痛いよ、やめて』って嘘の涙を流すと、すごく焦った顔をしてキスをしてくるの。本当、単純で扱いやすい男。でも、彼にめちゃくちゃに抱かれて、その熱い身体に押し潰されている時だけは……不思議と、死にたいって気持ちを忘れられるんだよね」
十五歳の少女が語るには、あまりにも濃厚で肉欲に満ちた告白だった。しかし、それこそが彼女たちの本質でもあった。生への執着が薄い太宰治という生き物は、圧倒的な他者の熱量に侵食されている時だけ、自分が生きていることを実感できるのだ。
二人の話を聞いていた十八歳の太宰は、深くため息をつき、髪を乱暴にかき揚げた。
「どいつもこいつも、男に脳を溶かされちゃって。あきれた。……まあ、かく言う私も、部屋を出るためなら話してあげないこともないけれど」
十八歳の太宰は、冷徹な仮面の奥に、昏い、しかし絶対的な独占欲を滲ませた。
「うーん、私の彼氏はね……一言で言えば、狂信者だよ。私の背中だけを追いかけて、私の言葉だけを世界の真理だと信じ込んでいる、哀れで、愛おしい猟犬」
彼女の脳裏に浮かぶのは、黒い外套を翻し、激情のままに異能力を振るう、執念深い部下の姿だった。
「彼はね、とにかく不器用で、融通が利かなくて、私に認められるためだけに命を削っているの。私が『息を止めて』と言えば、本当に死ぬまで息を止めかねないくらい、私に依存している。私が他の何かに目を向けるだけで、世界を滅ぼしそうな目で睨んできて……本当に、狂っていると思うよ」
十八歳の太宰は、自嘲気味に、しかし確かな恍惚感を伴って唇を歪めた。
「でもね、そんな彼がベッドの上で、私の足元に跪いて、縋るように私を求めてくる瞬間がたまらないんだ。彼は私の体を汚すことを恐れ多いと思っているくせに、欲望には勝てなくて、いつも泣きそうな声で私の名前を呼ぶの。私が『いいよ』って許してあげると、獣みたいに激しく、貪欲に私の中を掻き回してくる」
彼女は自分の細い指先を見つめた。
「彼の黒い異能力で私の手首を縛り上げて、逃げられないようにしてから、激しく突き上げてくる時の彼の顔……まるで、神に背徳の祈りを捧げる巡礼者みたいで、本当に美しいんだよ。私に抱き潰されながら、彼は何度も『貴方しかいない』って囁くの。その狂気と従順さに、私も時々、すべてを委ねて壊れてしまいたくなるんだ」
十八歳の太宰が語り終えると、部屋には奇妙な沈黙が流れた。
三者三様、全く異なるタイプの男たち。しかし、共通しているのは、全員が「太宰治」という底なしの沼に溺れ、彼女なしでは生きていけない体にされているということだった。そして太宰自身もまた、その男たちの異なる愛の形——必死な救済、圧倒的な暴力と熱量、盲目的な狂信——によって、かろうじて現世に繋ぎ止められている。
「……ふん。お互い、随分と業が深い男を捕まえたものだね」
十五歳の太宰が、肩をすくめて言った。
「本当だね。でも、悪くないでしょう?」
二十二歳の太宰が微笑む。
「ええ、悪くないわ。私をあれだけ狂わせる男なんて、世界中探しても彼しかいないもの」
十八歳の太宰も、ようやく満足そうに口元を綻ばせた。
その瞬間、ガチリ、と部屋のどこかで大きな錠前が外れるような音が響いた。
白い壁に浮かび上がっていた文字が、じわじわと薄れて消えていく。それと同時に、部屋の隅の壁がスライドし、外へと繋がる眩しい光の扉が現れた。
「おや、合格みたいだね」
二十二歳の太宰が立ち上がり、トレンチコートの埃を払った。
「やっと出られる。あいつ、私が急にいなくなったから、今頃半泣きで探してるかもしれないし。早く帰って、よしよししてあげなきゃ」
「私はこれから任務だよ。あのチビをこき使って、そのあと、またベッドで泣かせてやるんだから」
十五歳の太宰も立ち上がり、不敵な笑みを浮かべる。
「私は執務室に戻るわ。彼、私が部屋にいなくて、今頃不安で吐血でもしているかもしれない。……ふふ、戻ったら、たっぷりとお仕置きを兼ねて、可愛がってあげないとね」
十八歳の太宰は、黒い外套を翻した。
三人の太宰治は、それぞれの未来、それぞれの過去、そしてそれぞれの愛しい男が待つ世界へと戻るため、光の扉へと歩き出す。
扉を抜ける直前、三人は互いに振り返ることはなかったが、その顔には全く同じ、満たされた女の笑みが浮かんでいた。彼女たちを縛る呪いのような人生の中で、唯一見つけた、自分だけの極上の隠れ家。その温もりへと、彼女たちはそれぞれの時空へ帰っていった。
誰が誰と付き合っているかは…まあ、簡単だからわかるよね。
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コメント
9件
太宰さん♀︎の説明を聞いてるんだけで、誰の話か簡単に分かっちゃう!! 他のカプのストーリーも素敵だけど、好み的にどうしても中太推しになってしまう!! 次回も楽しみにしています。
なんかっ…新しい癖の扉が開きそう……ッッッ 織田作ゥゥゥッ!早く見たいなぁ(←勝手に主さんがほかの人とかaiとかと話してるコメント欄見ちゃうタイプの人)