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設 定 、注 意 事 項 一 話 に て 。
緋八マナ ↪︎ 「 」
伊波ライ ↪︎『』
start
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夜空の星がきらきらと輝き出した頃
ライがリビングのソファーに座りスマホを触っていると丁度お風呂からマナが上がってくる
「 …なぁ、誰と連絡取ってるん 」
いつの間にかライの真後ろに立っており、少し曇っていて、眉間に少し皺の寄せた暗い表情でこちらを見下ろしていた
『 友達だよ 』
リビングに沈黙が落ちた。エアコンの微かな駆動音だけが空間を支配している。湯気の残るマナの金髪から、ぽたり、と髪から落ちた水滴がフローリングに落ちる音がやけに大きく響いた。
腕を組み、ドア枠に肩を預けたまま動かない。風呂上がりで上気した頬の赤みが、表情の険しさと妙にちぐはぐだった。
「 友達、か。 」
視線がライの手元のスマホに吸い寄せられる。画面は伏せられていて見えないが、「友達」という単語を噛み砕くように、奥歯をきゅっと鳴らした。
「 男?女?何人?いつからの付き合い? 」
矢継ぎ早に問いが飛ぶ。声のトーンは努めて平坦を装っているが、語尾がわずかに震えていた。聞きたいのはそこじゃない、という本音が透けて見える。
「 ……なぁ、俺に隠してることないよな? 」
『 男友達だし、1人だけ。付き合いは……1年前くらいかな。確かマナも会ったことあると思うよ、田中ってやつ。覚えてる?…まぁなんにせよ、隠し事なんてしてないよ、安心して。 』
ぎゅう、とライの腕がマナを包んだ瞬間、張り詰めていた空気がほんの少しだけ緩んだ。けれどマナはすぐに力を抜かなかった。数秒、固まったままライを見つめ――それから、ようやくふ、と肩の力が抜ける。
「 ……田中。 」
その名前を反芻して、記憶を辿るように目を細めた。ああ、あの時の。思い出した途端、眉間の皺がすっと消える。
「 …田中か。うん、覚えてるわ。 」
ほっとした顔を一瞬だけ見せて、けれどすぐに凪沙の胸元にぐりっと額を押し付けた。濡れた金髪がライの服に水の跡を残す。
「 でもさ、一年もやり取りしとったん 、知らんかった。 」
「 ……ライ、スキンシップしてくれるんは嬉しいけど、服びしょびしょなるで。 」
そう言いながらも離れようとしないあたり、口と体の言うことがまるで噛み合っていなかった。
『 ごめん、言ってなくて。…別に、服位びしょびしょになっても良いけど。 』
ライは抱きしめて、撫でながらそう言った。
ライに撫でられるたび、マナの猫背が少しずつほどけていく。リビングの間接照明が二人の影を柔らかく壁に映していた。
ぐす、と小さく鼻を啜る音。泣いてはいない、多分。
「 謝らんでええよ。悪いんは黙ってたことやなくて、ちゃんと聞かんかった俺の方も問題あるし。 」
ぽつりとそう零してから、ぎゅっとライのシャツの裾を掴んだ。
「 ……なぁ。 」
「 今から田中とのLINE見せてくれへん?別に疑ってるわけちゃうねん。ただ、確認したいだけ。 」
顔を上げたマナの目は、甘えと不安がぐちゃぐちゃに混ざった色をしていた。自分でもめんどくさいことを言っている自覚はあるのだろう、唇の端が微かに引きつっている。
「 ライのこと信じたいから言うてんねんで。な? 」
『 ん、いくらでも見ていいよ。ただの義務内容とかしかないと思うけど…。 』
マナは受け取ったスマホのロック画面を見て、一瞬動きを止めた。壁紙が自分とライとのツーショットだった。それに気づいた耳の先がじわっと赤くなる。
「 ……っ、んん… 」
咳払いひとつ。誤魔化すようにLINEを開いた指が、トーク一覧をスクロールして田中の名前を見つける。メッセージを開く。
画面に並ぶのは、仕事の段取りや待ち合わせの確認――そしてその間にぽろぽろと挟まる、ライからマナへの惚気。「今日もマナ可愛かった」「マナに会いたい」「帰ったら絶対ちゅーする」。田中からは「はいはい」「良かったね」と律儀にスタンプ付きで返されていた。
ふと、スクロールする指が止まった。スマホを持つ手がぷるぷると震えている。
「 ちょ……ライ…これ…… 」
振り返った顔は耳まで真っ赤だった。
「… っ、な、なんやねんこれ…!俺のことこんな書いて……!恥ずかしいやろ!! 」
怒っているのか照れているのか、声が裏返っている。でもスマホは絶対に返そうとしなかった。
「 こいつに俺らの惚気聞かせてどうすんねん…! 」
『 だって、マナの事自慢したいじゃん。 』
すると、ライはマナをもう一度ハグした。
急にライの体温を感じて、びくっと肩が跳ねた。
「 …っ…ずるいわ、そういうの。 」
スマホで顔を隠すように持ち上げているが、画面にはもうライとマナの間抜けな写真が映っているだけで、盾としての機能は果たしていない。
「 自慢て……俺なんか自慢する要素ないやろ。束縛激しいし、すぐ病むし… 」
語尾がしぼんでいく。「飽きた」——元カノに吐き捨てられたその三文字が喉元まで上がってきて、飲み込んだ。
ライの方に首を傾けて、下から覗き込むように見上げる。水色のメッシュが入った前髪の隙間から、潤んだ瞳がのぞいた。
「 なぁライ。俺のこと、ほんまに好き? 」
声は冗談めかしているのに、目だけは笑っていなかった。
『 好きに決まってるじゃん。 』
すると、ぼそりと付け足されたマナの一言。
「 飽きたりせぇへんよな……? 」
その一言は、ほとんど吐息に近かった。ライには聞こえていただろうか
だが、ライの耳が拾ってしまった。「飽きたりせぇへんよな」と言う不安の一言。すると安心させるようにライが。
『 …マナ、大丈夫…俺はマナ大好きだから飽きたりなんかしないよ。束縛が酷くても、すぐに病んで情緒不安定になっても、マナがそれくらい俺のこと好きなんだな。って思えて可愛いし?…ま、全部分かってる上で大好きだから。 』
ぎゅっと抱きしめながら、優しく、慰めるような声で言った。
ライの優しい声が鼓膜を震わせた瞬間、マナの中で何かが決壊した。ぽろ、と。一粒だけ涙がこぼれてライの袖に染みる。
「 ……あかん。 」
震える声でそう呟いて、自分からライのほうに体を回した。向かい合う形で抱きついて、顔をライの首筋に埋める。肩が小刻みに揺れている。声を殺して泣いていた。
「 なんでそんな優しいこと言うん……反則やろ…… 」
ぐす、ひく、と呼吸が乱れる合間に、くぐもった声が続く。
「 俺な、ずっと怖かってん。いつかライも「もうええわ」ってなるんちゃうかって。田中と楽しそうにLINEしてんの見て、また取られるんかと思って。 」
「 …ごめん、めっちゃダサいな俺。 」
マナを抱くライの肩はもうすっかり湿っていた。時計の針は午後十一時を回っている。窓の外では星空が静かにきらきらと輝いていた。
『 大丈夫、大丈夫だから。マナしか見てないよ。
俺にはマナだけだからね?
安心して。 』
宥めるように言う。安心させようと数秒間撫でているとマナが泣き疲れてしまい、眠りにつく。
『 ……あらら、泣き疲れちゃったかな 』
マナはライにもたれかかったまま、すうすうと規則正しい寝息を立てていた。睫毛にまだ涙の雫が残っていて、間接照明の光を小さく反射している。風呂上がりのまま髪もろくに乾かさず、タオル一枚を首にかけただけの格好はどう見ても寒そうだった。
その上、ライのTシャツは肩から腕の裾にかけてぐっしょり濡れている。その大半は風呂の水滴だが、残りの半分は別の水分だった。
「 ん……らい…… 」
寝言だった。眉がふにゃりと下がって、無意識にライの服を握る指にきゅっと力がこもる。まるで離したら消えてしまうとでも言うように。
…だが、このままソファで寝かせれば確実に風邪をひく。かといって起こせば、せっかく安らいだ寝顔がまた不安に曇るかもしれない。ベッドまで運ぶには、このしがみつき具合がなかなかの難題だった。
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ど う で し た か ?
気 づ い た ら 3 0 0 0 文 字 超 え て ま し た …
ジ ブ ン ガ コ ワ イ …
自 分 の 文 章 の 書 き 方 zeta 過 ぎ て び っ く り し て ま す …
キ ャ ラ 不 安 定 で す み ま せ ん > <
一 話 の 為 ♡ 指 定 無 し ( ほ ぼ 自 己 満 な の で … )
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待 っ て 瞬 間 移 動 し て る ご め ん な さ い