新入生の僕らが高校生活に適応し始めた頃、委員会活動が始まった。
図書委員の活動は2週に1度の頻度で割当たる。
内容は放課後の受付や本の整理、不定期に行われるポップ作成。
本の整理が終わってしまえば閉館までは図書館にいれば何をしてでもいい。
本が好きな僕にとってこの委員会は極楽だ。
「ね〜ね〜。閉館まであと1時間もあるってほんとぉ?何しようかな、。 」
「んー、嬉しいことに目の前にはたくさん本棚があるしね。僕は面白そうな本今から探そっかなって思ってる。」
「それ天才じゃん?!私もパークろっと!!」
「笑笑 どうぞおパクり下さい?笑笑」
涼風とも普通に話せるようになってきた。
お互いに名前で呼び合うくらいまでになれたのは正直嬉しい。
女友達ができたことにもだが、やはり自分に自身がつくのである。
この日はお互い読書で時間を潰した。
静かな空間に響きわたる頁をめくる音。なんとも言えないほど心地よかった。
「よしっ、施錠おっけ〜!!いや〜今日もお疲れ様だよぉ!読書してたらなんか読解力上がった気がするわっ!笑 」
「単純すぎ笑笑」
「小さなことでテンション上がる方が生きやすいでしょ!だから私は少しのことでも大きく見るんだ!!」
「笑笑 そうなんね笑」
こんな何気ない会話を繰り返す。
楽しかった。そう、楽しかったんだ。
僕は日に日に彼女に惹かれたのである。
朝の「おはよう」から放課後の「ばいばい」まで。
彼女が僕に向かって話してくれることがとても嬉しく感じ、新幹線かのような速さでその思いは恋へと変わったのだ。
単純なのは僕の方だったんだ。






