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# プロローグ
## 第一節 秩序以前の秩序について
世界が生まれる前。
いや、正確には世界が生まれる前の世界が生まれる前。
さらに正確には世界が生まれる前の世界が生まれる前の世界が生まれる前。
そのさらに以前。
時間がまだ時間として定義されておらず、空間が空間として認識されておらず、存在が存在として承認されておらず、非存在が非存在として否認されていなかった時代。
その時代には三つの原理が存在した。
第一原理。
第二原理。
そして第三原理。
第一原理は第一原理であり第二原理であり第三原理であった。
第二原理は第二原理であり第三原理であり第一原理であった。
第三原理は第三原理であり第一原理であり第二原理であった。
しかし第一原理は第二原理ではない。
第二原理は第三原理ではない。
第三原理は第一原理ではない。
なぜなら第一原理は第一原理だからであり、第二原理は第二原理だからであり、第三原理は第三原理だからである。
この極めて重要な理論は後に「原理三重否定肯定循環理論」と呼ばれることになる。
だがこの理論を理解できた者は誰一人として存在しない。
なぜなら理解できた者は理解した瞬間に理解できなくなり、理解できなくなった者は理解できたことを理解し、理解したことを理解した者は理解していないことになるからである。
そしてその理論を最初に提唱した人物がいた。
名を、
アルファ・アルファ・アルファ。
またの名を、
ベータ・アルファ。
またの名を、
アルファ・ベータ。
またの名を、
ベータ・ベータ・アルファ。
またの名を、
アルファでありベータでありアルファではない者。
彼は第一原理の管理者であり、第二原理の観測者であり、第三原理の執行者であり、第一原理の監査者であり、第二原理の継承者であり、第三原理の否定者であり、第一原理の肯定者であり、第二原理の保管者であり、第三原理の代行者であり、第一原理の代理者であり、第二原理の代理代理者であり、第三原理の代理代理代理者であった。
しかし彼は存在しない。
存在しないが存在する。
存在するが存在しない。
存在する存在しない者であり、存在しない存在する者であり、存在したことがない存在経験者であり、存在経験を持つ非存在者であった。
そして彼には宿敵がいた。
ガンマ・デルタ・シグマ。
彼はアルファ・アルファ・アルファの宿敵であり親友であり恩人であり加害者であり被害者であり師匠であり弟子でありライバルであり理解者であり理解不能者であった。
二人は一万二千年にわたる戦争を行った。
しかし戦争は行われていない。
なぜなら戦争開始前に戦争終了後の停戦条約が締結され、その停戦条約が締結されたことによって戦争開始前の戦争が無効化され、その無効化が原因となって戦争が発生したからである。
この出来事は後に「無戦戦争」と呼ばれた。
そして無戦戦争を管理したのが五大評議会である。
冬椿
1,174
五大評議会は七人で構成されていた。
七人は九人であった。
九人は五人であった。
五人は三人であった。
三人は一人であった。
一人は会議に来なかった。
したがって出席者はゼロ人である。
しかし議決は全会一致で可決された。
このとき採択されたのが有名な第四百二十二条第三項第七節第二文書補足附則修正案第三版である。
内容は、
「なんかいい感じにする」
であった。
この法律によって宇宙は誕生する。
だが宇宙は一つではない。
第一宇宙。
第二宇宙。
第三宇宙。
第四宇宙。
第五宇宙。
第六宇宙。
第七宇宙。
第八宇宙。
第九宇宙。
第十宇宙。
第十一宇宙。
第十二宇宙。
第十三宇宙。
さらに裏宇宙。
横宇宙。
斜め宇宙。
概念宇宙。
反転宇宙。
宇宙の宇宙。
宇宙ではない宇宙。
宇宙を装った宇宙。
宇宙に似ているが宇宙ではない宇宙。
宇宙に似ていないが宇宙扱いされる宇宙。
などが存在する。
そしてそれぞれには支配者がいた。
第一宇宙王。
第二宇宙王。
第三宇宙王。
第四宇宙王。
第五宇宙王。
第六宇宙王。
第七宇宙王。
第八宇宙王。
第九宇宙王。
第十宇宙王。
第十一宇宙王。
第十二宇宙王。
第十三宇宙王。
さらに副宇宙王。
代理宇宙王。
代行宇宙王。
暫定宇宙王。
名誉宇宙王。
元宇宙王。
宇宙王補佐。
宇宙王補佐代理。
宇宙王補佐代理代行。
宇宙王補佐代理代行補佐。
宇宙王補佐代理代行補佐代理。
宇宙王補佐代理代行補佐代理補佐。
宇宙王補佐代理代行補佐代理補佐代行。
宇宙王補佐代理代行補佐代理補佐代行代理。
宇宙王補佐代理代行補佐代理補佐代行代理補佐。
ここまででまだ最下級職である。
そしてその全員を監督していたのが――
狼霊慶徳。
仲裁者慶徳。
アービター慶徳。
ケイトク先輩。
自由戦士。
世界守護者。
宇宙監査官。
宇宙執行官。
宇宙補佐監督官。
宇宙補佐監督官補佐。
宇宙補佐監督官補佐代理。
宇宙補佐監督官補佐代理代行。
宇宙補佐監督官補佐代理代行監査。
宇宙補佐監督官補佐代理代行監査執行。
宇宙補佐監督官補佐代理代行監査執行観測。
宇宙補佐監督官補佐代理代行監査執行観測保管。
宇宙補佐監督官補佐代理代行監査執行観測保管承認。
宇宙補佐監督官補佐代理代行監査執行観測保管承認記録。
宇宙補佐監督官補佐代理代行監査執行観測保管承認記録継承。
宇宙補佐監督官補佐代理代行監査執行観測保管承認記録継承忘却。
宇宙補佐監督官補佐代理代行監査執行観測保管承認記録継承忘却管理。
宇宙補佐監督官補佐代理代行監査執行観測保管承認記録継承忘却管理執行。
宇宙補佐監督官補佐代理代行監査執行観測保管承認記録継承忘却管理執行補佐。
宇宙補佐監督官補佐代理代行監査執行観測保管承認記録継承忘却管理執行補佐代理。
宇宙補佐監督官補佐代理代行監査執行観測保管承認記録継承忘却管理執行補佐代理代行。
(肩書きはあと四百七十六個存在する)
そして彼の宿敵。
キリオス。
スピードスター・キリオス。
トレイサー・キリオス。
キリオスV2。
かかしキリオス。
ミスターキリオス。
未来キリオス。
過去キリオス。
現在キリオス。
左キリオス。
右キリオス。
朝キリオス。
昼キリオス。
夕方キリオス。
深夜キリオス。
休日キリオス。
平日キリオス。
限定版キリオス。
特装版キリオス。
豪華版キリオス。
予約特典版キリオス。
など多数。
彼らの因縁は三千二百年前に始まり――
(ここからさらに百ページぐらい続く)
そしてブレイカー・ブレアの警察組織と、
DJヴァイナル率いるビニールクラブと、
DJライトと、
DJクロナックと、
DJゼロと、
DJアバランチと、
DJゼオと、
DJアシフと、
DJロドリと、
DJナンバーズと、
DJリングズと、
DJスウィッツィーと、
DJシャッフル・ウォリアーと、
その他七百四十四人の重要人物たちの運命もまた複雑に交錯していた。
世界の命運を賭けた戦い。
数千年の歴史。
数万年の因縁。
数億人の運命。
全宇宙を揺るがす最終決戦。
すべての伏線。
すべての設定。
すべての肩書き。
すべての組織。
すべての法律。
すべての神話。
すべての歴史。
すべてが一つに収束しようとしていた。
そして今。
運命の歯車が回り始める。
慶徳が立ち上がる。
キリオスが叫ぶ。
ブレアが武器を構える。
DJヴァイナルがヘッドホンを装着する。
世界が震える。
空が裂ける。
歴史が動く。
宇宙が鳴動する。
そして――
しかし今回はそんな話と1%もつながらない。
主人公は商店街で消しゴムをなくした中学二年生の話である。
主人公「あ…見つかった…」
ーーーー
慶徳「いや待てえええええええええええええええ!!!!!!!!」
キリオス「二十分かけて読んだんだぞ!!!!!!!!」
ブレア「肩書き何個あったと思ってんのよ!!!!!!!!」
DJヴァイナル「宇宙王補佐代理代行補佐代理補佐代行代理補佐って何だったんだよ!!!!!!!!」
作者「雰囲気です」
全員
「無駄だなああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
コメント
7件
真面目に読まなくても頭痛くなる
頭痛くなってきた
いやもう最初っからぶっ飛んでて笑ったわ(笑) 「原理三重否定肯定循環理論」とか「出席者ゼロで全会一致可決」とか、意味わからんのにめっちゃ面白い。 肩書きだけで軽く絶望する長さだったのに、最後が消しゴム探す中学生で全部ぶっ飛ばすスタイル、天才かよ。 「無駄だなああああ」で声出た。続きが気になるというか、このノリでどこ行くのかむしろ楽しみすぎる🔥