コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
メリオダスらはあれから、あの場所から退き、リーシアが負った傷が完治するのを待ち‥、「しっかし、どうすっかなー、魔神族の呪いを制御出来る役割を持つ唯一の奴が奪われたとなると、もし暴走に陥った場合、まずい事になるな」メリオダスはそう考え込む。現在情報を得てきた中で唯一の希望だったのもあって、これでは暴走のリスクが高まる事が否定できなくなった。
「ねえ、私の本当の…名前って……それに本当の私って、何なの」彼女は言った。それに困惑の思いが出るのは彼女にとって、不自然な事ではない。
と、ふと、マーリンは「アーサーの部屋で見た書物に書いてあった事は事実という事になるな」と納得したように一人で頷く。
「でも、そんな名前だったか?なんか‥人違いなんじゃないのか」
「うん。それに何かやけに彼女に関する記述だけ妙にぼやかされてたし、重要な秘密と思うような事は全部隠蔽されたような感じだったから、奴が言ってた名前も偽名の可能性は有りそうだね」
メリオダスとキングはこのような疑問を浮かべた。確かに。それに彼女自身も自分の名前ガレナではなく、その他に隠された真の本名がある事など知らなかった訳なのだから。
「それで、どうする?団長殿、彼女の暴走を抑え込める代物が聖騎士達に奪われた以上…それにあの者と聖騎士長殿らが裏で同盟を組み、繋がってるとするなら、確実によからぬ事が隠れているのは間違いなさそうだが‥」
「ああ、勿論取り返すつもりだ、それとそろそろ彼奴を本格的に探す方向にも回らなきゃな」メリオダスはそう言う。
一方で、「でも、ギーラ達…やたらボク達よりリーシアの心を壊す目的地の為か分からないけど、『ゴウセル』を標的にしてたけど‥だから、ずっとこれからも着けてきそうな‥気がするの」ディアンヌはそう予測を立てた。
「そうですね、そうなると‥今後もゴウセル様が標的にされ続けるのは避けられないかもしれませんね」エリザベスらも彼が最も執拗に追われる事になるのは当然懸念している。
このような心配が出るのも当然で、何故ならディアンヌが指摘した通り、あの場所で戦闘が起こった
あの時、やけにゴウセルに標的の目を集中的に向けて居たのは明確。「だな…にしても、彼奴らはなんで急に狙いを変えたりしたんだろうな、ギーラの目的はリーシアただ一人じゃなかったのか‥?」メリオダスは不意にそう思った。「分からない、何か別の目論みがあるのかもしれないが‥」
彼、ゴウセル自身も何故自分が狙われる事になったかは全く考えもつかない様子。
ギーラ達の目的はあくまでも彼女‥だった筈だが、それが一変し、まあそんな事を今考えても、それで何か変わる訳ではない、だからとにかく、今は彼女の呪いを抑え込む為の力を持つあの石を奪還、それと並行して最後に残る大罪メンバー、傲慢の罪【ライオン・シン】エスカノールとの再会を果たすべく、その情報も引き続き集めていく。
「もう、傷は痛まなくなったのか?」ゴウセルはそう言って、リーシアにそう尋ねる。すると、彼女はそっとゴウセルに近寄り、ぎゅっと抱きつき、「うん、もう大丈夫だよ。ありがとう‥ゴウセル、心配‥してくれて」と彼女は抱きついたまま、彼に頭を埋めてそう言った。
それを微笑ましそうに、じっーと静かに眺めてるメリオダス達。
「そういえば、そのエスカノールって奴が居る居場所の情報、何処まで掴めてるんだ?」
ホークはメリオダスにそう尋ねた。
「ある程度はな‥って言っても目ぼしいと言える情報って言ったら俺と同様に何処かでひっそりと酒場を経営してるって事ぐらいだな、ただ正確にどの辺りっていう話は掴めてないな」メリオダスは言った。
「まあ、それぐらいだね。オイラ達も聞き込みの時は彼女の事を優先して聞き出してたからね」キングもそう話す。となると、このままではエスカノールを探そうにも探せない、唯一分かってる事が酒場をやっている…とだけ。何処でやっているか、それさえ掴めればまだ再会の希望はあるが。「ってなると、次はエスカノールについての情報集めが必要じゃない?」ディアンヌは提案。
「しかし、奴との再会は良いが‥また聖騎士達に突然奇襲をかけられる可能性が極めて高い、これからはより一層、気を引き締めていかなければならないだろう」
そう前回がそうだったようにまた何時仕掛けられるか分からない、しかも更に今はリーシアに加え、ゴウセルも重要人として標的認定されてしまっている為に以前のようには下手に動けなくなったのが現状だ。
「まあ、とりあえずはそれらしき場所が見つかったら手当たり次第に行ってみるか、そこで新たな情報を得られると信じて」メリオダスは団長らしく直ぐに切り替えて次なる指示を命じた。残る最後の一人、エスカノールが揃えば七つの大罪は全員再集結したことになる。それに、まだ果たせていない事も数多い。長い旅路は続いて行く。「此処からまた更に移動するんだろ?次は何処に向かうつもりなんだ」ホークはメリオダスにそう質問した。
移動するのはもはや大前提だが、とは言っても行く宛が今のところはまだ特になく、仲間探しをするにしても、情報不足で、と割と困った事態な訳だ。「そこはまだ決めてない、宛がないなら良かったが‥、彼奴に対しても、それに奪われたあのリーシアの魔神族の血の呪いを抑制できるつーあの宝石を取り戻すためにも、奴らが何処に行方を眩ましたか‥それも追わないといけないしな」
「そうだね、彼女の呪いの事もあるし、そっちの事も並行して旅をした方が良いだろうね。奴らがどんな凶悪な計画を目論んでいるか分からない以上は」
そうして、結局詳しい行き先は決定していないままだが、目的は明確なものがある程度は決定しているので、その目的に従って降り立つ地を探って行く事にした。
「これから…どんな事が私たちを襲うのか‥不安だけど、でも私は……貴方が傍に居てくれる限り、安心できる気がするの…」リーシアはゴウセルにそっと寄りついた。出会ってから、まだ数日程度だというのに、彼女はかなり彼に心を寄せている。それは彼女が行った数々の行動を思い返せば、もうお分かりだろう。
それに、前回は彼を庇って自ら傷を負うという衝撃的な行動まで起こした事から、彼女にとってゴウセルはただの…助けてくれた恩人などではなくなってきている事の表れである。「そうか…まさかそんなに君から深く思われていたとは‥」ゴウセルは感情を持たない、それが影響し、本当なら嬉しいのだろうが、その事さえ上手く伝えられない。彼女のように、自分にも感情が戻れば‥そう心の奥底で思って居るだろう。
「ずっとこうして居たい‥でもきっと何時かは…」彼女は言葉を言いかける。言いかけていた言葉、それは当然自身に眠っている魔神族の呪いが全て解放され、彼女の身体が全て侵蝕され、闇へ堕ちるであろう遠い何時かの未来の事。そうなれば、彼女は自らの手で大切に想っている彼を傷付けてしまう事に、それを恐れて呪いに、日々一歩ずつ着実に侵されて行く自分が‥怖くて仕方がないのだ。「リーシア、その事はもう考えなくて良い。余計に自分が苦しんでしまうのではないか?それに例え、君が堕ちたとしても、手を差し伸べて救い出そう」ゴウセルはそう言って彼女を元気づける。
正直彼はそもそもが、このような事を言うようなタイプではないが、彼女と出会って共に過ごして行くうちに変わっていったようで、今は何かと彼女を守ったり、気にかけたりと、優しく振る舞う姿も少なくない。
そうして、とりあえずは二つ目の目的の為の聞き込みや散策を開始する為に、そこと思わしき場所を徹底的に当たっていってそこから情報集めなどをやって行く方向に変更。
「っと此処なら情報を集めれそうだな、それに見た感じ、聖騎士の奴らも潜んではなさそうだし、いっちょ行ってみるか」
一先ずは行ってみる事に、「確かに…一目見た感じでは聖騎士や彼奴らも居なそうだけど、情報を集めるって言ってもオイラ達に警戒して聞き入れてもくれないって事も‥」キングはそのように心配する。彼ら七つの大罪は多くの国や騎士団から恐れられて居る存在であり、七つの大罪が近寄るだけで怯え、逃げて行くパターンなんて良くある出来事。「まあ、そん時はそん時だ!行ってみなきゃ分からないしな」メリオダスは前向きに検討し、「うん!団長がそうするなら、ボク達はそれに従うよ」
そして早速到着し、探索と聞き込みをやる訳なんだけど、案の定七つの大罪だと知った人々はメリオダスらを見るや否や直ぐ様に逃げていき、エスカノールに関する情報も、リーシアの呪いを制御できる宝具が奪われた後の行方などを聞いて回るも、これと言って目立った情報は全く掴めず、エスカノールが居るとされる酒場の情報も掴めず、何の進捗もない手詰まりの状態が続き、どうしようか‥と悩み。
「此処まで、彼奴や奴らに関する情報が掴めないとはなー、リーシアの故郷とかで話を聞きに回った時と同じって感じだ」
「うん、どっちに関する事も黙りって感じだし、酒場をやってるって事以外‥何もないね」ディアンヌは小さくため息を吐いた。「それっぽいとこを当たって行くしかないか、こりゃ‥下手に動きまくるとリーシアも‥それに俺らの団員も加えて狙われてるって事を考えると」メリオダスは考え直し。慎重に行きつつも、今得ている情報の条件に合致する場所を探しては行ってみる。そう次はするらしい。
と、あまりにも長時間の探索を実は行っていた為に、一旦休みつつ‥引き続き探索も継続して行く。
街を探索し、聞き込みをしている最中、「何だか、リーシアとゴウセルのあの関係性を見てると不思議と何時も君を思い浮かべちゃうよ」ディアンヌがそう溢した相手は……「え‥?、私‥を?」エリザベスだ。
何で急にそう思ったのかというと、実際エリザベスもある、とある意味で共通点が通ずるものがあるからであった。「うん‥ボクも本当は…団長の事‥、その、気になってるけど、でも君が抱いてる想いには敵わないし、それに以前団長がピンチの時、君はどんなに傷付いても団長を守ろうとしてた、そんな風に誰かを思う気持ちが強いところ、君にそっくりだなって」ディアンヌはそう訳を告げた。すると、エリザベスは恥ずかしくなって顔を赤らめたのを気づかれないように俯いて、「ディアンヌ‥‥、そう‥なのかもね、確かに似てるかもしれないね」
何せ、ディアンヌが見抜いた通りエリザベスもまた、メリオダスに惹かれているのだから。
その一方で、リーシアは相変わらずゴウセルに寄り添って歩いていた。この行動からも分かる通り、既に明らかな好意を匂わせているが、まだ彼女はそれを言い出す勇気が出ない。寧ろ、自分のせいで大切な人である人、つまりゴウセルまで狙われる事になった‥それに少し負い目を感じているようだ、「‥‥…私のせいで、貴方まで標的に巻き込まれることになって……ほんとに‥ごめんなさい」
彼女は不意にゴウセルにそう言った。
「そんな事は気にしなくて良い、俺たちは元々から狙われていた身だったからな」
ゴウセルは彼女を気遣うように優しくそう言った。
それに寧ろ自分達よりも、リーシアの中に眠る魔神族の封印が解かれた際の為も念頭において考え、万が一の暴走を防ぐ為のあの宝具の奪還も視野に入れて行動をしているのだ。
「ありがとう……」そっと彼女はゴウセルに寄り付き、傍で同じ歩幅を歩く。
「彼奴の事も探さなくちゃいけねえーけど、リーシアの暴走を抑制する奴もだな、どちらにしてもすんなり情報をくれるって訳にはいかないだろうな、俺ら自体が相当警戒されてる対象ってのは以前から変わらないっぽいしなー」
メリオダスはまたもや、決断を悩む。
情報収集する事には変わりないが、リーシアの事も情報が広まってると彼女の事は【呪われた魔神族の穢れ者】として強く認識され、余計に協力して貰えない‥その懸念がどうしても捨てきれない訳だ。でも此処で立ち止まってる訳にもいかない、彼女を蝕む魔神族の呪いの力は強まって行くばかりで、
それは今も尚。
「……怖いよ…何時かは私…私、考えたくなくても、やっぱり心の何処かではずっと考えちゃうの‥」リーシアはそうぼやいた。
彼女がずっと怯えている存在、それは彼女の中に眠る【魔神族の呪い】に自身の全てが支配されてしまう事‥そのことの存在に彼女は呪いの侵蝕と侵蝕によって引き起こされてしまう痛みで、その未来の実現化の事をずっと抱え込んでいた。
「リーシア。君は一人で苦しみや痛みを抱え過ぎだ、これまでの君は一人だったかもしれないが、今の君には俺たちが‥仲間がいる、だから一人で苦しむ必要はない」
「‥!!、……っ、ゴウセル‥ありがとう‥ありがとう‥!」リーシアは心から寄り添ってくれている彼に対して、感情が込み上げてきて、嬉しさのあまり涙を溢しながら、彼に抱きついた。
魔神族の支配に常に脅かされ、今はまだ暴走の危機に瀕しては居ないが、何は身も心さえも魔神の支配の手に堕ちる…それが現時点でも懸念が‥となると‥
「こりゃー、先にリーシアの呪いを緩和させるための宝石奪還に向けて動いた方が良さそうだな。不安な感情とか、そんな悲観的な感情だけでも、呪いの侵蝕を進めちまうんだろ?」メリオダスはそうゴウセルに言った。その疑問に対してゴウセルは彼女を気遣いながら、メリオダスの問いにこう受け答えをする。
「ああ、少なくとも俺が見た傾向ではそのようだ、それに魔神は彼女の心を操って、自分の手に堕ちるように仕向けて居る……その時の感情はどれも彼女にとってマイナスな感情ばかりだった、だから今もその危険性が十分にある」
ゴウセルはそう話した。
「今も呪いが支配を進めているとするなら、そっちを優先した方が安全だね、それに魔神族の呪いの力が全て解放されたら…どれ程の脅威になるかもオイラ達じゃ予測がつかないからね」キングはそう言った。
「うん、ボクもそれに賛成、あれを取り貸せないと、もしかしたら何だか‥凄く恐ろしい事になりそうだし‥‥何よりリーシアが抱えてる苦しみを少しでも、楽にしてあげたい」ディアンヌもあ宝石の奪還を最優先に動く事に賛成。それには、何れにしても、行方を探る為にも情報を掴む事が奪還に向けての第一歩になる。そこで、また幾度となく行っているように周囲の人に聞き込みだ。
まあ、そうは言ってもそう簡単に協力してくれるとは思っていない。
七つの大罪に、それに加えて魔神族の呪われた穢れ者…恐れられ、避けられてしまうのはもう、とっくに目に見えている。
と、そこで寄り道ついでに、以前アーサーから魔神族の魔力が溢れているという深々しげな森に行ってみるという判断になり、「結局此処の奴らに話を聞かなくてよかったのかよ、その為に来たんだろ〜?」
「ああ、結局まだ行かず仕舞いだったし、先ずはそこの真意を確かめてみようと思ってさ、それにもしかしたらそこにも、魔神族を崇拝してるつー彼奴らのアジトがあるかもしれないしな」
「でも、そこに行っちゃうと……リーシア、また呪いが反応しちゃったりしない‥かな、ただでさえ今は気持ちが不安定で、呪いの力が優勢なら余計に苦痛にならないかな…って」
ディアンヌはまたリーシアの事を心配する声をあげた。
「ん〜、魔神族の魔力の溜まり場なら‥それを吸収しちまって余計に呪いの侵蝕を進めてしまう事に繋がる‥か、けどそれがほんとかどうか…その場で出会したら、何か妙な企みに使われる前に取り返せるし、どのみち呪いの侵蝕を抑えるにはあれしか今のとこはないみたいだし」メリオダスはまさに一石二鳥と考え、その途中で、エスカノールの事についての情報集めをする。
路線が定まらなかったが、とりあえずは決めた目的を遂行する事に。
「……‥」彼女は不安に煽られ、下を向く。魔神族の呪いを抑制する為の道具を奪われたとなると、何時呪いの侵蝕が加速してしまうのか、そんな不安が何時までも残り続けるから、そんな苦しみから解放させたい、それがメリオダスらが今最も思っている事。
とにかく、魔神族の力が漂っていると言われている場所へ足を進める。と、「あの場所に向かうのは良いけど、そうなると聖騎士
達‥追っ手がまた来そうだね」
「ああ、だな。その近くにもしかしたらもう一つのアジトみたいなとこがあってもおかしくないしな」
けど、その魔神族の力の溜まり場であるその、禍々しい森のような地が何処にあるのか、そういえば見当もまだ全くついていない。
「どのみち、ある程度の聞き込みは必要みたいだね、逃げないと良いけど…」
そうして、次なる目的地の場所に関する情報を入手すべく、一度此処でまた聞き込みをする訳だが、此処でも……「ねえ、あの子って魔神族の呪われた穢れ者の子じゃない?ほんとに存在してたなんてね」「だな、精々逸話程度だと思ったが、運がついてないよな、ははっ!笑えるよな、魔神族に創造された人造人間‥気味悪いぜ」
と聞こえてきたのは以前訪れた彼女の故郷と思わしきあの地へ降り立った時のようにリーシアを哀れむ声だらけ。
「此処でもか…相当蔑まされてるっぽいな、こりゃー‥」メリオダスはあまりの卑劣な視線達に引け目を感じて、この状況だとまた彼女の心が…そんな彼女を見かねて、ゴウセルは「リーシア、彼らの声は気にしなくて良い、彼らは君の事を蔑み、苦しみを与えて居るだけだ」
そう彼女に告げた。これでは思うように聞き込みが出来ない、彼女の心が魔神族による支配が進行してしまう、その事も考慮すると、難しくなってくる。
「でも…誰も…私の事なんか…必要だなんて…きっと思ってないよ」
リーシアは不安と悲壮の気持ちに覆包まれ始め‥、「そうだよ、リーシア。もう君は一人じゃないんだよ、だからそんな悲しい事‥言わないでよ」
ディアンヌも彼女の心に寄り添い、彼女が魔神族の手に堕ちるのを少しでも阻止する。「早いとこ、情報を集めて目的の場所に向かうとするか」メリオダスはそうして、リーシアの事にも気遣いながら、情報収集した後に早速足を運ぶ流れに。
「私達に協力してくれる人なんて居る…のかな、ほんとに私‥もう自分が何の為に生きてるのかさえも分からなくなってる……」
リーシアはあの場所でのリオネス王国の聖騎士からの襲撃後、それ以前よりも呪いの影響ガ表面下に出てきて、彼女を蝕む呪いの効力が増して居るのが今の現状からも考えられる為に彼女はなるべく後方の方を歩くように促した。
「リーシア……、大丈夫‥?」
ディアンヌはそっと彼女に接近して気にかける。「……大丈夫だよ、もう……もう蔑まされる事にはもう‥慣れてるし、誰からも愛される事なんて事……私には」
リーシアは卑屈になって、どんどんネガティブ思考に入っている、呪いによって心がコントロールされてる始末。そうして、とにかく情報収集を。「そういえば、また分担して行く感じなの?」「ああ、まあ一応そのつもりでいるが、けどどーすっかなー、リーシアの状態があまりに不安定になって来てるっぽいし、別れての聞き込みはやめたほうが良いか…よし、今回ばかりは皆んなで行くか!」「了解」
こうして今回ばかりはリーシアの事を第一に考え、聞き込みする際でも手分けしてではなく、皆んなで行動するように命じたメリオダス。
「にしても、話を聞けるような奴がそうすんなりと見つかると良いけど、やけに警戒してる奴らばっかだな」
「そこまでして、穢らわしい呪われた存在という妙な噂が出回っているのだろう、彼女自身が自ら欲してい他事ではないというのに‥ 」ゴウセルはそう言い、言葉の最後にリーシアの事を無差別に険悪する人間などに対しての怒りを交わせながら‥。
「まあ、普通の人間にとっちゃそうなのかもな…しっかし此処まで手こずる事になるなんてな、早いとこやるとするか」メリオダスは意気込み、ようやく情報収集タイムだ。
でも、やっぱり協力してくれるような人はそう簡単には見つからず仕舞いで、とそんな風に諦めかけていると、一人のとある人物から重要な情報を聞ける事に。
「魔神族の魔力の溜まり場の森……?ああ、それなら……知ってるけど」
と、ようやく有力な情報を得られるチャンスが訪れた、「ほんとか!?何処にあるんだ!!」
「確か……キャメロットの中心部‥いえ、離れの方にあった気がする、でもあの場所は誰も近寄ろうとしないね、気味が悪いだとか魔神族に呪われるだとか……とにかく妙な噂しか立たない場所……そんなところに行ってどうするつもり‥?」街人はそう言った。
やはり、これもアーサーが話してた通り、小耳に挟んで知ったという情報はどうやら嘘ではなかったらしい。
「名前は何て言うとこか知ってたりするか?」メリオダスは質問する。
「誰も近寄ろうとしないし、ましてやそもそもその場所の存在すら知らない人も少なくない、正直伝承程度だと思ってる人達が殆どで、だから名前までは……あ、だけどなんとなくの雰囲気ぐらいなら聞いた事があるから。それは教えられる」と言われ、とりあえずは特徴を教えてもらえる事に。
「…………こんな感じかな、でも何であの場所に態々足を踏み入れようとしてるの?行っても何か得するような良い場所じゃないのに」
「ああ、まあちょっと事情があってな、けど情報をくれてありがとな!」とメリオダスはようやく目ぼしい情報が手に入り、いきいきとして居る。
「ええ、行くのは良いけど、でも気を付けた方が良いわ、あの場所には魔神族に縁者があの地を住処にしてるって話も聞くから気は抜いたら駄目」
「ああ、忠告までありがとな」
と、そして今入手した情報を頼りにメリオダス達は、次なる目的地‥魔神族の魔力のオーラが漂う不気味な森林へ‥足を踏み入れるのだった……