太中 15歳
バグ病
下手注意
森「うん、此れはバグ病だね」
中「バグ病?」
バグ病って確か…
ノイズが頭の中で鳴るって云う
中「道理で気持ちわりぃ訳だ」
太「そんな病気にかかるなんてホント弱いね」
中「ぁあ゙?何だと?!」
森「太宰くんよしなさい」
僕は煽るだけ煽って最後におまけに舌を出して挑発する
…ほら、又のっかって来た
ほんと、単純な癖に
森「其の状態で申し訳ないのだけど…」
中「判っています」
森「助かるよ、じゃあ太宰くんと行ってきてくれるかな?」
中「はい、解りました」
えぇ…厭なんだけど
何で僕が中也なんかと…
仕事終了っと
疾く帰りたい…
中「ぅっ~…」
太「何?又あの病気?待つ気無いからね」
はぁ、置いて行くのは良いけど
そうしたら怒られるのは僕なんだよな…
面倒臭いけど少し位まってあげるか
ほんとに少しだけ…
・・・・・
遅い…遅すぎる…
太「もうっ、疾くしないと置いてくよ中也!」
そう云って振り向くと其処には中也の姿はなかった
太「中也〜何処行ったの?」
真逆先に帰ってたりしないよな
…仕方ないし帰るか
太「ねえ森さん、中也が居ないんだけど」
森「一緒に帰ってきたんじゃないのかい?」
帰ってない…
太「バグ病の直し方って何?」
森「其れがね、無いのだよ」
太「無い?」
森「只、対象者は跡形もなく消える…真逆」
森さんは其れきり口を噤んでしまった
でもしっかりと解った
中也は消えた、跡形もなく
やるせない気持ちになり部屋を出て自分の寝床に飛び込む
太「別れの言葉くらい云わせなよ」