テラーノベル
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漢字テストの日の放課後、私たちは1組に集まっていた。
「合格点は70点から。69点でもダメだよ」
「わかってるよ、じゃあみんなで一緒に開くよ。せーの!」
御神愛楽:100点
相模空舞:98点
和倉光平:96点
ノエル・ティナ:72点
相模奏舞:68点
「うそだ…うそだァァァァァ!!」
「あと1問じゃん。可哀想に」
「愛楽、可哀想って思ってないでしょ」
「私ギリギリ合格!」
「まぁそこまでが奏舞の実力ってことなんじゃん?」
奏舞はすごく悲しそうにしているけど、元の点は30点とかですごく悪かったのだ。これだけ取れていれば及第点だろうに。
私は奏舞の答案用紙を見た。字が下手すぎてなんて書いてあるのかわからないけど、がんばって思い出して書いたことが伝わってくる。すると、ある違和感を覚えた。
「これ、間違ってないよ」
「「えっ?」」
奏舞と空舞の声が揃う。双子ってすごいなと思いながら、解答用紙を指さした。
「ほらここ、字が汚くてちょっと分かりずらいけど…」
「本当だ。合ってる」
「ってことは…?」
みんなで目を合わせる。奏舞の目がキラキラしている。
「遊びに行けるーっっ!!」
「どこでアソブ!?」
「遊園地とか?最近リニューアルした場所があったはず」
光平が思い出すような仕草をしながら言う。確かに、県内にリニューアルした遊園地があり、すごく賑わっていると聞いたことがある。
「遊園地?」
「アミューズメントパークのこと」
「oh!私行きたい! 」
「でも保護者がいないとダメだよ」
「私の家は無理だよ。海斗いるし」
「俺も澄舞がいる…」
「ダッドはそういう所苦手で…」
みんなで光平を見る。光平はすごく嫌そうな顔をしていた。
「お、俺は兄貴が…」
「ブラザー!?何歳なの?」
「…今年で19」
「光平のお兄ちゃんが俺らの保護者になれないかな!?」
光平は顔をしかめたけど、諦めたようでしぶしぶ了承した。
「でもちょっと意外。光平って弟だったんだ」
空舞が光平を見る。それにつられてみんなも光平を見た。
「最悪だよ。兄弟なんていらないのに」
光平はそう言って、この場を後にした。
兄弟仲が悪い、ということについては私は専門外だ。私は海斗と最高に仲がいいから。
「あーちゃんなんか、ニヤニヤしてる…?」
「奏舞気にしちゃダメ。こういう時は大体海斗くんのこと考えてるから」
「カイトにまた会いたいネ!」
コメント
1件
あら、まさかの字の汚さで採点ミス! しかも合ってたから遊園地行き決定って、すごくいい流れですね。奏舞の「うそだァァァ」から一転、目がキラキラするシーンは思わず笑顔になりました。それにしても光平、お兄さん呼びにめっちゃ嫌そうな顔…兄弟関係、何かありそうですね。あと主人公が弟・海斗くんのことでニヤニヤしてるの、可愛いなと思いました。兄弟の描き分けが上手くて、続きが気になります!