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すみません、間違えて書いている途中で投稿してしまっていました。 急いで書き出しましたので、よければ修正後も見ていただけると幸いです。よくわからないミスをしてしまい申し訳ありませんでした。
長文失礼します ぐちつぼがらっだぁに対して (俺だけの花だ)とか独占欲が凄くてどす黒いドロドロした感情持ってるのめっちゃ好きですこういうの見てたら自然とニコニコしちゃう らっだぁの部屋に数匹の蝶が飛び回ってるって書いてあって自分虫とか無理なのでこのらっだぁ凄いなと尊敬しちゃいました リクエストでらいむさんが書くドースバースかアイスバース何方か見てみたいです
※注意※
この小説は、純度100%の私の妄想で出来たnmmnです。ご本人様には一切関係ありません。
ご本人様はもちろん、その周辺の方々やnmmnが苦手な方の元に届かないよう、配慮をお願いします。
私の癖を詰め込んだので、誰かの地雷の上で踊り狂っているかもしれません。それぞれで自衛をするようにしてください。
読後の誹謗中傷等は受け付けておりません。チクチク言葉が届くと泣きます。
その他、BL要素(🌵×🟦🧣)、バース要素(ガーデンバース)あります。
膨大な文量になりそうですので、バースの説明は省いています。申し訳ありません。お手数をおかけしますが、ガーデンバースを知らない方は、ご自身で調べるようお願いいたします。
「……あー、クソッ」
頭がぼんやりする。霞がかって、上手く物事を考えられない感じだ。
普段からよく口が回るとからかわれる俺だが、最近あまり調子がよくない。考え事にかける時間も増えたし、鈍くさくなってきている気もする。
そうと決まれば、アイツの手を借りるしかねぇな。俺は、急ぎ足で磨りガラスの嵌った扉を数回ノックした。
「はーい、入っていいよ」
間延びした声が、磨りガラスの向こうから響く。
扉を開けると、大きな窓から降り注ぐ日の元で佇む男の姿があった。真っ青な瞳には影が落ち、物憂げな雰囲気を持ち合わせている。
その男……らっだぁは、ひらひら辺りを飛ぶ蝶々から俺に目線を移し、コテリと首を傾げた。
「また増えてない?」
「いやぁ、勝手に入ってきちゃうんだよねぇ……窓開けたら、勝手にさ」
「入れたら死ぬまで面倒見ろよ?」
「言われんでも!」
指に止まった蝶を見て、らっだぁは綻んだ笑みを浮かべた。
らっだぁが育てている花達の蜜を狙ってか、この部屋には数匹の蝶が飛び回っている。最初は逃がすよう言っていたが、いつの間にかちゃんと飼い始めてしまったのだ。
お世辞にも優しいとは言えないヤツだ、すぐに逃がすか放置すると思っていた。途中で情が湧いたのかなにかあったのだろうが、とにかく亡骸をちゃんと片付けてくれるだけでもありがたい。
目の前を通り過ぎる蝶を見送って、本題に入るべくらっだぁに向き合った。
「なぁ、らっだぁ。花咲かしてくれん?」
「いいよ。その変わり………」
「タッピングな。ちゃんとするから、焦るなよ」
「お前に言われたくないわぁ……まぁいいや、早くやろう」
らっだぁは、使い古されたクッションの上に座る。こいつらもだいぶヘタってきたな、そろそろ新調してもいいかもしれない。
促されるままに向かいに座ると、らっだぁは下を向いて目を伏せた。
「ちょっと待ってね、すぐ咲かせるから……」
パチパチ瞬きを繰り返すと、しとどに濡れた蒼眼からぽろぽろと花弁が舞う。
膝下に落ちる花びら達は、全てがガラス片のように透き通っていて、目が覚めるような鮮やかな青色だ。
何度も見てきた光景だが、毎度毎度目を奪われてしまう。涙の代わりに溢れる花は、生みの親であるらっだぁによく似合う。大きな窓から入ってくる光がキラキラ反射する様も、その美しさに拍車をかけていた。
「……綺麗」
「だろ?まぁ、花丸ごとは咲かせられんけど」
「充分だろ、大量に食べたら俺からも出てきて収拾つかなくなるし」
「確かにね。俺は、お前が咲かせた花食べたいけど……」
「イヤだわ、爆食いしたくない」
らっだぁとブートニエールになったとき、ついつい花を食べすぎて俺からも花が咲いたときがあった。
上手く制御出来ず、次から次へと落ちてくる花に、軽く泣きそうになったのが懐かしい。それに、俺の花はらっだぁのものぐらい綺麗じゃなかった。
「んふ、どうしたの?食べていいよ?」
「もったいねぇ……せっかくこんな綺麗なのに」
「俺はお前が食うから花咲かせてんの。これ食わんとポンコツになるでしょ?」
「はぁー?俺はいつでもお前よりは有能ですー」
「うーわ、花食みマウントきたー。ブートニエール解消すんぞ」
「生意気な口きいてすいませんした花生み様!お花いただかせてもらいます!!」
膝下に溜まった花びらをそっと摘み、まじまじと見つめてから口に放り込む。砂糖菓子のような、ほろほろ崩れる優しい甘さが口に広がった。
こりゃたまらん。本当に美味しいし、どんどん脳が冴え渡っていくような感覚もする。
くどくない甘さは、どんなお菓子よりも美味な味だ。らっだぁの花は、毎回涙が枯れそうになるまでねだってしまう。
「止まんねぇな……美味い」
「ならよかった。あ゙ー、目ぇゴロゴロする」
「洗ってくる?」
「んや、もっと咲かせてからにする。まだ足りないでしょ?」
「あったらあるだけ食う」
「だよなぁ」
らっだぁは顔を両手で多い、大きくため息をつく。その指のすき間から、またボロボロ花びらが落ちてきた。
花生みの多くが花を咲かせる時に苦痛を感じてしまうらしい。らっだぁは割と軽い方らしいが、目にゴミが入ったときのような不快感を味わうのだと。
俺とブートニエールになってからはマシにだとは聞いているが、それでも少し心配である。
「これぐらいでいい?」
「ありがとう、助かった」
「いやいや、ここの家賃だと思えば安いもんよ」
「それは別にいいよ。俺も、……お前が近くにいる方が都合いいし」
胸の底から湧き出る真っ黒な気持ちを悟られないよう、一拍の間の後にそう言った。
らっだぁは、俺の……俺だけの花だ。
知らないヤツらになんて見せてやりたくない。ずっと、花瓶に入れて手の中で大切に育ててやりたい。
まぁ、ここまで隠し通そうとするのは、らっだぁのためじゃなくて自分のためなんだけどな。らっだぁには半分ぐらいバレてるみたいだし、気休めにしかならないことなんて分かりきってる。
青い瞳が、スッと細められた後に妖しく弧を描いた。らっだぁは変なところで察しがいいから、俺の気持ちなんてお見通しなのだろう。
「…… 柄にもないこと言っちゃって。まぁいいや、とにかくあんがとね」
らっだぁは、目尻に残っていた涙を拭う。そして、青い花びらを口に運んだ。
花生みが花を咲かせるとき、エネルギーをかなり消費するらしい。だから、多くの花生みは自分の花を食べる傾向にあるのだと。
それをらっだぁに聞いて、「トカゲの尻尾みたい」と言ったら、普通に嫌な顔をされた苦い記憶がある。俺的には、かなりそっくりだと思うんだけどな。
「やっぱ美味しいの?」
「んー……特別美味しいとは感じない」
作業みたいに淡々と、らっだぁは花を摘み続けた。美味しい美味しいと言う俺を不思議そうに見るのは、そういうことだったのか。
それより、と、らっだぁは物欲しそうな甘えた目で俺を見上げた。
「ぐちつぼ、ご褒美は?俺、ぐちつぼが水やりしてくれないと枯れるよ」
「わぁってるよ、ほらおいで」
ぶっきらぼうに手を広げる。その間に収まったらっだぁは、少し耳を赤くしてぎゅっと目をつむった。
「ふ、かわい」
「うるさい。早くしてよ」
完全に脱力する体の腰と後頭部に手を添えて、そっと口付けた。
らっだぁの口の中は、花よりも少しオトナな、ほろ苦さもある味だ。甘味なことに変わりはないが、こちらの方が重い。
息が続かないのか、らっだぁは生理的な涙を浮かべる。目元から花びらが舞い落ち、地面を青く染め上げた。
らっだぁは花をちゃんと制御出来るはずだが……無意識なのか、花が止む様子はない。
ふと、らっだぁから甘い香りが漂ってきた。
「ん、お前なぁ……」
「いやいやいや!これに関しては止まらんし止めれんから!!」
慌ててそう弁明するらっだぁ。周りを好き勝手に飛び回っていた蝶達が、次々とらっだぁの頭や耳に止まった。
花生みにだけ出る、ブーケトスという現象である。本来は、花食みとブートニエールになったときのみ起こるのだが……らっだぁは幸福感が高まるたびにこうなってしまう体質らしい。
この香りは、周りの人間にも多幸感を分け与える。加え、蝶も引きつけるオマケ付きだ。
俺にももちろん効果はあるし、このときのらっだぁの匂いは大好き。だが、これのせいで蝶が部屋に入ってくるのには困り果てている。
そんな俺の気も知らず、らっだぁはふにゃりと微笑んだ。
「んふ、いいなぁなんか…… 幸せだわ」
「俺も、お前と一緒にいられて嬉しいよ」
とろとろな笑顔が可愛くて、紅く色づく頬にキスを落とす。
最初は利害関係が一致しただけのヤドリギから始まった俺達も、今やすっかり甘く結ばれて。俺はもう、らっだぁがいない日々なんて想像出来ない。
らっだぁとの毎日は、きっとショート・ショートなんかじゃ収まらない。終わりが見えないほど長く、退屈なページなんて1枚と無く、これからもずっと続いていく物語だ。
この先の展開を想像するだけで、幸せで頭がパンクしそうだ。こんな幸せ、俺が味わっていいのだろうか。
そんな俺達を祝福するように、レースのカーテンがバサバサと風に靡く。それを見て、らっだぁが慌てて立ち上がった。
「待って、窓開けっぱだわ」
「はぁ?早く閉めろ、また蝶が増えるぞ!!」
「まぁ、俺は別にいいんだけどね?」
「ここは俺の家なんだが??」
「「あ」」
ひらひら、ひらひら。
カーテンの間を縫って、蝶が一匹入ってきた。
「……ここは虫籠じゃないんだぞ?」
「いや、それぐらい分かってるが!?」
お花綺麗可愛い美味しいなガーデンバースでした。
ケーキほど痛々しい描写も多くないし、カニバ要素も少ないのでオススメです。お花もいっぱいでかわいいです。
ガチめ にネタ切れ寸前なので、書いてほしいものがあればコメントにどうぞ!