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ラント「………」
生徒会本部にて、ラントは片手に何かの書類を持ち、もう片方の手でパソコンを操作していた
すると、向こう側からツトムが歩いてくる
ツトム「会長」
ラント「ん?」
ツトム「YSPクラブが、Yサークルの解明に乗り出したようです」
ラントは思わず眉を顰める
ラント「何?愚かな……。あの場所は、我々UFO研究クラブが1年以上調べ続けてきた。
…それでも、何の手掛かりも掴めなかった。
そう簡単に、Yサークルの謎が解ける筈がない」」
目を閉じながらそう声を上げるラントに、ツトムは少し遠慮がちに声をかける
ツトム「しかし、学園七不思議を解明した彼等なら…或いは…」
ラント「有り得ん」
ラントはツトムの言葉を遮ると、椅子を立ち上がった
ラントは、とある部室の前に立ち止まると、扉をガラッと開けた
部屋の中は薄暗く、唯一光っているのは、向こう側に点いてるパソコンのブルーライトと、UFOの様な模型から漏れてる光だけ。
そのパソコンに向き合ってる2人の生徒、『時田コウジ』と『矢追ジュンジ』がラントの方を振り返る
コウジ「部長!」
ジュンジ「久しぶりですね!」
ここは、UFO研究クラブの部室
どうやら、ラントはこのクラブの部長らしい
ラント「Yサークルの調査は?」
コウジ「少し解ってきましたよ」
少しばかり意味深に笑うコウジを見て、ラントは「ほう…」と目を見開いた
アゲハ「これが、Yサークル…」
アゲハ、ジンペイ、コマ、マタロウ、メラ、フブキの6人は、天辺が2つに分かれた大きな塔を見上げていた
遠くから見ると『Y』に見えるその塔の地面の周りには、
水色とオレンジに光る回線の様な物に囲われている
コマ「こんな物、一体誰が造ったんだろう…」
リュウスケ「確かに謎だね」
後方から声を上げながら此方にやって来たのはリュウスケ
アゲハ「キュウビ先輩?」
リュウスケ「えんら先生に着いて行くように言われてね」
ラント「これは?」
ラントは淡く水色に光る、巨大な結晶パネルを見て、2人に尋ねる
コウジ「『微小放射線投影』によって、建物内部の構造を分析しました。
それにより、建物内部に作られた全豹が明らかになりました」
ジュンジ「これを見てください」
ジュンジは、パネルのど真ん中を指差す
ジュンジ「扉から、7つの同線の様なものが内部に繋がっています」
コウジ「何か、1種の回路の様なものでしょうか…?」
ラント「あの扉には、凹みがあった」
ジュンジ「はい。『7つの凹み』ですね?」
ジュンジはパネルを操作し、『7つの凹み』があるであろう場所を映し出す
ラント「7つの……まさか…」
ジンペイ「おおー!いよいよ何かありそうだな!」
7人は、先程ラントが調べていたYサークルの中に入り、大きな扉の前まで来ていた
ジンペイとメラは扉の隙間に指を押し込む
ジンペイ「せーの!」
「「ぐぬぬぬぬ…!!」」
2人は躍起になって扉を抉じ開けようとするが、呆気なく断念。
メラは苦い声を上げる
メラ「駄目だ、ビクともしねぇ…;」
ジンペイ「どうやったら開くんだ?;」
すると、アゲハが何かに気付き、扉の真ん中を指差す