俺には好きな人がいる
その子はまるで澄んだ海のような綺麗な青い瞳を持っており
白く輝く長い髪を持っている
名は木下小雪
基本的に無表情で愛想がないが…
顔も成績もとてもいい
いわばお姫様だ
まぁそんな彼女を好きな人は
山ほどいてモブの俺には無理だと半分諦めていたある日の放課後
俺は課題を教室に忘れ取りに帰っていた…
教室に誰かいるのか物音が聞こえてくる
水音のようなものが廊下に響き渡る
恐る恐る教室を覗いてみると
そこには木下小雪と教師がやっていたのだ
思わず俺は「え…」と声を出してしまった
小雪が俺の方を見たような気がした
ヤバいバレたか…
そう思ったが
再びパンパンと音が聞こえ出して俺はほっとした
小雪はいわゆるビッチなのだ
俺はそう思うとすぐに気分が悪くなり
俺はその場を走り去った
俺たちが思い描いていた小雪は自家発電すら知らない清純系美少女だったのだから
それが誰にでも股を開くのだと知ったら
むなしさとせつなさで誰でもそうなるだろう
…ふぅ
俺は敗北感を感じながら放課後の小雪でいたしてしまった
美少女があんなに下品にやってるのを
見て我慢できる紳士どもはいるのだろうか
いやいないはずだ
だが今日の事は忘れよう…
誰かに話したい気持ちもあるが
一度は好きだった女
このことを話して死なれるくらいなら
黙っていた方がいいだろう
こんなことを思ってる間にもまた溜まって来たな…
俺はその後2回いたしてしまった
俺は自分の席に座った
はぁ…忘れるとは言ったものの童貞には辛すぎる
と俺が思っていたら…
声が聞こえた
「ねぇ君ちょっときてくれない?」
…この透き通った声
…小雪だ
だが小雪がなんのようなのだろう
俺がみていたことがバレていたのか?
いやそれはない…はず
「体育倉庫で待ってるから早く来てね」
…とりあえず行くか…
「すまん…待ったか?」
「いいえ全然待ってないわ」
僕は恐る恐る聞いてみた
「なぁどうして俺を呼んだんだ?」
「そんなの決まってるじゃない…」
「昨日私がしてたの見たでしょ」
俺は決して誤魔化せないとわかっていながらも
否定する
「いや…何をしてたんだ?勉強か?」
言ってから気づいた…流石に無理があったなと
「なにしらばっくれてるのよ」
「sexよ」
この美少女からsexと言う単語が出たこと
少しおどろいた顔をして
「あ…あ〜あれ小雪だったのかぁ…」
「知ってたくせに…」
小雪が俺を睨んできた
…いや俺悪いのか?
小雪のためにも嘘ついてやってたんだが!?
俺失恋してもイケメン男ムーブしてた俺の気遣いは!?
俺はその気持ちが言霊になることをこらえ
堂々とヤっていた事を言った小雪に
「まぁ…見ちゃったけど…忘れるよ…」
「でも!もうヤるなよ!俺以外に見られたらちょっとじゃなくてだいぶまずいからな!」
「分かったな!」
俺はちょいと好感度を上げる発言をしつつ
この話を終わらせ帰ろうとした
「…好きでもない人とヤりたくないわよ…」
…と思いもよらない発言を小雪はしたのだ
俺は教室に帰ろうとした足を止め思わず
うつむく小雪に聞いた
「ヤりたくないって…どうゆう事だ?」
そういう俺に小雪は怒っておる様な声で話す
「自分より二回りも違うおじさんとやりたい人なんていると思う!?」
「しかも…私まだ高校生よ!」
「なんで…やりたいこともさせてくれないで…」
怒っていた様だった小雪の声が
どんどん震えた声に変わっていったのが
分かった
「なんで私が体を売って学費を稼がなきゃならないの!」
「私だって他の子と仲良くしたいわ!」
「楽しく学校生活を過ごしたいわ!」
「普通に恋愛だってしてみたいわ…」
そう言った小雪の顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた
小雪はお金がなく仕方なく教師とヤったの事
本当はみんなと一緒に楽しく生活したいが
薄汚れている自分にはその権利がないと
思い無愛想で無表情で過ごし
そのことに興味がないと思い想わせたかった事
俺は何も知らないくせに
小雪に対してなんてひどいことを言ったのだと
後悔の気持ちと
同時に小雪を助けたい気持ちができていた
「…今日も教師のとこにいくのか?」
「いいえ…今日はいそがしいみたいでないわ…」
「じゃあ放課後教室に残っててくれ…」
「あっ!俺は変なことは絶対にしない!絶対にだ!」
俺は小雪が勘違いをしない様に念を押して言う
「分かったわ…」
そう言い小雪は教室に帰るために廊下に出てポケットの中をゴソゴソとさがす
「もし良かったら…このハンカチ使いな」
「…ありがとう」
涙をふきちょいと嬉しそうにほほえんだ彼女は普段無表情とは思えないほど素直な笑顔で
その顔はとても綺麗だった
そしてその日の放課後
予定通り俺と小雪は2人で誰もいない教室にいた
他の生徒が来ないうちに話を全て聞こうと
俺の口がまずはじめに動く
「お母さんとかはその事を知っているのか?」
小雪は悲しそうな顔をした
「さぁ…お母さんはいろんな男と遊んで
私はあの人にまともに育てられたことも無いわ…」
「お父さんは?」
「パパは遠くの方に1人で単身赴任中よ…」
両親の呼び方が違うことから
俺は小雪がどちらを信頼しているのかが
一目で分かった
「担任以外とは…誰かヤったのか?」
俺は聞きたく無いが…この質問をしてしまった
小雪は言いたく無いのか首を縦に振るだけ
当たり前だが…本当に思い出したくないらしい
俺は心を鬼にして誰とやったか聞いていくことにした
小雪は俺の質問に頷くばかり…
ヤった奴らは校長…教頭…学年主任…
その他4人の教師…
聞いてるだけで殺意がわいてくる
なによりこの子の人生を無茶苦茶にしておきながらのうのうと教師を続けていることが
一番俺の気に触った
小雪は悲しそうな顔で俺に言ってくる
「でも…この事を言っても事実は捻じ曲げられるだけ…私たちには何もできないわ…」
その言葉に俺は得意げな顔をしながら
「確かに事実は捻じ曲げられる…」
「だが…それ以上の力で
ねじ伏せればいいだけだ」
小雪は驚いた顔をし「え…?」と声が漏れていた
「今日は俺の家で寝ろ」
「もちろん俺とじゃなくて俺の妹とでな」
小雪の頭にハテナが浮かんでいるのがわかる
小雪はまだドギマギしながら応える
「どうゆう…事?」
それに俺は「まぁそのうちわかる」
とだけ返した
そして次の日…
昨晩は何もなく小雪は俺の妹の部屋で寝た
髪をセットし洗面所から出てきて小雪は
朝のニュース番組をやってるテレビを目にした
デカデカと未成年に無理矢理性的な行為を
したとしてうちの学校から教師8名が逮捕されたとのニュースが流れた
「え…?どうゆうこと?」
そう困惑している小雪に俺はドヤ顔で話す
「どうゆうことって助けてやっただけだぞ?」
急にぶっ飛んだ事を言われた小雪は
リビングに立ち尽くす
実は俺の家は世界でも有数の大金持ちなのだ
だが俺は堅苦しい暮らしが嫌いで
親元を離れ別荘で妹と2人で暮らしている
だが俺は必要と感じた時だけ親に助けてもらっている
つまり今回は親の力の使いどき
我が家の財力で教員8名の人生を潰したのだ
か弱い高校生の人生を潰そうとしたむくいだ
これでも正直甘いと俺は思ったが
父親が「これ以上したら止められなくなる」
と言われたので仕方なしだ
俺がそう説明するが
まだ信じられないのか、なにも言わずに立ち尽くす
「…」
「どうしたんだ?」
「…私…普通の女の子として…過ごしていいの?」
大きな雫が頬を伝う
「あぁそうだよ」
俺がそう言った後震える声で
「あ…でも私学校やめなくちゃ…」
「学費が払えない…」
上目遣いに俺を見る小雪の
「俺がそんなヘマすると思うか?」
「…あなたと喋ったの昨日が初めてだから…なんとも…」
そういう小雪に俺は頭をかきながら
「ははっ!そりゃそうか」
「大丈夫だお前の学費は全部櫻井家が払ってやるから安心しろ」
小雪は驚いた顔をして拒否するように小さな手を振る
「私…なにから何まで…迷惑になれないわよ」
そう言う小雪に対し俺は名言っぽく
「今まで迷惑を
かけないで生きてきたのだから
たまにはかけてみるのもいいもんだぜ」
とボケたら今まで泣き顔だった
小雪の顔が可愛らしい笑顔に変わり
「なによそれ」
と最上級の笑顔を見せてくれたのだ
そして
「じゃあ…お願いします…」
と言ったのだった
それから学校は一時期閉鎖となっていたが
2週間経てば騒動も冷めて
普通に学校に通える様になっていた
閉鎖後でも特に変わらず
平凡に授業を受け少ない友達とご飯を食っていた
変わったことといえば
木下小雪が授業中よく発言したり
色々な人と話したり
毎日が楽しそうに過ごしていることだ
あ!そうだそうだ木下家父親が帰ってきて
教育費を不倫に回して 育児放棄までしていた事を父親が激怒し離婚をして
今は父と2人で暮らしている様だ
あーちなみに俺は特にあれ以来小雪とは
特にそこから王道の恋愛展開へ…ってのは
なかった…残念…
でもまぁ…小雪の笑顔でいてくれることが
俺の幸せだから…ってことにしておいてくれ…
「小雪ちゃ〜ん!もうお昼だけど
櫻井くんお昼誘わないの?」
「…///まだ心の準備ができてないわ…///」
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