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※二話を閲読する際には、一話を読んでからにしてください。
更新遅くなりすみません。今回は少し長めになっているかと思います、!
暴力・暴言等の表現あります。
苦手な方は閲覧を推奨しません。
sm視点
火曜日。
sm「おはよーございます、」
昨日のbrのこともあって、今日は挨拶をすれば誰かが反応してくれるかもしれない、と淡い期待を抱いて教室に足を踏み入れた。
・・・案の定、教室は静まり返ったまま。
これ、挨拶しなかった方が良かったな。
br「あ、smさん!」
sm「・・・!」
brが反応してくれた・・・、!
一人だけど、その事実が嬉しくてつい頬を綻ばせてしまう。
その様子にクラスメイトは面食らっているように見えた。
俺はそんなことには構わずにbrに返事をする。
sm「br、おはよ」
小さく手を振って席についた。
心なしか、俺だけじゃなくbrも軽く軽蔑するような視線で見られている気がして、申し訳なくなった。
そこら辺は気にしてたんだけど、brが「大丈夫」って言うからそれを信じて口出しはしないことにした。
――昼休み。
何やら教室が騒がしい。
みんながbrを取り囲んで声をかけている。
brは人気だし、この光景は見慣れたものではったが、いつもとは異なる雰囲気を感じた。
本を読むふりをしながら少し聞き耳を立てた途端、教室に俺の名前が響く。
mb1「smがやってるとこ、見たよ」
・・・は?
待て待て。
俺の話してるの・・・?
動揺してついそちら側を見てしまう。
mb2「うわ・・・ないわ。」
sm「っちょまって、何が?」
mb3「白々しいぞsm」
mb1「認めろよ」
sm「だからッ何が!!」
一方的に言われるさまに苛立ってつい大声を出してしまう。
その様子にクラスメイトは大げさに身震いをし、こう続けた。
mb2「brのジャージ」
「切ったのお前だろ」
sm「・・・は?」
訳が分からない。
brのジャージが切られたってこと?
俺さっきトイレから戻って来たんだから有り得ないだろ。
そもそもいつ切られたの?
色んな事が頭の中をぐるぐる回って、俺は無言で立ち尽くすしかできなかった。
mb1「図星で声も出ねーかよ」
mb2「お前の鞄の中にハサミ入ってたらほぼ確定じゃね?」
普段の学校生活でハサミなんて使わねえし、と付け足して俺の鞄を漁る。
sm「ちょ、待っ・・・」
俺の言葉に耳を貸すわけもなく、あいつらは鞄の中から参考書やら財布やらを取り出してはそこらへんに投げ、を繰り返して。
・・・・・・まぁ、冤罪ってことになるだけだしいいか。
mb2「ぁ、これハサミじゃね?」
sm「・・・・・・は?」
なんで・・・?
mb1「やっぱお前じゃん」
mb4「しかもちゃんとしまわないとだめじゃん、すぐばれちゃうよ?w」
nk「・・・・・・」
br「ッえ、?」
kn「・・・・・・まじか、」
今まで机に突っ伏していて、はじめて顔を上げたbrは、心外とでも言うような表情で俺を見つめる。
まるで俺を苛んでいるように見えた。
brの取り巻きたちは、無言で俯く者、驚きの言葉を零す者・・・と、俺の味方はいないようだった。
sm「は、おい、待ってッ、これほんとにちがっ、」
mb3「言い訳すんの?やっぱカスじゃん」
mb1「もうこんなことできないようにしめよーぜ」
sm「やめッ、ほんとに俺じゃないッッ、」
mb2「黙れよ(蹴」
sm「あ”がッ、」
強く腹を蹴り上げられて、耐え難い苦しみが俺を襲う。
辛い。どうして。俺は何もしていないのに、それは本当なのに、誰も・・・信じてくれない。
気づけばbrたちは姿を消していた。
見るに耐えなかったのだろうか。
結局俺に手を差し伸べる人は居なかった。
mb1「brがどんだけ嫌な気持ちしたのかわかってんのか(殴」
sm「ぐ、”ッは、ぁ”、」
mb3「反省してんなら謝れよ(蹴」
sm「ごめッ、なさぁ”、ぅ”ッあ”、ぐ、」
体中を強く蹴られたり殴られたりしたせいで、俺は血を吐いてしれない。
目の前が赤色に染まり、クラスメイトが少し後退りしたところが見えた。
mb2「・・・・・・きったねッ、早く掃除しとけよ」
そう言っては足早に去っていき、教室には俺一人だけが取り残された。
sm「・・・・・・ッはぁ、」
「なんで・・・、?」
「俺ッ・・・なんもしてないのにッ”、」
誰もいない教室、ひとりで誰かに弁解するかのように俺は小さく言葉を漏らした。
耐えきれなかった涙があふれだす。
shk「・・・・・・やっぱりか」
後ろから心地よい低音が聞こえた。
sm「ッ、?!」
思わず振り返ると、憐れむような、どこか悲しさを感じさせる表情を浮かべたshkが立っていた。
sm「・・・・・・え、」
shk「安心しろよ、危害は加えたりしないから」
そんなことより掃除手伝うよ、怪我大丈夫?と優しく声をかけてくれる彼につい甘えたくなる。
sm「なんで、?」
首をかしげて彼の横顔に問いかける。
俺は嫌われ者で何をしても俺のせい、だったのになぜ信じてくれるんだろう。
shk「なんでって・・・・・・、brがsmはそんなことしないってずーっと喚いてたからさ」
あの時言えばよかったのにな、とつぶやく彼に害意は感じなかった。
善意どころか謝罪の気持ちすら感じさせる彼に、ついつい抱き着いてしまった。
shk「うおっ・・・、、?!/」
sm「ッぁ、ごめッ、/」
動揺するshkに俺は自分が恥ずかしくなってshkを離した。
shk「・・・・・・いや、いいよ/」
彼は優しく俺の背中に手をまわし、ぎゅ、と優しく俺を抱き寄せた。
sm「わ、・・・?!//」
shk「嫌だったら言って」
sm「いや、誰かとぎゅーしてると落ち着くから・・・、//」
「・・・まだこのままでいて・・・?//」
shk視点
sm「・・・まだこのままでいて・・・?」
なんだそれ、可愛すぎる・・・ッ
評判悪いみたいだけど全然好きだなぁ、
寧ろ評判悪くなる要素ないだろ、
人柄が良い上に容姿も優れてるし。
shk「いいよ」
俺はsmの言葉に小さく頷き、smを暖かく包み込んだ。
彼にとってそれは随分と安心できる行為だったようで、彼は笑みを浮かべて俺の腕の中に収まっている。
俺よりでかいのに細すぎだろ・・・。
それから俺は、smの掃除を手伝い、smと一緒に早退することにした。
俺は、smに特別な感情を抱いていた。
普段は基本的に無表情だけど、たまに見せるふにゃっとした笑顔がたまらなく可愛い。
感情表現は下手だし、素直じゃないけど遠回しな優しさが好きだ。
・・・俺はsmを好きになってしまったのかもしれない。
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