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コメント
4件
エグなにこれどっからどう見ても神じゃん
4000にした寝落ちして見るの遅くなったごめん
あの日以来、
滉斗はますます自然に、
元貴のそばにいるようになった。
休み時間や放課後に一緒にギターを演奏したり、
静かに歩いたり――
その時間は元貴にとって、
かけがえのないひとときになっていた。
ある放課後。
静かな音楽室で隣に座ったまま、
2人はそれぞれギターを弾いていた。
しばらくすると、滉斗がギターを置いて呟く。
滉斗『ねぇ、元貴…俺のことどう思ってる?』
不意に問いかけられて、
元貴はギターを弾く指を止めた。
元貴『え…』
滉斗『いや…最近、ずっと一緒にいるじゃん?
俺、元貴のこと、もっと知りたくなる、』
滉斗は不器用そうに言葉を紡ぐ。
滉斗『普通の後輩とか、友達とか。
そんな“普通”じゃなくてさ――』
元貴の鼓動がどくん、と大きく鳴った。
俯きながらも、思い切って胸の内を話す。
元貴『僕も…先輩といると、
なんかほっとして、、
…他の誰より、特別に思うんです、///』
顔を真っ赤にして、声が震えた。
でも、滉斗はそっと元貴の手に手を重ねた。
滉斗『俺、もっとちゃんと元貴のこと守りたい、
強さとか人気とか、そんなので元貴が俺を好き
になるんじゃなくて…』
言いかけて、少しだけ照れくさそうに笑う。
滉斗『…元貴の些細なこと全部、
知りたくて仕方ない、』
元貴の目に、ぽたりと涙が溢れる。
滉斗『な、なんで泣いてんだよ…』
元貴『…なんか、
先輩が優しくて、嬉しくて、、』
滉斗はその涙を親指でふきとると、
『泣き虫』と優しく口角を上げた。
そして、誰にも気づかれないように、
そっと元貴の手を包み込む。
滉斗『じゃあさ――これからは、
俺に“特別”って思ってもらえる自信、つけよ』
元貴も頷くしかなかった。
ただ、その手の温度が離れなくて――
それから放課後の教室も、音楽室も、
二人だけの“特別”な居場所になっていく。
誰かに見られて噂されても、もう怖くない。
二人だけの感情と、それを受け止める勇気が、
静かに芽生えていった。