【お願い】
こちらはirxsのnmmn作品(青桃)となります
この言葉に見覚えのない方はブラウザバックをお願い致します
ご本人様方とは一切関係ありません
小児科医青×天才外科医桃
麻酔科医赤さん
小児科の看護師水さん
のお話です
※今回で一旦医者パロシリーズは終了です
次のエピソードが思いつき次第の更新になります
(明日以降は別シリーズの投稿になります)
青視点
抱きしめたないこの肩に額を押し当てる。
仕事終わり間際に緊急手術が入り、散々働いてきた人間とは思えないような甘い香りがふわりと舞った。
「…患者さんは?」
「来てくれてありがとう」とか「嬉しい」とかよりも先に、そんな言葉が出てしまう。
俺の背中に手を回し返したないこは、ふっと笑んだようだった。
「大丈夫だよ。オペも無事終わったし。後はあにきが見てくれるから安心」
「…良かった」
「ごめんなー、まろ」
軽い口調でそんな風に謝ったのは、むしろないこの気遣いだったんだろう。
神妙な空気になるよりは、と思ったに違いない。
だから俺も首を振っただけで話を変えた。
「どうやって来たん?ここまで」
「ん?あにきの車借りて高速ぶっ飛ばして来た」
「…よう入れたな、旅館にも」
こんな真夜中でもフロントは開いているのか。
そう言えば門限なんてものはないと最初に説明されていたっけ。
外出する予定もなかったから聞き流していた。
「いむが早いうちに連絡してくれてたみたいでさ。話全部通してくれてたからね」
「……ほとけが?」
そう言えばあいつはどこに行った?
そう思ったとき、ないこが笑いながら俺から体を離した。
そしてそのまま仕事帰りの服からスマホを取り出す。
「もう一部屋とったらしいよ。そんで俺に連絡してきてたんだよね。『ないちゃん、仕事終わったらどんなに遅くなってもいいから来て!お願い!』って」
そう言いながら、ないこはそのスマホの画面をこちらに向けた。
手術中だっただろうないこへ向けた、ほとけの一方的なメッセージが視界に映る。
『あにきが確か今日車で病院まで来てるから、それ借りて来て!お願い! 僕はいやだって言ったのに、ないちゃんの代わりにっていふくんに無理矢理温泉連れてこられちゃって…。助けて! このままだと僕、今夜いふくんに襲われるかもしれない…!!!』
悲壮感漂う絵文字をつけたそんなメッセージが並んでいる。
それを目に留めて、「はぁ!?」と思わず声を上げてしまった。
「ちゃうって…!あいつが勝手に『今から行こう』って車に乗り込んできて…!」
「いや分かるわさすがに」
困り眉なんて言われるように眉を下げて、ないこは「あはは」と笑う。
「いむなりに、まろを慰めようとしたんじゃないの? 俺を呼びだしてさ」
「…それで来るお前もすごいわ」
手術後の疲弊しきっただろう体でこの距離を運転してくるなんて。
そう思ったけれど、ないこは「うーん」と首を捻った。
「まぁ運転距離は半分で済んだし」
「え?」
「りうらと一緒に来た。高速も交代しながら」
…あぁ、それなら納得だ。
あのくそがき2人は今頃そのもう一部屋の方で一緒にいるんだろう。
「…あいつ、俺のために見せかけて結局は自分のためちゃうん」
顔を顰めて言うと、ないこはまた困ったように笑う。
「それもあるかもね。あっちも最近忙しくて予定がなかなか合わなかったみたいだし。『この部屋いふくんに奢ってもらおうねーりうちゃん!ラッキー!!』って嬉しそうに高笑いしてたわ」
「……最低」
げんなりした口調で零すと、ないこは「よっと」と俺から体を離して起き上がった。
横たわったままの俺の顔の両サイドに手をつき、上からこちらを見下ろすようにしてにこりと微笑んでみせる。
「それよりさ、まろ。俺さすがに疲れが極限だから風呂入りたいんだけど」
「……疲れが極限やったら寝たらえぇやん」
「温泉で癒される方が効果ありそうじゃん。ほらほら、起きて起きて」
「えぇ…今何時…?」
「3時」
「3……」
思わず絶句する。
本来なら叩き起こされて風呂に入らされる時間ではない。
それでも文句を言うつもりにもならなかったのは、ずっとこれを楽しみにしていたせいだろうか。
果たしてないこはそれが分かっているからわざと傍若無人に振る舞って俺を叩き起こそうとするのか、それともただ単なる我儘で甘え上手な性格の本領発揮なのか…。
どちらでもいいか、なんて思って、考えるのをやめた。
「ん、じゃあないこが起こして」
俺の上から見下ろしてくるピンク色の瞳に、にこりと笑いかけてみせる。
するとないこは「しゃーねーなぁ」なんて普段の俺の口ぶりを真似てこちらに手を伸ばした。
俺の手首の辺りを掴み、ぐいっと引き起こそうとする。
「ちゃうちゃう」
力任せに起こされそうになるけれど、そこは抵抗しておく。
代わりに掴まれた手首に力をこめて引き戻すと、ないこの上半身がバランスを崩した。
「うわっ」とよろけた体を仰向けの態勢のまま抱き止める。
そしてそれと同時に、そのピンク色の小さな頭を掴んで唇を重ねた。
「起こすなら『こっち』やろ」
キスの後ににやりと笑ってそう言ってやると、暗闇の中でも分かるくらいにないこの頬が赤く染まった気がした。
コメント
9件
水さんの優しさの本領発揮が…、!! 赤さんと水さんも楽しそうです…!ꉂ🤭︎💕 確かに3時のお風呂は絶句しちゃいます…🙀 タイトルの意味がまたまた分かってしまいました…、!! 次の作品も楽しみにしてます…🫶🏻💗 ̖́-
ぐわぁッ…はぁッ…!!チ───(´-ω-`)───ン(尊すぎて倒れた人 マジ大好き( ु ›ω‹ ) ु♡(*^ω^*) 今回もごちそうさまでした、美味しかったです(*´﹃`*)(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”
やぁぁぁぁ!!!可愛い!! 青さんが桃さんとキスをするところがなんか攻めと受けって感じ(?) でいい!!!