詩季「…!」
沙夜が倒れた。
しかも、人質に取られてしまい、真っ黒助(GEM-21)が着いてこい、と言ってきた。
…どうすればいい?
必死に頭を働かすも、いい考えが何一つ出てこない。
トランペット型火炎放射器も、使いすぎて熱で動かなくなってしまった。
ずっと悩んでいると結衣が震える声で静かな空間に声を発した。
結衣「…. …ついていくわ、」
GEM-21「…そうですか、」
結衣「だから!!!…二人は…助けなさいっ!」
詩季「え…何言って….!!!」
私も、と言おうとしたが、黒男(GEM-21)に遮られてしまった。
GEM-21「…そうですか。…まぁ、いいでしょう。なら、着いてきて下さい。」
詩季「…え…結衣、ね、ねぇまっ…」
結衣は私の声を無視して、黒男(GEM-21)のところへ行ってしまった。
その瞬間、強い風が吹いたと思えば、周りに倒れていた敵も、結衣も黒男(GEM-12)もいなくなっていた。
その場に居たのは、私と、倒れている沙夜だけだった。
だが、結衣の居た場所をもう一度見ると、なにやら紫に輝いていた。
近づいて見ると、そこには結衣の持っていた濃い紫のナイフと、その下に一枚の紙が敷かれていた。
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