テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
@澄華_☁️🫧
8,169
♯2
「えっと、ここだよな、」
恐る恐る扉に手をかける。
『おお、!仁人やっと来たか笑』
勇斗はじっとしながらスマホを見ていた。そのスマホに向けていた目から、
こっちを向いた時の 笑顔がぞくぞくする。
『そんじゃ歌いますか!』
勇斗のしなやかで強い歌声は俺の耳を貫く。俺の勇斗はほんとにかっこいいな。
「相変わらず上手いね笑」
『いやいや!仁人の方が上手いよ!?』
「ありがとうございますぅ!?」
『なんだよそれ笑』
あぁそろそろ帰る時間だな。
けど、いつも通りじゃいられないよね。
「ねえ勇斗?……」
「ちょっとやりたいことあるんだけど」
『何?どうしたの仁ちゃん。』
呼び方を急に変えられて顔が赤くなっている気がする。切り替えなきゃ。
俺はカバンの中からピアッサーを取り出した。
「お揃いでピアス開けない?」
ちょっと沈黙が流れる。カラオケのテレビの音だけが響いていて、心臓の音まで聞こえちゃいそう。
「ほ、ほら卒業まで2週間とかだし、勇斗と思い出欲しいななんて、、」
聞かれてもないのにスラスラと無駄な言葉が出てしまう。焦りすぎだぞ俺。
『笑仁人にしては珍しいね…。』
引かれた?
『いいよ。なんか青春っぽいじゃん!!』
心配する暇を与えないなんて素敵な人だね。
ほんと。
「ガチ?!!よっしゃぁ!!!」
「は、勇斗?開けるからね?」
『ハッ。心配しすぎだっての。』
『じんとのこと信用してるから大丈夫だっての。』
ガチャンと大きな音を立ててはやとの耳にはファーストピアスがついた。
俺の手で開けたという事実に興奮している反面、「佐野勇斗」に対しての罪悪感もある。
『痛ってっ~笑』
「ッ、ごめん。大丈夫?」
『そんな心配しなくていいって。すぐ慣れるよ。』
『ほら仁人も、 耳出して、』
「うん、/。」
友達・親友?に体を預けるこの感じまだなれない。けど特別感あっていい。
今だけは彼女より上なんだぞという感じがする。今だけは俺だけの特等席。
ガチャン!!!
「痛った!?」
「急にやめろよ笑!!」
『ごめん、早くやった方がいいかなって。』
「そりゃどーも。」
お揃いのピアスが勇斗は右の耳たぶ、俺は左の耳たぶ。
俺しっかり勇斗のために調べたんだよ?
’’左耳は守る人、右耳は守られる人’’ってね。
それでそのまま解散。卒業式はお揃いのシルバーのピアスをするって約束した。
2話終わりです!3話めもすぐ出すつもり!
ではまた!
コメント
3件
めっちゃ良いです!!ほんとに!!! ピアスのやつとかちゃんと調べてきてんのも仁人くんらしくて好き!!!
うわ、第2話……めっちゃ良かったです……! ピアスを開けるシーンの緊張感と、仁人の内心の「彼女より上」とか「俺のもの」という独占欲が垣間見える感じが、切なくてドキドキしました。 「左耳は守る人、右耳は守られる人」の調べもの、仁人がしっかり勇斗を大事にしたい気持ちの現れですよね。 お揃いのピアス、卒業式が待ち遠しいけど、ちょっと切なくもある……。続き、楽しみにしてます!