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明治元年(1868)12月2日
五稜郭にて
土方歳三「話はそれだけか?」
坂本龍馬「あぁ…」
藤村結海「世間話をしようと思えばできる」
土方歳三「じゃあ出てけ」
坂本龍馬「どういてじゃ!」
土方歳三「話がないのだろう?」
坂本龍馬「……おまんが…京都へ帰ると言うなら終わりじゃ…まだ、終わっとらん」
土方歳三「同じ話をしてどうする?」
坂本龍馬「おまんが折れるまで言い続ける」
土方歳三「俺は…折れない、この地で死に俺は京へ帰る…そのつもりだ」
坂本龍馬「おまんが死んで…喜ばしいと思うか?わしらは生きてるおまんと京都へ帰りとうてここに来ちょる」
土方歳三「そうか…俺が死んで喜ぶ奴らなんていっぱい居やがる」
坂本龍馬「あれは敵じゃ!」
土方歳三「敵が喜ぶぞ」
と少し鼻で笑う
土方歳三「お前らは知らねえが」
目を逸らし、少し暗く
坂本龍馬「わしは喜ばん!」
土方歳三「知るか、出てけ、1人にしてくれ…」
苦しそうに目を合わせず
坂本龍馬「嫌じゃ!」
藤村結海「出よう…」
と静かにだが暗く言う
結海は龍馬の袖を引きながら外へ出た
そして土方は1人になり…
土方歳三「ふざけやがって…」
苦しそうな顔で壁に頭を付け俯く
土方歳三(あいつらがいると、気が狂う…… 俺の気も知らねぇで…よう言いやがる…)
襖の向こうから声が聞こえる…
島田魁「………土方副長…」
その声に反応した土方
土方歳三「何だ?」
島田魁「…あの…無礼申し上げしますが……坂本龍馬や藤村くんと…少し話されては如何でしょうか?2人が来て話すとか、落ち着かないところで話すのではなく、ちゃんとした場所であなたから向き合ってみては?」
土方歳三「なぜ、俺が?俺はあいつらには用はない、あいつらが勝手に来てるだけだ」
島田魁「……それだけには見えませんが …」
少し小さめで、だが土方には聞こえる声
島田魁「では、失礼しました、これは私の勝手な言い分なので…あなたが話したいと思えば話せば良いので」
土方歳三「あぁ…」
と言い島田魁は土方歳三の側から離れた
物理的にね
一方坂本龍馬は…
坂本龍馬「どういて、わしらが離れなきゃあかんのかえ?」
藤村結海「前にも言ったでしょ?土方さんの顔、見た?」
坂本龍馬「………あぁ…」
藤村結海「………しばらく、行かないで居てもいいかもね……」
と空を見上げる結海
藤村結海(まぁ…さっき島田さんに言われたからなぁ…)
坂本龍馬「………わしが…そうさせてしもうたがや…」
藤村結海「傷つけ合えばいい、何て何回言わせるの?戦では傷つけ合っても金という得しかなくて、死ぬか金が増えるかでそういう絆とかは生まれん、だけど…2人は想い合ってからこその傷つけ合いでしょ?ならいっぱい傷つけ傷つく、これが1番だよ」
坂本龍馬「これでええじゃろうか?」
と前を向いて問う龍馬
藤村結海「いいでしょ!」
と笑い龍馬の方へ向く
藤村結海「まぁ…数日置こうか…毎日毎日来るのは疲れるしw土方さんも疲れるよ…w休もう!今の時代の蝦夷地を堪能しよう!w」
坂本龍馬「そうじゃな」
と笑う2人の背中は悲しくもあり、明るい
夜…土方歳三は部屋から見える夜空を見上げ、昼間に言われた島田魁の言葉が繰り返し頭から離れない
土方歳三『うるせぇよ…』
また、寝れない夜を3日ほど続き
結海は土方に呼ばれる
土方歳三の部屋に案内される結海…
島田魁「では」
藤村結海「ありがとう」
そして部屋に居る土方に声をかける
藤村結海「土方さん、来ました」
襖の向こうから声が聞こえる
土方歳三「入っていいぞ」
藤村結海「どうしたんですか?」
土方は座っていた…
土方歳三「あぁ…」
土方の顔は疲れで窶れている
藤村結海「土方さん…大丈夫?!」
土方歳三「お前が…昔言ってた………」
少し黙り
土方歳三「疲れた…」
弱音を吐く土方に藤村結海は静かにそっと抱きしめる
藤村結海「膝、貸しますよ」
土方歳三「……あぁ…」
その言葉を聞いて結海は土方に膝枕をした
藤村結海「お疲れ様…」
土方歳三「なぁ…ずっと…お前らの言葉が…毎日…ちらつくんだ……お前らのせいで…っ!……」
話してる途中で黙る土方
藤村結海「いいですよ、うちらのせいで何ですか?」
土方歳三「…………お前らのせいで…寝れねぇんだ…お前らのせいで……生きたくなる…」
藤村結海「生きていいじゃないですか?」
と優しく土方の頭を撫でる…
土方歳三「…………俺…お前の……」
また黙り口を開く
土方歳三「お前の膝好きだ」
と引きずった笑顔で言う
藤村結海「ふぇ…?」
不意に言われた言葉に驚き変な声出た結海
土方歳三「ふっ…」
笑う土方
藤村結海「久しぶりに聞いたな…土方さんの笑い声…」
と優しく静かに土方に言う
土方歳三「そりゃあ笑うだろ、変な声出しやがって」
藤村結海「うっさい!」
と頬を振らませ怒る結海
土方歳三「何だ、その顔は」
藤村結海「もう!怒ってるんですよ!」
土方歳三「はいはい」
笑みが溢れる土方
そして土方は安心したように寝た
藤村結海「バカめw」
と小声で罵倒する結海
数分後
襖の向こうから声が聞こえる
島田魁「土方副長、藤村くん、山崎烝が来ました」
襖の向こうから
藤村結海「え?山崎さん!どうして?」
島田魁「江戸に居た隊士達が思いの他傷の治りが早くてですね、原田さんと来たみたいです」
藤村結海「そうなの?!後で行く!」
坂本龍馬「おまんの好きな餅ついとるぞぉ〜」
藤村結海「龍馬もおったのかw」
坂本龍馬「おまんだけずるいのう…土方はんに呼ばれるとは…」
藤村結海「はいはいw土方さんは今、寝てるから静かにねw」
坂本龍馬「そうじゃったのか!じゃあわしらはこれで、庭へ行くぜよ!」
襖の向こうから皆の話し声が聞こえる
坂本龍馬「出陣じゃ!」
山崎烝「静かにしないと副長が起きますよ」
坂本龍馬「あ…すまん…」
原田左之助「龍馬って意外とうるせぇんだな、平助みたいだw」
藤村結海(皆いたのかいw山崎さん挨拶ぐらいしてくれも…ってなると原田さんもじゃん!)
と心の中でツッコむ結海
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