目が覚めると俺は白色の衣を纏った男性の膝で目を覚ました。
らっだぁ あ……?
俺は驚き飛び上がるようにその人から離れた
らっだぁ 誰ッ……?てか俺…なにして………?
俺は自分の喉に触れてみる
そこにはしっかりと俺に喉があった
貫通した後はなく今も声がはっきりと出せている
? 目が覚めた?
俺を膝枕してくれていた男性が声をかけてくれる
らっだぁ …は……はい…………
? ふふっw…ならよかった
そう言って笑った彼は自己紹介をしてくれた
近くの病院の院長をやっている医師らしい
しかもかなり腕が立つとかなんとかって言っていた
本当かどうかは知らないけどね
名前は教えてくれなかった
なんでだろ……?
とりあえず院長を呼ばせてもらうことにいした(俺の中でね)
院長 君は現世の人だよね?
現世……と言うことはやはりここはあの世なのか………
院長 ここは君も見た通り君の世界で言う言葉のあの世みたいなものなんだけど……
院長 とりあえず話すと長くなるから簡潔に言うと現世ではないってこと
はぁ…そうですか………なんかもうイレギュラーが多すぎて驚かなくなってきたな………
院長 まぁその話は置いておいて
院長 俺があの時俺が錫杖を君の喉にぶっ刺したことについて話してもいいかな?
あぁやっぱ刺さってたんだ………
らっだぁ はい……どうぞ
俺は半ば呆れながら言った
院長 君はまだ知らないと思うけど此処の世界では真名を不用意に人に言うことは危険なんだ
院長 真名を言ってしまうと殺されてここの住民になってしまう呪いをかけられる
院長 そして永遠を此処で過ごすこととなる……
うわぁ……マジであの世なんだ…………
院長 それは嫌でしょ?
らっだぁ 確かにいや
院長 だからこれからは俺が言う通りに動いて
らっだぁ え?なんで?
院長 俺も元々現世の人間だったから……ある程度の戻り方は知ってるんだ
らっだぁ 戻り方って……現世への………?
院長 そう
えっっっ……?じゃあ俺…やっと帰れるの……?
院長 君はどうやって此処に来たの?
それから俺は詳細な情報を院長に話した
もちろん言われた通りに真名は伏せて言ったよ?
院長 ふぅーん?雨月駅からかぁ………
院長 懐かしいボソッ
らっだぁ 何か言いました?
院長 いや?なんでもないよ
院長それよりも君の話を聞いた感じだと君の現世への帰り方は二つある
院長 一つは死ぬこと
院長 でも真名を知られて死んではいけない
院長 二つ目は鳥居を探すこと
院長 これはあまりおすすめできないけど
院長 この世界に君が来た瞬間から君だけの現世へ帰れるゲートと呼ばれる鳥居が一つだけ世界のどこかに開くようになるんだ
院長 それを探し出して見つけて帰るって手段かな
らっだぁ へぇ……じゃあ死んで帰ったほうが手っ取り早いってこと?
院長 まぁそうだね
院長 でもここはあの世だから死ねないよ?
らっだぁ へ…?
俺は言われたことを理解するのに時間がかかった
らっだぁ でも…死なないと帰れないんでしょ………?
院長 そう
院長 この世界にはいくつかの抜け穴があるの
院長 だからその抜け穴を使って死ぬ
院長 そうするとあっちに帰れるってわけ
らっだぁ その抜け穴って?
院長 俺も知らない
俺は浅いため息を吐いた
院長 まぁまぁw気長に頑張れww
院長 でも早く帰らないと死んじゃうかもね……ボソッ
俺は院長が口にした言葉を聞く漏らさなかった
らっだぁ 死ぬって…どう言う意味………
院長 ぁ…聞こえちゃってたか
院長 そのままの意味だよ
俺はその瞬間最悪のことを考えた
もしこの世界から何年も出ることができなかったら……?
もし俺が現実で死んでしまっていたら………?
もし俺がここから出られなくて現実でも死んだら……俺はどうなるんだ…………?
院長 俺はもう間に合わないけど
院長 君はまだ帰れる
院長 安心してそうそうすぐにあっちで死ぬわけではないから
らっだぁ ……
院長 ま…頑張ってね
そう言い残して????は街の方へと歩いて消えて行った。
一人残された彼は一旦駅に戻ることにしたようだ。
院長 らっだぁ……俺と同じ路を辿るなよ…………
らっだぁ院長 お前は“別の未来の俺なんだから”
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