水族館の中。
「わぁ!すごい!綺麗だね!」
この景色は圧巻だ。今まで見た中でも1、2を争う美しさだ!
「そうだね」
彼も笑みを浮かべて、楽しそうだ。
『只今より、イルカショーの観覧席のご案内をします。ご覧になられる方はイルカショーのコーナーまでお越し下さい。』
私の1番見たかったイルカショーだ。
「行こ!!結翔さん!」
ギュッ。思わず手を掴んでしまった。
バッッッ!!自分でも驚いて手を急いで離した。
「ごめんなさい!!急に手を掴んでしまって」
「大丈夫だよ。はぐれるし、手を繋いで行こうか。」
「そうだね」
少しいたたまれない空気感だけど、繋いでくれた手は暖かくて心地よくて、懐かしい感じがした。
イルカショー終了
『これにてイルカショーは終了します。ゆっくりとご退場お願いします。』
「凄かったね!」
何とか空気を取り戻そうと感想を述べる。
「ふふっ、、」
笑って、いる?何か面白いことでもしただろうか。
「どうしたの?」
「いや、美桜ちゃんがあんまりにも大きな口を開けてイルカを真剣に見てるから。」
え、口開けてたの、恥ずかしい!!!
「わ、忘れて!!」
今のは自分の記憶も消したい、まぁ来年には消えてるか。
「やだ、忘れない。ちゃんと覚えとくんだー。」
「もう!」
軽くグーで殴ってやった。
20時
「ここで大丈夫!」
「本当に?」
「うん。今日はありがとう。とっても楽しかったよ!」
本当に今日の出来事は忘れたくないな。
「僕も楽しかった。また連絡するね!」
「うん!またね。」
また、があるのかな、明日には忘れてたりしないよね。楽しいことがあった次の日は怖くなる。
忘れたくないよ。
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