「 俺、叶が好き。 」
そう言われた少し寒い春の日。葛葉とはすごく仲良し。まさか、ね。
「 … 嬉しい。じゃあ、付き合う? 」
こんな返事をしなかったら、僕はもしかしたらふわっちといい関係を築けていたかもしれないのに。僕と葛葉とふわっちはよくわからない関係で結ばれていた。葛葉はぼくが好き、ぼくはふわっちが好き、ふわっちは葛葉が好き。そんな三角関係。
2日後、あっさりふわっちにバレた僕と葛葉の関係。ねえ、なんでそんな目で見るの?
「 かなかな 、俺、ずはが好き。かなかなとずはが付き合ってるのは知ってる。でも、俺はかなかなが許せないし、ずはも諦めきれん。 」
苦しそうな顔をして話してくれたふわっちが可愛くて、愛おしくて。赤信号の交差点、向こう側には僕らに気が付いていない葛葉。あ、気づいた。
「 ふわ … 」
「 かなかなのこと許せん。 」
そんな顔で睨まないでよ。抱き締めたくなっちゃうじゃん。なんで怒ってるの?なんだかわいいの?はあ、やっぱりぼく。ふわっちが好き。勢い余って抱き締めちゃった。葛葉も見てるのに。ふわっちも葛葉がいることに気が付いたみたい。
「 か、なえ 、? 」
「 っ、ずは … 」
「 僕、ふわっちが好きだよ。ごめんね、ふわっちのこと考えただけで呼吸困難になるくらい好きだったの。大好き。 」
これが僕らの恋の終着点だったのかもね 。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!