『ただいま、と、おかえり』
tg視点
pr ……やっぱ、変わってへんな
夕焼けの校庭で、先輩がぽつりと呟いた。
tg 何がですか?
pr 笑うときの顔。泣くの我慢してるときの顔も……全部、あの頃のまんまや
思わず、顔が熱くなる。
記憶をなくす前も、こんなふうにからかわれてたのを思い出した。
tg じゃあ、先輩も変わってませんよ
tg 声の出し方も、笑い方も……俺が好きになったままの先輩です
先輩は、少しだけ照れたように笑った。
pr …そっか。なら、これからも俺たち、何回でも恋できるな
その言葉に、胸がじんわり温かくなる。
tg 何回でも……いいんですか?
pr いいに決まってるやろ。記憶なくしても、もう一回お前を好きになった俺が言うんや。間違いない
そう言って、先輩は俺の頭をぽん、と軽く叩いた。
その感触も、懐かしくて、嬉しくて、泣きそうになる。
tg …じゃあ、これからもずっとそばにいますね
pr うん。約束な
夕日が沈み、校庭は柔らかな夜の色に変わっていく。
どんなことがあっても、この瞬間だけは変わらない。
──そう思える、確かな“おかえり”の時間だった。
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