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晴れ渡る空は快晴で、体育祭日和だった。すこし涼しい風が吹く中、私が行く学校だけはその風すらも消すほど燃えていた。

赤いハチマキを巻き、高く結んだポニーテールがきれいに靡く。その姿に目が離せなくなっているのは私だけではないだろう。

体育祭の一種目は早速深瀬さんが走る100メートル走だ。

心臓をドキドキさせながら、いざパン!という音ともに、深瀬さんが駆け出す。

走る姿はまるで…

そう思った瞬間、深瀬さんは私近くを走り、目を合わせ、自信満々に笑った。

胸が撃ち抜かれる音がした。

初めての感覚…。見惚れてしまっているうちに深瀬さんは堂々の1位でゴールした。

「やっぱり綺麗すぎるよな…」

隣でそう呟いたのは、私の昔からの幼なじみである木下直人だった。

「綺麗でかつ早いとか…。すごすぎな。」

私は言葉が出ず、静かに頷いた。


「深瀬さん…!お疲れ様です!」

休憩時間に入り、タオルを持ってすぐに深瀬さんのもとへ急いだ。

「市ノ瀬ちゃん!」

深瀬さんも私を見つけるや否や、すぐに駆け寄ってきてくれた。

「これタオルです!よかったら使ってください…!」

「ありがとう。」

「すごくかっこよかったです!しばらく見惚れて動けませんでした!(笑)」

「…市ノ瀬ちゃんが応援してくれたおかげよ。」

私は照れくさくてうつむいていると、深瀬さんのお友達が「それ(タオル)何枚目ー?w」ともたれかかった。

「あ、ごめんなさい…!もう貰ってましたか…?」

「もらってたけど、いいの。」

深瀬さんは私が渡したタオルを大事そうにゆっくり抱きしめた。

「市ノ瀬ちゃんのが、いいの…。」

その姿に、また思わず固まる。

「そ、そう…ですか…。」

やばい、今の私顔真っ赤だ…。

すると深瀬さんは、私の頭をそっと撫でた。

「市ノ瀬ちゃんも頑張ってね。私が一番、応援してる。」

「…!!…そんなの頑張るしかないじゃないですか〜…!」

うずくまる私に、深瀬さんは慌てた様子で心配した。

うずくまってる理由も、知らないくせに…。

深瀬さんは今日も私を溺愛する

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