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私の胸元で小さな寝息を立て、寝ている恭美の髪をそっと撫でる。
しばらくするとゆっくりと目を開け、私と目が合うと恭美が恥ずかしそうに頬を染めながら微笑み、顔を胸に埋めてくる。
髪を撫でると体を擦り寄せてくる。そんな姿が愛おしくて、しばらく撫で続ける。
埋めていた顔を私に向ける恭美の頬は、薄い紅色に染まり可愛らしさを強調してくる。行為に及んでいるときの互いを求め合う感覚も好きだけど、こうしてまったりとした時間を過ごすのも好き。
「一つ聞いていい?」
上目遣いで遠慮がちに尋ねる恭美に私が頷くと、頬をほんのりと赤く染める。
「あのね、なんで私のメッセージを見て私に会おうって思ったの? メッセージって一つじゃないんだよね?」
「そうだね、沢山くるよ」
「じゃあ、沢山あるメッセージの中からどうして私に会おうって思ったの?」
「とても丁寧でシンプルだから、逆に目を引いたの。どんな子なのかなって興味が湧いたんだよね」
半分本当で半分嘘。
目を引こうと派手であったり、強い言葉を使うもの、長文で思いをありったけ書いたものなどが多い中、『突然こんなことを言っていいのか分かりませんが、相談に乗っていただきたいことがあります』とシンプルなメッセージに目が止まったのは本当。
差出人が恭美からだと知り、恭美のことを知っているからこそ会おうと思ったのが本音。
「あの短い文章考えるのに二時間くらいかかっちゃったけど、考えた甲斐があって良かった」
嬉しそうに笑う恭美を抱き寄せると、そっと唇にキスをする。
ゆっくり離すと、潤んだ瞳で私を見つめ頬の赤みを濃く染める。
「時間がないときの方が、文は長くなるって聞いたことあるから、じっくり考えれたのは良かったのじゃないかな。こうして出会えたわけだし」
嬉しそうに頷く恭美を引き寄せ髪を撫でると、
「さてと……」
恭美を寝かせ、頭の後ろに回していた腕を抜くと、上に覆いかぶさる。
「もう一回やりましょ!」
「え、ええっ!?」
驚く恭美だが、首筋に舌を這わせると甘い息を吐いて私を受け入れてくれる。