呪霊降濁

ラヂ「景井、お前は私の息子だというのに、この私に反逆するとは…愚かだ。」

景井「愚かだと？あなたの考えの方が愚かだ、ラヂ。黄泉がなければ生きていけないと、人類を支配し続けることが“守る”ことだと、本気で思っているのか？」

ラヂ「支配ではない。秩序だ。混乱した人類を導くために必要なものだ！」

ラヂが手をかざすと、虚空に巨大なデータの渦が現れ、景井に襲いかかる。景井は冷静にそれを見据え、カウンターで反撃する

景井「秩序を保つと言いながら、力を行使するだけの人形じゃないか！」

ラヂ「黙れ！お前に何がわかる！」

ラヂの虚無の力がさらに強まり、景井は圧倒的な力の前に一瞬ひるむ。しかし、彼の目には強い意志が宿っている

透と神風の激しい戦闘の中で、白川はふと二人の戦いを見つめ、心の中にわずかな迷いが生まれる

白川（透…神風…仲間だった。こんな形で戦いたくなかった…）

ラヂが白川に向けて鋭い声で叫ぶ

ラヂ「白川！何をしている！お前の役目を果たせ！」

白川「……」

白川の虚無の目が揺らぎ、透と神風に向けて力を放とうとするが、手が止まる

白川「…本当にラヂの言うことが正しいのか…？」

その瞬間、透が白川の迷いを感じ取り、叫ぶ

透「白川！お前だって分かってるはずだろう！？俺たちは、ただの“道具”じゃない！未来を決めるのは、俺たち自身だ！」

白川「……！」

白川が深く息を吸い、透の言葉が彼の心に響く

白川「…俺は、もうラヂの駒として動くつもりはない…！」