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第八話 没落確定のお知らせと精霊の進化?
挨拶が終わると父上と辺境伯が少し話があるといってどこかに行ってしまった。
母上は疲れたからと言ってその辺のベンチで休んでいる。
そのため私、辺境伯夫人、ノエル、アルバート様とフィオナ様だけが残った。
「リア…その服…」
さっそくノエルが切り出してきた。
「父上が酔っぱらってワインをぶっかけたんでドレスがダメになってしまいましたの。」
全員ドン引いた顔になった。
「それでもそうはならないだろう…」
なんだろう。何か言いたそうな顔をしている。
わかってても突っ込んであげないもんねーだ。
「…母上しばらくリアと話してもよいですか?」
「ええ、構いませんよ」
辺境伯夫人がフィオナ様とアルバート様を連れてほかの参加者のもとへあいさつへ行ったのを見送ると
ノエルがこちらをみた。
「重要な話だ。落ち着いて聞いてくれ。
正式な発表は後日になるがペリドッド侯爵家の取り潰しが決定した。
侯爵夫妻は…恐らく死刑となる。君についてはわからない。」
「は?」
ノエルは今何といったのだろうか。
理解ができない。
おいつかない。
「侯爵が国家予算を横領していたのが発覚した。」
なんで?
侯爵家の金はまだある。
なぜ?
「リア!この茶会が終わり次第、荷物をまとめて逃げろ。知り合いはいるか?もしどこにもいないなら信用できる商会を紹介する。お前ならうまくやっていけるだろう。頼む…逃げてくれ。」
ノエル様が必死な顔。
…珍しい。
普通はこんなことを事前に通知されない。
きっと殿下が私に配慮してくれたのだろう。
「ノエル…私は…大丈夫ですわ。伝手は自分で作っています。教えてくれてありがとう。」
「すまない…」
「なにあやまっていますの?私は死なない限り大丈夫ですわ!」
そう私は死なない限り大丈夫。
中身は大人だし今までのこともあった。
むしろ殿下たちが私なんかのことで心を痛めていいのかとも思っている。
でもマジでやらかした父上はゆるさん…
キャアアアア
「なんだ?フィオナのほうから悲鳴が!」
「ノエルはフィオナ様のところに!私は辺境伯夫妻を呼んでくるわ!」
「ありがとう!」
なるべく早く伝えられるようにダッシュする。
ドレスでなくてよかった。
きっとこんな動きはできなかったろうから。
辺境伯様…辺境伯様…、いた!
隣接領のベリル伯爵とお話中のようだが、今はそれどころではない。
「オパール辺境伯様!!!お嬢様が!」
私が息を切らしながら言ったこの言葉だけでオパール辺境伯と護衛たちはすぐに動き出してくれた。
現場へ走りながら状況を伝える。
お嬢様のほうで悲鳴が聞こえたこと。
お嬢様!という声が聞こえたことからおそらくフィオナ様に何らかのことが起こったこと。
ノエル様がすでに向かったこと。
そんなことを説明しているうちに現場についてしまった。
ふむ。
なんだこれ。
身なりからして伯爵家の男。
そいつに剣を向ける護衛騎士たち。
しゃがみ込むフィオナ様。
彼女をかばうように立っているノエル様。
…そして、赤い龍と青い虎。
大きさ…高さはフィオナ様ぐらい。
いくら成長の早いこの世界でも四歳児にしては大きいと感じたから、
だいたい110タリル(1タリルが1センチ)か。
なんだこいつら。
若干光っている…?
っ!精霊か!
だが、一体誰の…?
【主よ、こいつ…やってもよいか?】
【邪魔だ。主を害そうとした。】
そういうことならフィオナ様の精霊なのだろうが…
しゃべった。
「駄目よ。戻って。」
フィオナ様はすぐに指示を出している。
うん。
思考が追い付かない。
私がいても何にもならんし後ろのほうで見ていよう。
コメント
1件
第8話、読ませていただきました!ノエルが「逃げろ」と必死に伝えるシーン、すごく切なかったです…。リアが動揺しつつも「死なない限り大丈夫」って言い切る強さ、格好よかった。後半のフィオナ様の精霊が進化?して顕現した場面は圧巻でした!赤い龍と青い虎、しかもしゃべる…!四歳児の成長速度、この世界の設定がしっかり生きてるのも好きです。次が気になります…!