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ヴェルツィ高等魔術学校
教頭のマクドナガル先生に呼ばれて
職員室へ向かった
スレイア先生と一緒に話していたのは、さっきの青紫色の髪の子だった。
スレイア先生は「来たわよ」と言って手招きしたので、俺は近寄る事にした。
スレイア先生はベテランの先生で、俺の事も知っていた。
「さぁて、この子誰だか分かる?」
スレイア先生は青紫色の子を指さして顔を見せた。
青紫色の髪とは反対に、黄色い目で、美人な人だった。
「うーん…昔の教え子に似ているような…似てないような…」
スレイア先生と青紫色の子は、溜息をして「「駄目だね、やっぱり」」と意気投合していた。
俺は負けを認めて、魔力探知でその子を調べてみた。
属性は不規則
魔力は498、特別待遇生でも150あっていい方だぞ…?
俺は、何となく頭に浮かんだ名前を言った
「アイトラー…?」
その子の目に光が宿った。
頬を赤らめると同時に、目を逸らした。
涙さえ出ていた気がした。
「えっ!?アイトラー!?マジで?お前…スライムだったろ?!」
スレイア先生は俺に向かって言う
「モンスターもたまに人型に進化するのよ、超特別にね。アイトラーちゃんの証拠に、ほら。」
アイトラーの手を握れと指差したので、握った。おどろくほどしっとりしていた。
アイトラーは更に顔を赤らめて顔を伏せていた。
「アイトラーちゃんのレベルは511、この高魔学校に入りたくて努力しすぎたんじゃないの?」
サレイア先生はアイトラーを「おおー、よしよし、良かったなー」と慰めながら言っていた。
「「「「511って…!?」」」」
その場にいた教員全員が驚愕した。
普通は30。
多くて70
異常で100みたいなものだから、511がどれ程異常か分かるだろう。
「というかアイトラー、初級魔術学校のあったメリアン地方から来たのか…?」
アイトラーは小さく頷く
サレイア先生は手を叩く
「ちゅーもーく!諸事情によりアイトラーちゃんはクラウス先生の第7普通クラスに編入されまーす、意義のある者はアイトラーちゃんと力比べで勝ちなさーい。」
誰一人として、その片道切符すぎる挑戦状に手を伸ばす人は居なかった。
サレイア先生は俺の耳を引っ張って言う
「アイトラーちゃん泣かせたら英雄だろうがなんだろうが頭消し飛ばすからね」
俺は体が身震いして
「承知しましたマダム」としか言えなかった。
オマケ アイトラー(作者作)
バレバレだけど武器は鎖の先の布みたいに薄っぺれぇ刃物ね