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『こんな展開ありですか!?』
〜異世界×異世界のラブコメディ〜
第6話 あのキスはなかったことに?
(……嘘、今唇に…っ。)
私は三郎君から離れる。
『ま、麻里姉、今――。』
コンコンッ。
『っ…!』
私は本棚の後ろに隠れる。
ガチャ
『主様、そろそろ夜ご飯ですから下に…ってあれ?三郎しかいねぇ。主様見てないか?』
『あ、あぁ……。書庫にはいない。』
『入れ違いになったのか?まぁいいや、お前も降りてこい。』
『あぁ……。』
バタンッ。
ロノと一緒に書庫を後にする。
夜ご飯
『……。』
『……。』
『お姉ちゃん…?どうしたの?』
『え?なにが?』
『いや…さっきからサラダしか食べてないから…。 』
『え?あ……。』
(動揺してる…それはそう…。だって…事故とはいえ、キスを……。)
『もぐもぐ…。』
『三郎……?お前セロリ食べれたっけか?』
『え、あ……。』
(おかしいな。いつもなら食べないのに……僕が動揺してるのか?麻里姉とキス…したから…。)
『なぁロノ、これ食べなきゃダメか?』
『ハウレス魚嫌いいい加減直せよな……。その魚鱚(きす)って言うんだけどよ。臭み取りちゃんとしたから食べられるはずだ。残したら許さねぇ。』
『『鱚!?』』
三郎と麻里衣さんが同時に席を立つ。
『え、あ、はい。主様魚嫌いでしたっけ?』
『え、あ……』
『どうしたんだよ三郎。お前も魚嫌いだったか?』
『い、いえ、一兄……なんでも、ありません……。』
『……。』
(へぇ……これは三郎と麻里衣はん何かあったな。分かりやすくて助かるわぁ。)
『…ご馳走様でした。私、部屋に戻るわ。』
『え?全然食べてない…。お姉ちゃん体調でも悪いの?』
『まぁ、そんなとこかしら。失礼するわ。』
『あ、麻里姉……。』
自室
(動揺してるのが勘付かれたらマズイ…。
平常心を装わなきゃ。)
『私にとってキスはファーストキスじゃない…。』
(以前ルカスにキスされたけど、あれは口移しだから、ノーカン?いやでもキスはキスだし……。)
『三郎君は中学生だし……これまさか…』
(未成年淫行……っ!?)
※麻里衣様は今冷静な判断が出来なくなっています。
コンコンッ。
『は、はい!』
『お姉ちゃん、はいってもいい?』
『なんだ、百合菜なのね…えぇ。』
ガチャ
『大丈夫?体調悪くても軽く何か食べないと。はい、これ。』
『これは?』
『私が作ったおかゆ。食べられそう?』
(百合菜…。)
『えぇ。頂くわ。ホントの事をいうと…体調は悪くないの。』
『え?じゃあ他に理由が?』
『えぇ。聞いてくれる?』
『うん。(;゚д゚) ゴクリ…』
『……百合菜、未成年淫行で捕まるかもしれないわ。』
『ごめんなんて?w』
『…誰にも言わないって約束してくれるわね?』
『え?う、うん…。』
(いつになく真面目だな……。)
『三郎君とキス…しちゃったの。事故で。』
『ええええええええ!?』
三郎君にとっては初めてのキスだったということを私はまだ知らない。
『しー!!』
『あぁ、ごめんごめん。驚いてつい……え、それ他のみんなに言っちゃダメだよ?絶対に。』
『そりゃそうよ!言えるわけない。執事の誰かに知られたら終わるわ。』
『お姉ちゃんが?』
『いいえ。三郎君が。』
『そうだね……。怖いね。それは。』
『三郎君とも話して気まずい関係を何とかしなきゃ。誰かに勘付かれてもおかしくないわ。』
『いやー既に手遅れかな。』
『は?』
『簓さんはなーんか…勘付いてるような気がした。』
『お、終わった……。』
『どうするの?』
『…よし。最終奥義よ。百合菜。私達双子にしか出来ないことをするわ。』
『まさか……。』
次の日。
簓さんと話す前に、私は三郎君を呼び出した。
『呼び出して、ごめん。あのキスだけど、な、なかったことにしない?』
『え……。』
『お互いほら、あれは事故で割り切れば気まずくならないかなって。元の関係に…』
『今更もう無理です。』
『…え?』
三郎君は私をベットに押し倒す。
『っ…!』
『だって僕…好きなんです。麻里姉のこと。』
『な…っ。』
『だから。無かったことには、出来ません。
姉としてなんて本来なら見れない。それに…僕のこと弟としてなんて見ないで欲しい。』
『さ、三郎く…っ。』
(強い、振り解けない…。)
『いくら年下でも…僕は男です。女性の貴方に…適うはずありませんよ。』
『っ……!』
私はキュッと目を閉じる。
(可愛いな…麻里姉。か弱い抵抗に…そんな可愛いことされたらさ…止まれなくなるよ。)
でも――。
チュッ。
僕は麻里姉の頬にキスをする。
『え…?三郎…君?』
『今はこれで充分です。麻里姉は今僕のことを好きじゃないのにキスしても奪えませんから。でも……。』
三郎君は私の手にキスを落とす。
『次は…止まれませんから。』
『_(𖦹.𖦹⸝⸝⸝_)プシュ〜。さ、三郎くんってホントに中学生…なの?』
『ふふ、はい。れっきとした中学生です。』
『絶対嘘…!』
『あははっ。酷いですよ、麻里姉。』
『…へぇ?三郎と麻里衣はんがキス、ねぇ?
妬いてまうわ。俺が先に目をつけたのになぁ。』
(もう力づくで俺のものにしたろうかなぁ。)
そして、三郎君とキスしたことを聞いてしまった簓さんは嫉妬で豹変して…?
コツコツ……。
『そっか、三郎君と話せたんだ。』
『えぇ。でも宣戦布告されたわ。次は止まれないって。』
『お姉ちゃんも大変だね。』
『他人事みたいに…。』
私と百合菜は廊下で歩きながら話していた。
『百合菜は他の人達と話せた?』
『うん!特に帝統とはよく話してる!』
『同い年だもんね。良かったわね。』
『うん!』
『あ、いたいた。麻里衣はん。』
『( ・᷄ᯅ・᷅ )』
『そんな顔しないでや〜。ちょっと用があるんや。ええか?』
『は、はい。』
簓さんの後ろを着いていく。
裏山
(なんでこんな人気のないところに…?)
『あの、簓さん。私に何か…?』
『麻里衣はんって…三郎とキスしたん?』
『え……。』
『聞いてもうたんや。昨日部屋で話してること。』
『っ……。』
『俺には構ってくれへんのに…俺は年下に負けたんか?』
『さ、簓さん…?』
簓さんの目が開き私をじっと見つめる。
『俺はなぁ…自分の欲しいもんは手に入れなきゃ気が済まないんや。一目惚れ言うたやろ?』
サラッと私の髪に触れる。
『このまま俺のものにしたろか。上書きしたる。』
『それって…っ。』
俺は麻里衣はんに近付き首元に噛み付く。
『いっ…!』
『は…っ。痛いやろ。痕付けさせてもらたで。絶対振り向かせたるわ。覚悟しいや。』
『っ…。』
微かに滲む血の跡が心まで伝う。
鼓動が跳ねる音は聞こえてはならない。
聞こえてしまえば最後、心を許してしまうから。
『観音坂独歩。お前、百合菜のこと好きなのか?』
『……だったら、何だ。』
『お前には渡さない。』
『へぇ……。ディビジョンラップバトルでも俺達は敵同士なのに、まさかこれでもライバルになるのか。』
『ふんっ。どっちも負けねぇし、譲らねぇ。』
『…やってみろ。有栖川帝統。』
バチバチしてる2人を他所に、新たな関係が生まれる。
『明日、二郎君とも話してみようかな。
もっとみんなのこと知りたいし。私も…好きになれるかな。誰かのこと。』
恋の矢印は入り乱れる。これ以上こんがらがってしまったら、恋模様もこの関係も…罅が。
亀裂が入ってしまうのではないかと思う。
それでも、想い合うことは止められない。
それでも恋がしたい。貴方を想うことを
諦められない。
次回
第7話 この世界の秘密
『話しておきます。この世界の秩序。
そして、命の木県に晒されているという現状を。』
『この世界には天使という存在がいて、人間を消してしまうのです。我々悪魔執事は主様と一緒に天使狩りをしています。主様が我々悪魔の力を解放して、我々は今戦えています。この燕尾服は悪魔の力を解放しないとただの服と同じです。』
『つまり、麻里衣さんと百合菜さんが悪魔の力を解放していて、天使狩りにも協力している。ということですか?』
『えぇ。その通りよ。』
『…非科学的過ぎてついていけないですが、嘘をついてるようには見えません。それに麻里姉は嘘をつく人じゃありませんもんね。』
『三郎君…。』
『…待てよ。その話が本当ならお前ら双子は危険な目に合わされてるってことか?』
『『!』』
真実を知ったことで、私達に矛先が向く。
『それは…。』
真実を知ることは時に残酷である。
次回もお楽しみに♡♡
コメント
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第6話、読み終わりました!事故のキスからの三郎くんの「なかったことに出来ません」「次は止まれませんから」は中学生とは思えない…!麻里衣さんの「未成年淫行」発想には笑ってしまいました(笑)。簓さんの嫉妬の豹変もゾクッとする展開で、ますます目が離せなくなりました。最後の世界の秘密の伏線も気になりすぎますね…続きが待ち遠しいです!