※ソナチ、政治的意図はない、微グロ
俺は彼奴とは幼馴染、らしい。
成立年が近かったからか、昔からよく一緒に遊んでいた。
彼奴は、よく奇妙な行動をしていた。
今まで行ったことがない場所へ行きたがっていた。それも森などの自然ばっかり。
そうして行ったことのない場所に行けば、そこに生息している動物や人の痕跡を調べる。
昔は自然が好きなのか、と思っていた。
だが、違ったらしい。
一度、見てしまった。
彼奴が森の中でリスを解体しているところを。
その時俺は、まだ幼かったこともあって、ただ立ち尽くすことしかできなかった。
俺が見ている間、彼奴は俺に気付くことがなかった。
ただ黙々とリスの眼球を抉り取っていた。
彼奴は眼球を抉ると、それをじっくり見ていた。
眼球を眺める彼奴の顔は、輝いていた。ただ、笑顔だった。
彼奴はいつも真顔か怒った顔しかしないと思っていた。たまに笑うくらいだった。
ただ、当時の俺にグロ耐性があるかというと、そうではなかった。
徐々に吐き気が襲い、彼奴にバレないようにその場を去った。
当時はこれが何を意味していたのかがわからなかった。
俺は大人になるにつれ、徐々に彼奴に想いを寄せるようになった。
何故かはわからない、ただ好きだった。
俺にはプレゼントのセンスがない。
だけどずっと何か、彼奴にとって特別なものとなるようなものをあげたかった。
関係を発展させたかった。
それを考え込んで半年が経った頃、ふと思い出した。
『彼奴、目抉ってたな』
あの頃は深く考えていなかったが、恐らく彼奴はそういうのが好きなのだろう。
確かにそんなことしてそうだし。
大人になった今も同じ趣味を持っていない可能性はある。
だが、試す価値はある。
迷いはなかった。
ある時、彼奴と2人きりで話す機会があった。
だから聞いた。
『…なぁナチ、昔から思っていたんだが、お前、眼球が好きなのか?』
「え……………なぜ…そんなことを…………」
この反応は合っていそうだな。であれば都合が良い。
『やっぱそうなんだな』
「いや、違うんだ…………なんで…………」
此奴が普段こんなに動揺することは滅多にない。
可愛いな。
『いや、別に良いんだ。別に悪いことじゃない。むしろ良い。』
「………どういうことだ。…何が言いたい?」
『人の眼球を取ってみたいと思ったことはあるか?』
「…………まぁ………なくは…ない…」
それは良かった。
『眼球を取るなら素手か?道具でも使うのか?』
「何を言いたいんだ?」
『良いから』
「……」
質問し過ぎたか?まぁ仕方ない。
「まぁ………素手か…?」
それは………嬉しいな。きっと喜んでくれるだろう。
(ソビエトが満面の笑みを見せる)
「なぁ、どうした?何が言いたい?」
(ソビエトがナチスの両手首を掴む)
「な、どうした!離せ!」
『…………俺の右目をやるよ』
「…………………………は?」
俺の眼球をその小さい手で抉り取ってくれ。
嗚呼素晴らしい。痛みが、取り返しのつかない欠陥が、愛おしい。
一生ものの「傷」を此奴自らの手でいただけるなんて、なんとも幸せなのだろう。
俺の眼球をやる。
またあの日のような輝いた顔を見せてくれ。
正面から、その顔を見たい。
ある日を境に、ソビエトは国旗に刻まれたマークと同様のマークが刻まれた眼帯を、右目につけるようになった。
誰も、何故眼帯をつけるようになったのかわからない。
『俺は……幸せ者だな』
コメント
2件
やばい、、、禁断症状が、、、、、( ́ཫ`)b
( ˘ω˘ )スゥー⤴︎めっちゃ好き