「テレビとか新聞みるか?」
「見ないです」
「。。。じゃあ今回の依頼を説明する」
東京のとある場所で交通事故が発生した。死者4人、重軽傷者3人だ。
罪を犯した56歳の大手会社役員は、金と地位を使い。車の故障のせいにして無罪で裁判は終わった。
目撃者の一人は携帯電話を操作していた脇見運転と証言したが、一流企業ともあり国や政治を利用して罪を逃れた。
無罪になった後も銀座のナイトクラブ、休日はゴルフと被害者への罪の心もなく遊びまわっている。
マスコミ関係も企業的に繋がりがあるので報道もしない。
今回の依頼者は被害にあった5人家族の唯一の生き残り18歳、長女からの依頼だ。
もちろん、報酬は完了したら払ってもらう。
まずは事件現場に行き、被害者が悪霊と化しているか確認する。
自動車から見える景色、私には初めてのことばかり、高野山の木々の隙間から見える星空はとても綺麗だった。
都会の空は真っ暗だった。
「おっ起きたか?、もう着くぞ」
車が止まり、大きな交差点、時間は深夜ともあり、車も人もまばらだ。
「どうだ、被害者はいるか?」NAOTO
私は意識を集中した。
「見える、大人の男女と中学生と小学生くらいの男子。地面を這いつくばっているがお互いの存在に気づいていない。」
「いるけど突然死だったから、地縛霊止まりだな」NAOTO
「爺さんどうする?」
「供養してあげたいが、誰が死んで誰が生き残ったかもわかってないから厳しいと思うぞ」爺さん
「貴方は交通事故で亡くなった」麗華
這いつくばっていた父親父と思しき霊体は麗華を見上げた。
「長女以外、貴方と一緒になくなった。犯人は罪を逃れて笑顔で生活をしている。」麗華
「長女は犯人に復讐するかもしれない、どんな手を使っても、未来ある長女を救いたいなら、その怒り、悔しさ、無念を放ちなさい」
麗華はそう伝えると他の家族には、自分以外は皆生きてると伝え手を合わした。
父親以外の霊体はずっと消えていった。
「爺さん麗華のやつ、怨霊に変える気だ」
父親の霊体は地響きするような叫び声をあげた、体からは、黒い煙が湧き出てきた。
「私にどうしろと?」 「私の中に入りなさい、罪人の元につれていってあげる。」
父親の怨霊は麗華の前にゆっくりと立ち上がった。麗華は父親の額に手を当て目を閉じた。
すると麗華を中心に五大明王が姿を表した。
「明王様、彼を私の中へ」
「爺さん、麗華のやつとんでもないものをしたがえてるなぁ」
「あぁ私も明王様を見るのは初めてじゃ」
明王は液化した怨霊を麗華の右腕に宿し剣で麗華の右腕に3本の傷をつけた。
「あれが期日か」NAOTO
明王は燃え盛る炎となり、麗華の中に再びもどっていった。
麗華は膝をついた。
「麗華すげーな、どこで覚えたんだ?」NAOTO
「体が勝手にうごいちまったぜ。まぁこれで第一ミッション完了だな」麗華
「麗華?本当に麗華か?」
「あぁ紛れもなく私だ、ちょっと気分良くなって気性は荒いけどなぁ」麗華
「こりゃたまげたぜ」NAOTO
「とっととこいつをぶち込みにいこうぜ期限は3日しかないからな」麗華
右腕から、紫色の煙状のものがドライアイスの用に立ち込める。
NAOTOは車から包帯を持ってきて腕に巻きつけ、何やら書き込んだ。
「呪文?」
怨霊を放つ時は、この包帯を外せ。
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