『四角関係なんて好きじゃない』〜この気持ちに嘘はつけない〜
第11頁 止められない想い。
今日は2回目のロノとのデート。
いつも通り待ち合わせをする。
『……。』
(あいつだけには…負けたくない。
花澄さんのこと一番好きなのは…俺だ。)
『ロノ?どうしたの?』
『え?あ、す、すみません…。ぼーっとしてました。』
私とロノはベンチでフラペチーノを飲んでいた。
『……ロノ、今日は私の行きたい場所に付き合ってくれる?』
『え?』
『ほらほら。行くよ!』
ロノの手を取り、走り出す。
(自然に手を繋いでる…っ。)
俺は花澄さんに導かれるまま走り出した。
『ゲームセンターですか?』
『うん!これ!』
『料理ゲームですか?』
『うん!画面に出てくる通りにコントローラーを動かして満点を取れたらこれが貰えるの!』
『レストランお食事券…。』
『ね、ロノ、挑戦してみない?』
『…。』
(花澄さん、俺が浮かない顔してたから元気づけようと……。)
『はい!やります!』
俺は腕まくりをしてゲームに挑戦した。
数分後――。
『おめでとうございまーす!お客様、満点を取りましたのでレストランのお食事券プレゼントです!』
『すごいよロノ!』
『へへ…っ。花澄さんが応援してくれたおかげですよ…///』
(花澄さん…優しいなほんと。やべぇ……どんどん好きになる。)
俺はお食事券を握り締めた。
お食事券を手にして、レストランへ向かう。
『ん〜。美味しい。まさか1発で満点なんて流石ロノだね!』
『いえいえそんな、花澄さんの為ですから。』
『ふふ、謙遜しなくていいのに。
でも、レストラン来れてよかったな。ロノと。』
『え?』
『浮かない顔してたし。美味しそうな料理でも見たら料理が好きなロノだから喜ぶかなって。』
『っ…。』
(ダメだ…もう、止まらねぇ。)
『ずるいですよ…。俺がドキドキさせたいのに。俺の方が…花澄さんにドキドキさせられます。』
『ロノ…?』
『俺はあの二人よりも誰よりも、花澄さんを想ってます。負けるつもりはありません!』
ドクンッ。真っ直ぐに気持ちを伝えられて胸が高鳴った。
『だから、俺を選んでください。
負けませんから。俺。』
『う、うん…。』
(どうしよう…。ドキドキして味なんてわかんないよ…。)
そして、2人は夜の道を歩く。
『……。』
(どうしよ、ロノの顔見れないかも。)
『えっと、ご飯、美味しかったね!』
『はい。美味しかったです。』
『あ、でも、ロノの作るご飯には負けるかなぁ、ロノのご飯美味しいから。 』
『…もし、花澄さんが俺を選んでくれるのなら…毎日でも作ってあげますから。』
『っ…。』
(いつものロノじゃないみたいだ。
こんなにドキドキさせられるなんて。)
『寮…着いたね。』
『…はい。ボソッ。帰したくねぇな…。』
『え……っ?』
『なんて、冗談です。
では、おやすみなさい。』
『お、おやすみ……。』
顔が熱くてたまらない。
私は寮に戻らずしばらく夏の夜の冷たい風で頬を冷やした。
次回
第12頁 守りたい大切な。
コメント
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うわーん。゚(゚´ω`゚)゚。 今日ちょっと忙しくて投稿されてすぐ見れなかった~ テストなんて消えてしまえ~ 主ちゃん優しすぎるって女の僕でも絶対友達になりたいくらいいい子なんだけど! てか過去に主ちゃんの悪口言ったやつ誰だー! 自分が主ちゃんのようにすごくないからって醜い嫉妬やめろー! ↑しばらく見れてなかったから他の話の内容も入ってる