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朝からビュッフェで朝食を摂り、目の前のレンタカー屋さんに車を返す前に、島をもう一周。
飛行機が朝の便は、石垣島へ行く便はあるが那覇を経由して宮古島へ行かなければならないので、
まだ飛行機がないのだ。
なので、お昼前の便ギリギリまで島を堪能する。
昨日とは逆に周る。
最西端の|西崎《いりざき》へ
「うわ〜朝も綺麗だね〜」
「うん、綺麗だな」
今日は、霞んで台湾は見えなかった。
「やっぱり昨日の一瞬見えたのは、奇跡じゃない?」と言うと、
「そうかもな」と。
そして、与那国島とはお別れなので、
「《《先生》》また来るね〜」と診療所へ
「先生居ないから」と匠は、笑っている。
「ふふ」
ぐるっと周って、
「馬さん、牛さんバイバイ又ね」と手を振る。
そして、
空港前でレンタカーを返して、お昼前の便で那覇を経由して、そこから宮古島へ移動。
ウェディングフォトは、夕方前になりそうだが、 南の島の夕暮れは、遅いので、綺麗な海が撮れそうだ。
そして、
着替えて「よろしくお願いします」と、
砂浜で準備をしていると……
「おーい!」
「ヤッホー!」と言う声がした!
まさか! と、振り返ると……
「え? 嘘でしょう!」と匠の顔を見た。
笑っている。
「なんで?」
と匠に聞くと、
「沖縄旅行に行きたいな〜とおっしゃってたので」と言う。
「おかしい、おかしい! 式をしないのに、新婚旅行に親が来るなんて」と言うと……
そして……
「来ちゃった!」と、父と母が笑っている。
「なんで来ちゃうかなあ?」と言うと、
「だって宮古島に来てみたかったし、綾のウェディング姿、もう一度見れるなんて最高じゃない!」と言う母。
「うん、邪魔はしないから大丈夫」と言う父。
「あ〜〜〜〜っ」と頭を抱える。
「花嫁さんなんだから、スマイル! スマイル!」 と言う母。
「スマイル! スマイル!」と父も……
「いつ来たの?」と聞くと、
「昨日那覇に泊まってたの」と言う。
「え? そうなんだ。ん? もしかして?」と言うと、
「あら、分かっちゃった?」と言う母。
匠も知らなかったのか不思議そうな顔をしている。
「もしかして、お父様の便に乗ってたの?」と言うと、
「え?」と、やはり匠もビックリしている。
「そうなのよ〜お母様に伺ってね」
「綾と匠くんが挨拶してるのを隠れて見てた」と父が言う。
「え〜〜!」
「そそ、それであなたたちが乗り継ぎで行ってから、『お疲れ様でした』って、お父様にご挨拶させていただいて……」と言う母。
「そうだったんですか? ありがとうございました」と言う匠。
匠は、ウチの両親が今朝の便で来ると思っていたようだ。
「ごめんなさいね、匠くんが取ってくれた便を変更していただいたのよ」と言う母。
「いえ、そうだったんですね」と笑っている。
カメラスタッフさんが、
「では、そろそろ始めましょうか?」と、おっしゃったので撮影を始めていただいた。
「やっぱり見られてると、やりにくいね」と匠に言うと、「まあな、でももう慣れたでしょう」と、笑うので笑い合ってる良い写真が撮れたようだ。
そして、しばらくすると……
「え?」と言う匠。
「ん?」と、匠の視線の先を見ると、
今度は、お父様とお母様が歩いてこちらへ向かって来られる。
「え?」私も驚いた。
母が「こっちですよ〜」と手を振っている。
まあ、他にウェディングフォトを撮っているカップルは、居ないようなので、一目瞭然なのだが……
「どうして? 大丈夫なのかなあ?」と言うと、
「もう飛行機を降りたから休みが取れたのかな?」
と言う匠。
「良かったね」と言うと、
「うん、やっぱ恥ずかしいけどな」と言いながら、
私がご両親の方を向いてお辞儀すると、匠も手を挙げている。
お父様も手を挙げ、お母様は、手を振ってくれているので、振り返した。
そして、4人もこちらにスマホやカメラを向けて、撮影している。
夕日がとても綺麗なので、それをバックに手を繋いだり、ちょうど真ん中に合わせてキスをしているように近づいて撮る。
「まあ、素敵〜」と言う母の声が聞こえた。
「素敵ですね〜とっても綺麗〜」とお母様も……
父とお父様は、黙って撮影しているようだ。
そして、スタッフさんが、
「最後は、皆様どうぞ」と、おっしゃってくださって、全員で記念写真を撮ってくださった。
「「ありがとうございました」」とお礼を言う。
匠がお父様に、
「大丈夫だったの?」と聞くと、やはり、
「うん、もう飛行機を降りたから、今日と明日は有休を取った。休みが取りやすくなったよ」とおっしゃった。
これからは、地上職で又重要なポジションに就かれるに違いないが、しばしの休息を宮古島で取れて良かったと思った。
両家の両親は、同じホテルに泊まり明日帰るようだ。
「私たちは、別行動だから、邪魔はしないわよ。楽しんで!」と、本当にこの撮影の為だけに、宮古島まで来てくれたようだ。
「じゃあね〜」「じゃあ、また」と手を振り、
「ありがとうございました」
「ありがとう」
「楽しんでね」「また!」
「ありがとうございました」
「ありがとう」
と、両親とは別れた。
そして、私たちも着替えて終了。
東洋一の砂浜と言われる、与那覇前浜ビーチでの撮影。
エメラルドグリーンの海が本当に綺麗で最高だ!
お天気が良くて良かったと思った。
「「ありがとうございました」」と、スタッフさんにもう一度お礼を言って、借りていたレンタカーで島を周ることに……
「ホント、入浴剤を入れたかのような綺麗な色だね」と言うと、
「宮古ブルーって言う色らしいぞ」
「なるほど、ホントに綺麗〜!」
車で走ると、与那国島とは、又全然違う。
人気のハンバーガーのお店やディスカウントショップ、大型スーパーマーケットに、家電量販店もある。
「え? 宮古島って思ってたより都会だね」
と言うと、
「うん、中心部は栄えてるな。周りは海に囲まれてて自然がいっぱいで共存してて良いなあ」と言う匠。
至るところに、まもるくんという、お巡りさんの格好をした人形が立って街を見守ってくれている。
顔は、異常に白塗りにされている。
「こんなに日差しが強いのに、あなた色白だね」と言うと、匠が笑う。
「ハハッ、夜でも見えるようにかなあ?」
「24時間立ち仕事お疲れ様です!」と敬礼する。
宮古島を車で全部1周すると4時間位かかるほど広いようだ。
3本の橋で繋がっている島は、車で渡って移動出来る。
伊良部島・下地島、|来間島《くりまじま》、池間島。
大神島だけは、沖4キロの場所にあるので船で行かなければならない。パワースポットとして有名らしい。一度は訪れたい場所だ。
「とりあえず今日は、この島を1周は、無理かもだから、橋を渡って伊良部島の方へ行ってみるか」と地図上の島を指差す匠。
「うん、そうしよう! うわ〜時間が足りないね。
もっと日にちが欲しいね」
「うんうん、また休みに来なきゃな」
「うん! やっぱり私、沖縄が好きだなあ」
「うん、俺も〜」と言う。
好きな物が同じなのは、とても嬉しい。
そして、伊良部大橋と言う長〜い橋を渡る。
「うわ〜綺麗〜!」
「海亀も見れたりするらしいぞ」
「そうなんだ! 凄いね」
長い橋を歩いて渡っている人も居る。
──今日は、無理そうだ、明日歩けると良いな
伊良部島を1周車で走る。
いつの間にか、下地島に入っていた。
下地島空港17ENDという、飛行機と海が見える贅沢な場所に到着。まさに、絶景だ!
「うわ〜海綺麗〜! あっ! 飛行機来たよ!」と、空港に着陸する飛行機と海のコントラスト。
「凄〜い!」
思わず動画を撮る。
そして、綺麗な白い砂浜があるので、テトラポットを降りて、サンダルを脱いで海に足を浸ける。
「うわ〜気持ちいい〜」
今日の気温は高く、到着時は28度もあった。
少しずつ下がってはきているが、まだまだ暑い。
海水もぬるま湯程度なので、気持ちいいのだ。
2人で動画を撮り合う。
「ふふふふ」
足だけ入ってはしゃぐ。
「たっく〜ん」
「綾〜ハハハハッ」
バシャ〜! と、海水を掛け合う。
一応、スマホのことを考えて、かからないように 遠慮しながら掛け合う。
それでも楽しい!
そして、夕日がとても綺麗だ。
「もう沈んじゃうね」
「うん」
「うわ、見て! 綺麗〜天使のハシゴだ!」
「綺麗だな」
「うん」
雲の切れ目から差し込む光の帯がまるで天使が下りてくるハシゴのようだから、天使のハシゴと呼ばれるようになったようだ。
「じゃあ、そろそろホテルにチェックインしますか」
「うん」
下地島から伊良部島へ続いている。
そして、ぐるっと島の反対側を通って、また、橋を渡って帰る。
宿泊するホテルは、先ほど撮影していたビーチの近くだ。