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面白みもないコンクリートに
そこには似合わない桜の花びらか落ちた
もうそんな季節かと思った。
ふと、頭をあげた
「春くん!!」
そんな僕の名前を呼ぶ君は
毎日幸せそうに過ごしている
「冬」
僕が君の名前を呼ぶと
君は毎回嬉しそうに笑う
そんな君が春の日に照らされてとても綺麗だった。
「これから何処に行くの?」
『ん〜特には決まってないかなぁ』
思ったままに行動するのはいつもの冬の癖だ
そんな冬に付き合う毎日が楽しかった。
親が帰ってこないのはいつもの事だ
テーブルの上にはメモが残されている
「これで1週間のご飯代です」
そこには雑に置かれた1万円があった
それを僕は分厚くなった封筒の中に入れた。
そうしていると玄関からチャイムがなった
いつものようにモニターを見ずにドアを開けると、太陽のような笑顔が僕を照らした。
『ご飯作りに来たよ!春くん! 』
そう言ってキッチンに向かう冬を見るのは何回目だろう。
いつも冬がご飯を作りに来る。
一人でいる僕を心配して
毎日僕の家に来るようになった。
冬がご飯を作っている間に、僕は封筒を持って部屋に向かった。
「結構貯まってきたな」
冬とこれからを過ごす為のお金を僕はそっと机の引き出しに入れた。
これからの使い道を考えていたら、部屋の外から冬の声がした。
『ご飯できたよー』
僕の頭は冬のご飯でいっぱいになった。
そんなことを考えながら
僕はリビングに向かった。