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無惨の黒血棘が五条悟に次々と刺さり、強烈な衝撃波が彼の体内で爆発を起こしていた。五条は無限を張り続け、その場から動かず、ただ必死に防御を続けていた。しかし、無惨の力が加速する中で、五条の顔に僅かな疲れが見え始める。
「まだ……こんな攻撃に屈する気はねぇんだよ。」五条の目が鋭く光り、肩を軽く震わせながら、その場で立ち上がる。
無惨はその様子を冷徹に見守りながら、静かに笑みを浮かべた。「お前の無限、確かに驚異的だ。しかし、いくら耐えても、その痛みはお前を蝕んでいく。時間が経てば経つほど、お前の体は崩れ、無限も限界を迎えるだろう。」
五条は無惨の言葉に一瞬耳を傾けたが、すぐに顔を引き締めて言葉を返す。「それはお前の考えだろ?でも、俺には逆転する術がある。」
無惨が一瞬、不意を突かれたように目を細める。その時、五条が再び目を閉じ、呪力を集中させた。無惨はその動きを見逃さなかったが、何かが起きる予感に胸騒ぎを感じた。
「反転術式――!」
五条の声が戦場に響き渡り、その瞬間、彼の周囲の空間が一変した。無惨の黒血枳棘に刺さった部分から、五条の呪力が一気に流れ込み、異常なエネルギーを発し始める。そのエネルギーは、まるで五条の体から流れ出す毒を完全に逆転させるかのように、無惨の血液に作用していった。
無惨の表情が一瞬、歪む。「な……なんだ、この力は……?」
五条が繰り出した「反転術式」は、傷ついた部分を完全に癒し、同時に術式反転のアウトプットを相手にすることで無惨の血液を反転させ、彼にダメージを与えるという強力な技だった。無惨の血流に変化を加え、その黒血枳棘から流れ出る血を一気に逆流させることに成功したのだ。
無惨はすぐにその痛みを感じ取る。「ぐっ……!」
その身体が一瞬、震え、黒い血液が無惨の体内で暴れ始める。無惨はすぐに自分の体を調整し、血液を引き寄せようとするが、その反転術式の力は一瞬で無惨の体を圧倒し、破裂寸前のように血が吹き出す。
「無駄だ。」五条の声が冷たく響いた。「お前の力をもってしても、傷は治らない。反転術式は、癒すだけではない。お前をその痛みで追い込む。」
無惨は怒りに満ちた表情で五条を見つめる。「なぜだ!なぜお前は――!」無惨は再度、五条に向けて黒血枳棘を放とうとするが、その前に五条が素早く動き、その攻撃を完全に避ける。
「無駄だ。」五条は微笑みながら、無惨をじっと見つめる。「時間が経つごとに、俺が有利になる一方だ。」
無惨はその言葉に挑発されるように、血を吐きながらも再度攻撃を繰り出すが、その攻撃はかつてのように勢いを持っていない。無惨はすでに、五条の反転術式によってその体内で血液が暴れ、無理にその力を引き出そうとしていることを感じていた。
「無惨、今こそお前が力尽きる瞬間だ。」
五条はその瞬間を見逃さず、無惨に迫った。次の瞬間、五条が手をかざし、さらにその力を高めていく。
無惨は必死に反撃しようとするが、その力のバランスが崩れ、今度こそ彼の力は完全に暴走し始める。「ぐおおおおお!」
その絶叫が戦場に響き渡る中、五条は無惨に対して一撃を加える準備を整えた。反転術式で無惨の血を逆転させることで、完全にその力を制御し、今まさに勝利が手に届こうとしているのだった。