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あめ
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3
・エアプすぎて単語が曖昧です
・本当に雰囲気で読んでください
・文章を変更する可能性大
・モブが死ぬ表現有り
「決議により、ジェーンドゥは処刑する」
昨日あったことを元老達にありのまま伝え、話し合いから投票まで満場一致で死刑に処すことに決定した。そして肝心の処刑の日時についてはアキラが調整を行ってくれた。
「じゃあスマイル。明日、断頭台にジェーンドゥを連行した後、そのまま死刑を執行して」
アキラは急いで南へ帰った。明日に決まってしまったからには遺族への告知も急がなければならない。何故なら、ジェーンドゥは沢山の子供を誘拐し、数名は死亡、いまだ行方不明の子供も多数いる状態だからだ。被害者がとにかく多い。
(まあ、考えても仕方ないことか。俺も俺の仕事をしよう)
今日の業務に向けて西に向かった。
(今日はどうしようかな)
目覚めた時、まず思ったのはこんな言葉だ。今の北は暇だ。なぜならサンプルが足りないのに、最近は天気が悪くて壁の外に行くのも危ないからだ。そのため、研究員達は全員休暇にして、この期間だけは家族との団欒を優先してもらうことにした。でも僕は本当に暇になってしまった。できることがほぼない。発表する予定の資料も作ったし、手元にあるもので何が作れるか試したし、論文や玄武の研究録は全て目を通した。
「そうだ、前任の謎…」
僕は改めて本を読み込む。でも内容が変わるでもなく、進展がない。
(前にシャークんさんと前任玄武の書斎に行った時、そもそも西側に窓なんてなかった。何か、見落としてるのかな)
暇を持て余してるなら、少し調査してみよう。僕はまず、外に出て書斎の場所を確認してみた。
「書斎から見て西側は…立ち入り禁止のフェンス。向こう側はよく見えな」
ふと気付いた。よく見ると、書斎側に知らない出っ張った場所があり、そこには窓が付いていた。
(まさか、隠し部屋がある?)
僕はまた研究所内に入り、書斎の扉を開ける。西側の壁をじっくり観察すると
「!この本赤…ですかね?」
机に3、4冊程度しか収納できないくらい小さな卓上本棚が置かれており、その本は全て赤色なのか、蛇の目を持つ僕には認識が出来ない。手に取ろうとすると
(固定されてる?いや、押し込むことは出来そう)
1冊目。変化なし。
(この本は関係ないのかな)
2冊目。変化なし。
(これも違う。)
残る本は2冊。
(同時に押す?)
同時に押した。するとカチ、と音が鳴り、壁が僅かに振動した。
「まだ、何か足りない?」
その時、太陽の光が一筋入り込んできた。その光は卓上本棚に当たり
「あ!数字が浮かび上がってる!」
紫外線が直接当たったことで蓄光塗料が見えるようになったようだ。僕は全ての本をなんとか手前まで戻し、順番通り押す。
「今度こそ…!」
期待通り壁が振動し、隠されていた部屋が姿を見せた。そこは棚に数十冊の本と、萎れた花が一輪挿さっている花瓶が置いてあるだけの簡素な部屋だった。
「本は…僕がシャークんさんから受け取った日記と同じものだ。これ、全部?」
確かに考えれば分かることだ。前任玄武は数百年も生きていたのだから日記がこんなにあってもおかしくはない。実際、僕が受け取ったものは日付が飛び飛びで、大切なものだけを纏めたような日記だった。
(まるで、僕に渡すことを前提に作られたような)
僕は花瓶に視線を移した。窓から見える花と同じ。間違いなく重要な花なのだろう。図鑑では見たことがないし、壁の外にはそもそも植物が生きられるほど豊かな大地はない。一体どこに群生地があるのだろうか。
「まだ見ていないのは…」
西側。外から見た時に窓があった場所。僕は傍に歩み寄り、外を眺める。特にこれといったものはないが、花が一輪咲いているのが見えた。けど問題なのは、出るための扉はないということだ。
(この窓が開くとか?)
窓は開いたが、錆び付いているのか少ししか開かなかった。だけど、これだけ開けば十分。僕は神獣体になり、窓を通り抜けた。
「この場所、玄武しか入れないようになってる?いや、上は特に屋根とかないから、アキラさんとシャークんさんは来れそう」
僕は場所を観察しながらも花に近づいていく。なんの変哲もないように見える。僕らの考えすぎだったのかな。あんなに一緒に考えてくれたシャークんさんに申し訳が立たない。
(ん?ここだけ温度の違うものがある)
おそらく普通の目では見えないのだろう。花の近くに透明な水で矢印が描かれていた。その先を見てみると
「洞窟…いや、トンネル?」
先は暗くてよくは見えないが、どこかへ通じてそうなトンネルを見つけた。
(つ、疲れた…)
永遠とも思えるほど歩いた。僕はこんなに体力がなかったのかと思い知らされるほどだ。近々スマイルさんに稽古をつけてもらおうかな。
「あ、出口…」
やっと明るくなった。まだ目が慣れておらず、何度か瞬きを繰り返す。すると
「ああ、来たんだ」
聞こえるはずのない声が聞こえた。
「なんで…どうしてあなたが?」
翌日、俺はジェーンドゥの独房へ向かい、鍵を開けた。
「…は?」
中には、誰もいなかった。もっと正確に言うならば、生きている者はいない。そう、即死と一目で分かる出血量の衛兵以外、誰もいないのである。
「四神全員に通達を。緊急事態だ」
俺はすぐ傍にいた従者に指示を出し、まだ少し残っているやつの痕跡を追う。匂い、爪痕、足跡。急いで走ったのか、わかりやすいほどに痕跡が残っていた。むしろ罠なのではないかと思うほどに。
(これは)
辿り着いたのは、西の壁。そして見上げるのも億劫なその壁に、何かを引っ掛けて登った痕がある。
「外に出たか…」
正直、外に出たのなら無理に追う必要はない。なにせ果てがなく、さらに言えば融合といえど人間が戻ってこられる保証はないからだ。
(もし、誘拐された子供が壁の外に連れ去られていたら?今追えば、生きている被害者を全員助けられるかもしれない)
俺は躊躇うことなく壁を登る。いつもはシャークんかアキラが背に乗せてくれるからとても楽だが、こういう時のために登攀のスキルは持っている。
(そういえば、ピヤノに教えたことなかったな。アキラは忘れてそうだし、後で俺が教えよう)
ま、その”後”があればの話だが。こんなに必死に逃げた融合体が抵抗しないわけがない。俺も、きっとただでは済まないだろう。
(痕跡はここまでか)
壁を登り、そのまま外に降り立った。枯れた大地に痕跡はほとんど残されていなかったが、遮蔽物がほとんどない外は、風がよく通る。そして、風はあらゆるものを運んでくる。焦る息遣い、沢山の腐敗臭、嗅ぎなれた陰謀の匂い。
「こっちか」
もう誰もいないことだし、神獣体になって思い切り走るか。俺は白い虎になり、そのまま走る。少しすると、他よりはましな建物の残骸が見えてきた。屋根や窓など、所々が壊れているが、身を隠すにはこと足りる。俺は人の姿に戻り、耳を澄ます。やはり中にジェーンドゥがいるようで、昨日の余裕そうな態度はどこに行ったのか、取り乱すように声を荒らげていた。
「主様!貴方様の言うとおりにしました!どうか、どうか私を傍に置いてください!どんな仕事でもこなします!朱雀についてもご報告しましたし、こうして自分で国から出入りが出来ますし、スパイとして、監視役として私は使えます!あなたのためならすべてやりますから!」
『うんうん。熱心なのはいいことだね』
「!では」
『でも、無防備にこうやって情報を漏らすのは関心しないね』
どうやら話し相手の男にはバレたようだ。俺はすぐに持ってきていた剣を構え、彼らの前に立った。
「なっ!白虎?!しつこいわね…!」
そこには、ジェーンドゥ一人しか立っていなかった。話し相手である男はどこにいった?気配がまったくない。俺が周囲を警戒していると
「見られたからには…殺す!!!」
取り押さえるのに手こずったのが嘘のように単調な動きだった。ただの突進、ただの拳、ただの蹴り。目を瞑っても分かるくらいの隠しきれていない殺気。つい、特訓の時みたいなアドバイスをしたくなったが、相手は犯罪者。言うなれば敵だ。
『…バカだなぁ』
さっきの男の声がどこかから聞こえた。音の出処を探すと、ジェーンドゥがさっきまで持っていた奇妙な物体から聞こえているようだ。
『もういいよ。”ジェーンドゥ”』
パァン
(なにが、起きたんだ?)
さっきまで取っ組み合いをしていたジェーンドゥが、頭から血を流して倒れていた。何か、鋭い音が聞こえたと思ったら、玉のようなものがかなりのスピードで飛んできて、直撃したジェーンドゥが死んだ。わけの分からない現象に混乱しそうになったが、俺はとりあえず玉が飛んできても避けられるように周囲を念入りに警戒する。
『安心してください。あなたに危害を加えるつもりはありません。驚かせたお詫びとして、分からないことを教えて差し上げますよ。あなた方の知らない、旧文明について』
(旧文明?なんだ、それは)
『まず、これは電話といいまして。私は少し離れた所から、あなたと話しているのですよ。これは中々に便利で___』
「それより、さっきの」
俺は電話?とやらよりも、ジェーンドゥを死に至らしめたあの玉が気になって仕方なかった。
『…これは銃です。先程あなたが見たものは、銃から撃ち出された銃弾ですよ』
(銃。あれなら、妖魔に近づかないで処理が出来るんじゃないか?ピヤノに作れないか聞いてみよう)
『さて。では、私はそろそろお暇させてもらいますね』
「!!待て。お前は何者だ」
『…名乗るほどの者ではありませんよ。またお会いしましょう、愛する人』
「とりあえず座って?」
「いや、なんでいるんですかって聞いてるんですよ」
「まあまあ。それも含めて説明するから」
「…」
渋々備え付けられたベンチに腰掛ける。
「もう一度聞きます。何故、ここにいるんですか」
「…アキラさん」
「さぁ。最後の授業だよ、ピヤノ」
読まなくていい自我
本当は本格的な謎解きや伏線を張りたかったんですよ。でも、それを考える時間もなければ頭もなく、かつそれを分かりやすく書く文章力もなかったんですね。まったく遺憾ですが自分の持つ蛇の知識をフル活用してなんとかそれらしいものを書きました。それらしくもなってないですがね(´ω`)トホホ…
コメント
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わあ、11話読了です!前回の第9話からの繋がりもあって、すごく没入しました…!最初から一気に引き込まれました。特に玄武くんが隠し部屋を見つけるシーン、本の仕掛けとか花粉のヒントとか「そう来たか!」ってなりましたね。そして白虎さんが壁の外に出てからの展開、あの声の主の正体が気になって仕方ないです…「愛する人」ってのも意味深でドキドキしました!最後のアキラさんの「最後の授業」も、なんだか切なくて次が気になりすぎます。本当に面白かったです✨