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もうこれも80話ですかー
長いねぇ
(夜・江戸の裏路地)
闇が静かに揺れていた。
屋台の明かりがちらほら見えるだけで、人の気配はほとんどない。
銀時「……気のせいか?」
(木刀を構え、背後を振り返る)
彩音「……いや、気のせいじゃない。」
(眉を寄せ、静かに拳を握る)
──その瞬間、風を裂く音。
屋根の上から黒装束の影が何人も降ってくる。
敵「ようやく見つけたぜ、“狂刃”の名を持つ裏切り者。」
彩音「……やっぱ、アンタらか。」
銀時「……狂刃?」
(チラリと彩音を見る)
彩音「(小さく)……前言ったろ?昔の、アタシの名前。」
(敵が動く。銀時が木刀を構える)
銀時「……なるほど。昔の知り合いにしては、やけに手荒い挨拶だな。」
彩音「話すより早いだろ? 気ぃつけろよ銀時!」
──刹那、激突。
火花と金属音、夜に響く怒号。
銀時「お前ら、恨みなら本人に言え! 巻き込むなよッ‼」
敵「恨みも何も、俺たちはただの処刑部隊さ。“狂刃”を生かしておけねぇって命令だ。」
(彩音、拳を叩きつけ敵を吹き飛ばす)
彩音「……だからアタシは刀を捨てたんだよ。あの頃の自分を、殺したかったから!」
(銀時が一瞬、彩音を見る。彼女の拳には血が滲んでいた)
銀時「……おい、無理すんな。お前、腕──」
彩音「平気だって。……アンタが見てんなら、負けらんない。」
(敵が再び包囲。数が多い。銀時、苦笑)
銀時「やれやれ……デートの続きがこれかよ。」
彩音「……悪ぃな、ロマンチックに血の匂いで。」
銀時「バカ。お前が無事ならそれでいい。」
(銀時、真顔になる)
銀時「──行くぞ。“彩音”。」
彩音「……ああ。」
──二人、背中合わせに立つ。
銀時が木刀を構え、彩音が拳を握る。
(激しい戦闘、夜の江戸に火の粉が舞う)
敵「くっ……やはり“狂刃”は健在……!」
彩音「違うって言ってんだろ‼︎ アタシはもう“狂刃”なんかじゃねぇ‼」
(拳で敵を叩き伏せる)
銀時「……“狂刃”ってのは、確かにお前の過去だ。けど今の彩音は──誰かを斬るためじゃなく、誰かを守るために拳を握ってる。」
(沈黙。敵が撤退する)
彩音「……銀時。」
銀時「ほら、血ぃ止めろ。……痛ぇだろ。」
(自分の着物を裂いて、彩音の腕に巻く)
彩音「……なんで、そこまでしてくれんの。」
銀時「そんなの、決まってんだろ。」
(目を細め、静かに言う)
銀時「……お前が“俺の仲間”だからだ。」
(少し間を置き、柔らかく笑う)
銀時「……あと、“好きな女”だから、な。」
彩音「──ッ」
(思わず目をそらす)
彩音「……ずるい言い方、すんなよ。」
銀時「ずるいって言うなら、お前の方だろ。そんな顔で見んな。戦い終わった後にドキドキすんの、反則だ。」
(ふっと笑い合う二人。月が静かに昇る)
うぇーーーーーーい